【工学部】みらい工学プロジェクト・フィジカルコンピューティング、2023年度の取り組み

工学部みらい工学プロジェクトは入学したばかりの1年生を主に対象としている学科横断型の実習授業です。工学部4学科の学生のみなさんが受講しています。この授業の一つである「フィジカルコンピューティング」の最終回で実施された2023年度の成果発表会の様子を工学部スマートシステム学科(フェイスブックはこちら)の伍賀が報告します。

「フィジカルコンピューティング」では、実際に動くものを作ることによってものづくりの楽しさを味わうと同時に、実際のものづくりの現場でも通用する実践的な創造力、モノづくりの感覚、プログラミングの能力を養うという、面白くてタメになる授業を展開しています。

今年度の授業は、コロナ禍のために導入していた遠隔授業ではなく対面形式となり、前半は micro:bit を使ったトレーニング、中盤以降少人数のグループに分かれ、グループごとのテーマで協働ワークを行うという形式で進めてきました。昨年同様、7月の最終週に各グループの成果発表会を開催し、各グループが取り組んだテーマの紹介を行いました。今年度は、工学部4学科の1年生混成3グループが結成されました。

あるチームは、 micro:bit の音を鳴らす機能と、センシング機能を組み合わせ、蓋をあけると楽曲が演奏されるオルゴールボックスを製作しました。急ごしらえのためオルゴール箱は段ボールですが、表面には3Dプリンタで製作した「オルゴール」のプレートが装飾されています。選曲は「キラキラ星」で、とてもロマンティックなデバイスに仕上がっています。

「オルゴール」とプレートが貼られたオルゴール箱

こちらは、スマートシステム学科と情報工学科の1年生同士のチームです。 micro:bit のセンシング機能で、土壌水分センサーを活用し、土中水分がある一定の基準を下回るとポンプが作動、自動的に水やりを行うシステムを試作しました。デモンストレーションでは、センサーに水をかけ、それが乾くと自動的に水やりをする動作を披露し、喝采を受けました。給水ポンプを動かすためにモータードライバの回路を自作しなくてはならず、製作に苦戦していたようですが、見事に完成しましたね!

自動水やり装置のデモンストレーションの様子

建築学科の1年生チームは、ゲームセンターにあるような「UFOキャッチャー」の自作と開発に挑戦しました。工学部で以前使われて、いまは倉庫で眠っていた古い3Dプリンタの枠組みを流用し、お菓子をキャッチするUFOキャッチャーというかプライズマシンを作ることができました。こだわりの箇所は、台座や本体のデザインを白黒で統一しスタイリッシュに仕上げたところです。

お菓子をキャッチするUFOキャッチャー、動作させた様子です。

今年度のフィジカルコンピューティングの授業では、3チームが各自のテーマに取り組んでくれましたが、どのチームも完成度が高く、動作を伴うデモンストレーションをプレゼンの中で成功させたのが素晴らしかったです。「みらい工学プロジェクト」は学科横断型の授業であり、ここで培ったモノづくりのノウハウと、他学科の人々との交流を今後の大学生活で役立てていってほしいですね!

プレゼン参加者で記念写真、皆さんお疲れさまでした!

 

学長から一言:工学部の学科横断型の実習授業「みらい工学プロジェクト」は、遊び心いっぱいの面白い授業のようです。学科の壁を越えた受講者がそれぞれのアイデアを作品として仕上げて行く、聞くだけでもワクワクします。大発明の芽が生まれるかも知れません。大いに楽しんで学んでください。