【心理学科】草戸千軒お化け屋敷2024の開催報告!

夏も終わり秋も深まってきました。以前の記事では、草戸千軒ミュージアムでのお化け屋敷の準備状況をご報告しましたが、今回の記事ではその終了報告を大杉准教授からお送りします(投稿はFUKUDAI Magのメンバーの向井です)。

 


 

心理学科大杉です。

今年の夏も開催していた、ふくやま草戸千軒ミュージアム(広島県立歴史博物館)との協働企画「草戸千軒お化け屋敷」。閉幕から1か月経ちましたが、先日やっと反省会まで終了しましたので、ご報告いたします(長文です)。

今年で4回目の開催となった草戸千軒お化け屋敷(過去の開催報告は、以下の通り: 2023年2022年2021年)。今年は8月3日、10日、17日、24日の4日間の開催でした。

今年は多くの新メンバーが参加し、1年生から大学院生まで総勢57名での最大規模の活動となりました。学生は各担当に分かれ、準備から当日まで、皆で協力して運営します。今年は人数が多いから運営も楽々!と思いきや、その分様々な工夫やアイディアもたくさん出てきて、実際には案をまとめたり時間内に企画をおさめたりするのに、とても苦労しました。しかし、苦労のかいもあり、完成度の高いお化け屋敷になりましたので、その様子をぜひご覧ください(来年度以降のネタバレにならない範囲でのご報告となりますことをご了承ください)。

お化け屋敷は、誘導係からスタートします。集合場所に集まってくださった参加者の皆さんを説明会場までご案内したり、そこからお化け屋敷会場へのご案内、事後説明会場へのご案内をしたりと、誘導にあたった学生スタッフは、博物館中を縦横無尽に動き回りました。

<誘導の様子。合間の雑談も含めて、誘導係はスムーズな運営に欠かせない役でした。>

 

お化け屋敷に入る前には、会場に関する説明、会場内の注意点、お化け屋敷で参加者の皆さんにやっていただきたいミッションをしっかりと説明しました。今年は「茅の輪(ちのわ)」がキーワード。参加者の皆さんにも、モールで可愛い茅の輪を作ってもらい、お化け屋敷のミッションに使ってもらいました。

<事前説明の様子。説明をした後(上段)、茅の輪づくりを体験してもらいました(中段)。ほかにも、待ち時間を楽しんでいただけるよう様々な工夫を用意しました(下段)。>

毎年行っている心理学実験ですが、今年はさらにパワーアップ。暗視カメラも導入し、お化け屋敷内の心拍を測定しました。同時に調査も行っていますので、結果はまたまとめ次第ご報告します。

<実験について説明した後(左上・下段)、参加を希望してくださった方に腕時計型の心拍測定装置(右上)を装着し、お化け屋敷を体験してもらいました。>

お化け屋敷に入場する直前には、歴史クイズを体験していただきました。歴史も心理学も、小学生にとっては身近に感じづらいものかもしれませんが、草戸千軒お化け屋敷を通じて少しでも身近に感じてもらえたらと、学生スタッフが博物館の学芸員の皆さんと何度もやりとりして作成したクイズです。

<歴史クイズの様子(上段・中段)。学芸員さんのご協力のおかげで、お化け屋敷までの進行をスムーズに進めることができました(下段)。>

お化け屋敷の中身については、入ってからのお楽しみということで詳細はお見せ出来ませんが、しっかり「怖い!!」と評判だったお化けたちのオフショットをご紹介します。動きやタイミングを何度も何度も練習した成果として、会場内は常に大きな悲鳴に包まれました。

<集合写真(上段)と休憩中の様子(左下)。体験後には、事前に作成した茅の輪をお化けからプレゼント(右下)。>

お化け屋敷体験の後は、「草戸千軒町がどんなところだったのか」という歴史の説明や「なぜ草戸千軒お化け屋敷が怖かったのか」に関する心理学の説明を行いました。「歴史×心理学」の、世にも珍しいコラボである本企画の、いわば肝とも言える事後説明。いかにわかりやすく、いかに簡潔に伝えるかを一生懸命考えたかいあって、参加者の皆さんは最後まで笑顔で聴いてくださいました。

