【人間科学研究科】 大学院2年生が国際学会で成果を発表!

コロナ禍に縛りが緩み、ようやく国際学会も行けるようになってきました! 本日は初めて国際学会での発表に挑戦した大学院生について、指導教員の安藤孟梓講師からの報告をお届けします(投稿は学長室ブログメンバーの大杉です)。

 


心理学科人間科学研究科)の安藤です。

2023年6月1日から4日まで、ソウルで国際認知行動療法学会(World Congress of Cognitive Behavioral Therapies: WCCBT)が開催されました。福山大学大学院人間科学研究科2年生の粟根大貴さん(医療心理学研究室)が発表をしてきましたので、ご報告したいと思います!

認知行動療法はうつ、不安、ストレスなど様々な領域で効果が証明されているグローバルスタンダードな心理療法です。WCCBTは認知行動療法に関連する世界中の研究者や実践家が集う国際学会で、1995年から3年ごとに開催され、今回が10回目の記念大会となりました。

そんな記念大会で粟根さんが発表したポスタータイトルは、“The Effect of Autism Spectrum Disorder characteristics combination on self-esteem in Japanese university students”です。自閉スペクトラム症の特性の組み合わせによって自尊感情が異なることを示した研究で、大学生活で苦労している学生のサポートに繋がる可能性のある研究です。

<研究発表をする粟根さん>

発表前は緊張している様子でしたが、日本の研究者だけではなく、韓国の研究者と英語でやりとりをして自分の研究の説明をしていました。初めての国際学会にも関わらず、発表以外にも積極的にシンポジウムや招待公演に参加していました。粟根さんの行動から研究に対する熱意が伝わってきました!

<ポスター発表をする私(安藤講師)>

私(安藤)も日本のトランス男性が社会生活の機能不全に繋がる過程を示した研究を報告してきました。韓国の研究者とディスカッションをしたり、韓国の性的少数者情勢について話を聞き、有意義な時間を過ごしました。

福山大学大学院人間科学研究科では、科学的な視点を持った実践家としての公認心理師を養成しています。研究に取り組むことで科学的な視点が身についていきますから、研究にもしっかり取り組むのが特徴です。

福山大学で一緒に心理学の楽しさに触れてみて、大学院で研究と実践に取り組んでみませんか。


初めての国際学会で充実の時間を過ごした粟根さん。私(大杉)も直接感想を聞きましたが、英語にも余裕の表情で頼もしく思いました。研究と実務、どちらか一方で成り立つものではありません。どちらの視点も兼ね備えたプロを目指して、引き続き頑張ってほしいと思います。

 

学長から一言:外国へ出かけ、国際学会で発表するというのは多くの人にとって緊張感を伴うことです。日頃の大学院での研究成果を発表する機会を持てた粟根大貴さん、良かったですね。あの緊張と興奮が病み付きになって、これからもドンドン国際会議での発表をこなす人に成長して下さい。一方、指導生のことにも気を配りながら、自らもホットなテーマでの研究成果報告を済ませた安藤講師もお疲れ様でした。