【心理学科】卒業研究のご紹介:テントサウナの心理実験!

心理学でサウナの効果を検討!?一見結びつきそうにない2つですが、実は卒業研究で調べている学生がいます。

本日はテントサウナの心理実験の様子について、心理学科宮崎由樹准教授からの報告をお届けします(投稿は学長室ブログメンバーの大杉です)。

 


心理学科の宮崎です。

心理学科の藤本悠太さん(認知心理学研究室・福山市立福山高等学校出身)がリーダーをつとめる学生プロジェクト「REBORN」のサウナ事業については、学長室ブログでもすでにお伝えしているところです(昨年度の記事)。

その後も藤本さんらは、テント型の屋外移動式の 「テントサウナ」 を利用して、三次市の品の滝での「滝サウナ」や黄梅院での「寺サウナ」の他、福山城での「城サウナ」など、様々なサウナイベントを手がけてきました。

<「城サウナ」にてREBORNのメンバーたちと。中央が藤本さん。>

藤本さんは、上記のサウナ事業と並行し、サウナの心理的な効果を定量化するための卒業研究にも取り組んできました。

ここ最近は、空前のサウナブームにより、サウナの利用者が急増しています。サウナの利用者は、リラックス、リフレッシュ、ストレス発散を目的にサウナに入浴すると言います。しかし、こうしたサウナ入浴の心理的効果を実証的に調べた研究は、そう多くはありません。

藤本さんは、同じゼミナールの立目渉吾さん(認知心理学研究室・愛媛県立宇和島南中等教育学校出身)と協力して、サウナ入浴前後の気分の変化や創造性の変化を定量化するための研究を行っています。そのための実験を6月初旬に実施しましたので、その様子を写真や映像でお届けしたいと思います。

<左側のドーム形状の天幕が「テントサウナ」です。>

<テントサウナの内部はこのようになっています。>

<テントサウナ内の温度を上げていきます。>

<こちらは水風呂を準備している立目さんです。>

<このような環境で実験を行いました。奥に見えるのは外気浴用の椅子です。>

<実験には2日間で21名の方にご参加いただきました。>

<テントサウナに入って実験開始です。>

<もちろん水浴や外気浴もセットです。>

写真や映像からも分かるように、実験に取り組む本人達も参加者も楽しみながら実験を行えたようです。実験にご参加いただいた皆様ありがとうございました。これから、分析を行うところなので、詳細な実験結果については、またの機会にお伝えできればと思います。

なお、本実験を安全に実施するために、経済・人間文化学部事務室の齊藤事務長や村上主任に、ご尽力いただきました。また、学友会執行部にも備品をお借りするなどのサポートをしていただきました。この場を借りて関係各位にお礼申し上げます。ありがとうございました。

<実験が無事に終わってほっと一息つく、立目さん(左)と藤本さん(右)>

ところで、今年度末で藤本さん達が卒業するにあたり、「REBORN」のサウナ事業を引き継いでくれる福山大学の後輩を探しているそうです。こうしたサウナ事業に関心のある学生は、是非とも、藤本さんにご連絡ください。


学内でサウナ実験。前代未聞なのではないでしょうか!私はサウナ実験の様子を通路から見ただけですが、とても気持ちよさそうで羨ましく思ったのでした。さて、どんな結果が得られるのか!?卒論発表を心から楽しみにしたいと思います。

 

学長から一言:さまざまな場所でのサウナ利用法を発表して表彰されたり、なにかと脚光を浴びたグループ「REBORN」ですが、その一人の藤本悠太さんは専攻する心理学の知見を活かし、サウナの効果を数量化して卒論をまとめようとは、実に面白い発想。心拍数や血圧の変化ではなく、また「スッキリ」「リラックス」といった表現では収まらない心の動きをしっかり科学的に解明して下さい。