<歴史や心理学の話をする学生スタッフの様子(上段)と、お土産として作成した缶バッジを配る様子(下段)。>

好評だったフォト+顔出しパネルコーナー。参加者の皆さんには、その場で現像した写真をオリジナルのフォトフレームに入れてプレゼントしました。皆さんとても良い表情で写真に写ってくださり(モザイクにさせていただいているのがとても残念なくらいです!)、「良い記念になります!」と喜んでくださいました。

<フォト+顔出しパネルコーナー。バックスクリーンと顔出しパネル、どちらを背景にするかを選び(左上)、その後撮影します(右上・左下)。その後、学生がデザインした台紙に入れてお渡ししました(右下)。>

事後のアンケート調査も、イベント企画上、そして心理学の実験上、とても大切です。小学生にも難なく答えられるよう、学生がサポートにつきながら実施しました。

<事後のアンケート調査の様子>

今年初の試みとして、広報班も大いに活躍しました。ホームぺージの作成Instagramの開設、ともに実現し、盛り上げてくれました。

<ホームぺージとInstagramのスクリーンショット(上段)と、作成の様子(下段)。>

最後に、参加した学生からの感想を一部ご紹介するとともに、集合写真を載せておきます。

  • 学年を超えて大学生同士で交流できることは勿論ですが、博物館の皆さんとの関わりが持てることはとても良い経験でした。大人数でひとつのものを作り上げる難しさと楽しさを感じることができ、また様々な方とコミュニケーションを取りながら活動することの難しさとその中でのスムーズなコミュニケーションの取り方を学ぶことが出来ているような気がします。実際に、自分たちが作ったものが誰かの体験として残ることはすごく価値のあることだと感じます。
  • お客さんが驚いてくれた時はとてもやりがいを感じました。福山大学心理学科ならではの経験として、後輩たちには是非おばけを体験して欲しいです。
  • 博物館でのお化け屋敷は他では体験できないことだと思います。また、一から自分たちで準備をして他人と連携するということはどんな場面でも必要だと思います。この草戸千軒お化け屋敷を通じてたくさんの貴重な体験ができました。
  • 臨機応変に対応する力や、子どもと接する能力を培うことができました。得られるものはとても多いと思っています。
  • 初年度から毎年参加していますが、少しづつパワーアップするお化け屋敷を私自身すごく楽しみながら活動することが出来ています。夏休み中や準備期間は忙しくなる場面もありますが、学年や性別を超えてコミュニケーションを取りながらひとつの物を完成させていく力、計画的に物事を進めていく力が培われたと感じています。この何にも変えられない喜びと達成感はここでしか得られないのではないかなと思います。お化け役だけでなく裏方の仕事もたくさんあり自分に合った役割を選ぶことができるので、それぞれのペースで楽しみながら夏の思い出を作ることが出来ます。
  • 博物館の職員さんの的確なアドバイスのもと、クオリティの高いお化け屋敷が実現したと思います。大学生と一緒になってご尽力くださり、とても有難かったです。

<1日目、8月3日の集合写真>

 

 

<2日目、8月10日の集合写真>

 

 

<3日目、8月17日の集合写真>

 

 

<最終日、8月24日の集合写真>

博物館の皆さんと、参加者の皆さんとともに、熱い夏を過ごした心理学科の学生たち+教職員。今年も良い夏になりました。博物館の皆さん、参加者の皆さん、本当にありがとうございました!最後の最後に、オフショットの追加を少しだけ。

<草戸千軒お化け屋敷のオフショット>

さて、来年はどうなるでしょうか。皆さんぜひご期待ください!

 

学長からの一言:4年目を迎えた心理学科と県立歴史博物館とのコラボ行事、草戸千軒お化け屋敷にはもうすっかり年中行事のおもむきがあります。参加した教員、学生の皆さんは年ごとに新たな企画を加えて「恐ろ面白い」催しに仕上げようと大いに頑張ったことが伝わってきました。今年の経験を次年度に引き継ぎ、反省会も踏まえて、もう来年のことを考えている人もいるかもしれません。