【薬学部】セルフメディケーションアワード佳作受賞、挑戦が実を結ぶ!

令和6年8月30日に開催されたJAPANドラッグストアショーにおいて、一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会が主催の第19回セルフメディケーションアワードの最終選考会が行われました。多くの応募の中から、薬学部5年生の川崎公輔さんが執筆した論文が佳作として入選しました。このことについて、薬学部 道原教授からの報告です(五郎丸の投稿です)。

 


第19回セルフメディケーションアワードのポスター
https://jacds.gr.jp/wp-content/uploads/2024/04/19th_award_panf.pdf

「セルフメディケーションアワード学生部門」において授与される賞は、特別賞(学生最高賞:1名)、佳作(次席クラス:数名程度)、奨励賞(10名程度)の3つあります。

佳作以上の賞に選ばれた論文は、優秀作品集としてまとめられ、多くの人たちが観覧できるようになっています。
優秀作品集:https://jacds.gr.jp/wp-content/uploads/2024/10/19th_award_excellent-essay-collection_1028.pdf

今年度は学生96名の応募の中から、6名の論文が特別賞と佳作の優秀作品に選ばれました。福山大学から1名が応募し「佳作」に選ばれました。では、川崎さんの論文内容と喜びの声を聞きたいと思います。

薬学部5年生、川崎公輔さん(病態生理・ゲノム機能学研究室:近畿大学附属広島高等学校・中学校福山校出身)

佳作を受賞した川崎さん

応募テーマ「ドラッグストアにおける点字マップ表示や音声装置を用いた商品情報提供」 

内容:目が見えない、見えにくいために日常生活に支障が生じている視覚障害者は、日本では障害手帳取得者は約32万人(厚生労働省2022年)おり、実際には眼科医会の調査によると約164万人(2009年)いるという推計されています。人口の高齢化から視覚障害者は2030年までには200万人近くまで増加すると予測されています。生活を脅かす視覚障害によるコスト(経済コストと疾病コスト)は9兆円近い膨大な金額に上り、コストを負担する割合は政府、社会負担をはるかに上回る個人負担の割合が驚く事に74%となるそうです。これらのことを踏まえ、日常生活を送る上で必要なものがほぼ揃っているドラッグストアで何かサポートができることはないか、検討したいと思いました。そこで、点字マップや音声装置を用いた商品を提供する事により一人で店舗での購入が可能となるよう対応策を考案しました。

川崎さんから一言:
今回の提案は点字や音声により店舗での購入が可能となることで家族やヘルパーの介助が省け負担が減り、視覚障害者自身の購買意欲が上がる事にも繋がるなど、地域に貢献できるセルフメディケーションであると考えています。今回の取り組みが今後ドラッグストアで実際に取り入れてもらえれば大変嬉しく思います。今後の課題研究における取り組みにおいても地域のために何ができるのか自問し、社会に貢献できるよう頑張りたいと思います。

研究室の同級生や後輩から祝福をうける川崎さん(右側)
おめでとうございます! パチ、パチ、パチ

今回のチャレンジは、今から始める就職活動に向けて良い勉強になったのではないでしょうか。川崎さんには、就職後、セルフメディケーションアワードグランプリを目指して頑張ってほしいですね! 
期待していますよ!

道原教授から一言:
学生諸君!自分ができることから、まず始めてみましょう。その頑張る姿を見て、周りの人たちの理解や協力が得られ、サポートしてくれるでしょう。自分がいいなと思うこと、それを自分の手で形にしてみましょう! 君たちのパッションや熱い思い、いつでも待っています! 私の想い、君に届け!

 

学長から一言:眼の不自由な人がドラッグストアで買い物をする際、点字説明や音声案内があれば、どれほど助かることでしょう。日本チェーンドラッグストア協会主催の論文コンクールに応募した全国96人の学生の中で、本学薬学部5年生の川崎公輔さんが優秀論文の作者6人の一人として表彰されたのは、きっとそうした思いを綴った結果でしょう。おめでとう! 多様な顧客ニーズに常に優しい眼差しを向ける薬剤師を目指して下さい。