【海洋生物科学科】今年も笑顔あふれる会場に!!~第7回「備後フィッシュ&備後福山ワインフェス」に参加しました~

瀬戸内海に面した備後圏域は、多種多様な水産物の宝庫です。その中でも、備後の魚を熟知している地元の漁師さん1,000人によって選ばれた25種類の水産物に、「カキ」と「ノリ」の2種類が新たに加わった27種類が「備後フィッシュ」です!  10月26日にふくやま美術館前広場で開催された第7回「備後フィッシュ&備後福山ワインフェス」に、プラバンキーホルダー作製とタッチングプールブースの出展依頼を受け、海洋生物科学科の学生たちが参加しました。その模様を同学科の水上講師とFUKUDAI Mag.メンバーの阪本がお知らせします。

 

プラバンキーホルダー作製とタッチングプールブースを出展

海洋生物科学科では、水族館の学芸員を目指す学生たちを指導・支援するカリキュラムとして学芸員養成課程を設置しています。昨年開催された第6回「備後フィッシュ&備後福山ワインフェス」に続き、今回の活動も学芸員養成課程の強化プログラムと捉え、既に本課程のおおよその科目を履修した4年生が指導者の立場として、また、これから履修を目指す3年生にとっては4年次の学修目的を明確にする目的で、本学科の3年生4名と4年生6名が参加しました。当日の会場来場者数は3,300名で、そのうちプラバンキーホルダーには387名、タッチングプールには691名の皆様がそれぞれお越し下さり、お楽しみいただきました。以下のレポートは、参加した3年生の体験報告です。

備後フィッシュのプラ板キーホルダー作り

プラ板キーホルダー作りコーナーには開会前から多くのお客様の行列ができ、大盛況でした。

プラ板の下絵には、4年生の先輩方が手描きした備後フィッシュ25種と福山のバラ、備後フィッシュロゴマークの「びんちゃん」のイラストを使いました。可愛い絵柄で、それぞれ魚の個性を伝えています。

順番待ちをしている子どもたちに、「どの下絵を選んだの?」と聞くと、にこにこしながら見せてくれました。可愛いから、釣ったことがあるから、好きな魚だからなど、色々な理由で選んでいました。

参加した子どもたちの中には、プラ板工作を初めてする子もいて、トースターの中で縮むプラ板に驚く姿がかわいらしかったです。

ヒトデやカニ、ヤドカリなど身近な生き物たちがいるタッチングプール!

海辺で見たことのある生き物がいるかも!?

生き物に触れることが初めてな子や物知り博士たち、大人の方も、たくさんの生き物たちと優しく触れ合いました。

甲羅が険しい顔に見えることから平氏にまつわる伝説を背負う「ヘイケガニ」ですが、今回は海藻(ミル)を背負って歩くという珍しい行動にみんな興味津々!皆さん怖がることなく触れ合っていました。

また、ヤドカリを触って、ひょっこりと引っ込む姿がおもしろいと笑っていました!子どもたちにとって、普段は関わることの少ない海の生き物たちを知る良い機会になっていたら嬉しいです。

おさかなトラック水族館前でマダイの解説!

イベントの1つとして、おさかなトラック水族館の前で備後フィッシュとマダイについてのポイントガイドを3回行いました🐟️

我々3年生は、マダイについての解説資料を作成しました。いざ資料を作ってみると、はじめは分かりにくい資料になってしまいました。そこで、4年生の先輩方からアドバイスをいただき、より分かりやすくなるように資料を作り直しました。短い準備期間でしたが、当日のポイントガイドでは子どもたちが私たちからの問いかけに反応してくれて、対話しながら楽しいガイドを行えたと思います。質問に答えてくれたとき、「知らなかったっ!」とリアクションしてくれて嬉しかったです。

伝わりやすい口調や間合いの取り方、身振り手振りなど、実際に経験を積むことで得られる技術もあると実感しました! 博物館実習で訓練を積み重ねてきた先輩方に、話し方や動作を加えるポイントなどのアドバイスもいただき、より良いガイドが出来たと思います。

今回スタッフとして参加した3年生の感想

池田奏太さん(追手門学院高等学校出身)

全力を出してガイドに臨みましたが、4年生の先輩方のガイドを聞くとまだまだ力不足であることを痛感しました。また、当日の設営や急なアクシデントに対する対応、お客様との会話から、先輩方の知識や経験の豊富さを実感することができました。この貴重な経験を糧にして、今後も技術の研鑽や見識の累積に努めていきたいです。そして、4年生の学芸員実習につなげていきたいです。

坂本弥生さん(熊本県立熊本北高等学校出身)

生体の扱い方やタッチングプールのストックを準備するなどの対応、運営の仕方など、経験を多く積まれている先輩方から多くのことを学ぶことができました。今回の活動を通して、人との関わり、興味関心を持ってもらうきっかけを提供するという立場にたち、大人から子どもまで様々な方の目線で海洋生物や環境について知ってもらえるような活動を行いたいとより一層思いました。

松尾芽結さん(清水ケ丘高等学校出身)

驚くほど生き物のことを知っている人とも対等に話し合う先輩の姿をみて、私もそうなりたいと感じました。ブースを運営しながらお客様と交流できるような余裕を持つため、様々な経験を積んでいきたいと思います。

矢倉知佳さん(浜松市立高等学校出身)

4年生の先輩方から、聞いてもらうための話し方を学びました。発表の時ハキハキと堂々と説明する先輩と、その説明を一生懸命聞く子どもたちの姿が印象に残っています。学芸員科目の授業の中でも人前で発表することが度々ありますが、人に話を聞いてもらうのが案外難しいと毎回思います。同級生が相手でもそう思うのですから、今回小学生のお客様を前にして、さらにそれを実感しました。先輩が話しているときに来てくれたお子さんが前の方に来て話を聞いてくれました。自分も先輩のようになりたいです。

4年生からは後輩たちへのエール

初めてマイクを付け、様々な年齢の方の前で解説することは容易ではなかったと思います。私たち4年生も、始めから自信をもって解説できた訳ではありません。何度も経験を重ねて、もっと分かりやすくするためにはどうすれば良いか、どうすれば興味を持って最後まで話を聞いてくれるのかなどを考え、改善してきた結果、今回のガイドがあります。また、ブースでのお客様との交流も同様で、お客様に何を伝えたいか、何を感じてもらいたいかを考えながら行動しています。私たちもまだまだ改善すべき点はありますが、3年生の皆さんも今回学んだことを次に活かし、一人の学芸員としてこれからの活動に取り組んで欲しいと思います。

このように、海洋生物科学科では普段の講義や実習だけでなく、学生間での学びを通して、将来水族館で活躍する人材の育成に精力的に取り組んでいます。彼らの活動の様子を実際にご覧いただける、マリンバイオセンター水族館にも、ぜひ足を運んでみてください!

 

学長から一言:地元の魚とワインを広く知ってもらうためのイベントに協力して、プラ板キーホルダー作製とタッチングプールの展示を行った海洋生物科学科の皆さん、地域貢献の活動、お疲れ様でした。キーホルダーの絵には海の生き物を使い、子ども達に魚や海の生き物について分かり易く説明。水族館スタッフや学芸員を目指す皆さんには恰好の実習の場になったかも知れません。そして、上級生はさすが「一日の長」を示したようですね。