【大学教育センター】キャリア大学サマークラス「三井化学株式会社」体験レポート!
自分未来創造室がサポートを行っているキャリアデザインゼミでは、ゼミ生全員が一人ひとりの「やりたいこと」を支援しながら、社会人基礎力の向上に努めています。また、低学年のうちから「オープンカンパニー」や「キャリア教育」等のプログラムに積極的に参加し、社会と関わりを持つことを奨励しています。
毎年、キャリアデザインゼミの1〜2年生数名がエントリーしている「キャリア大学」のサマークラスですが、今年度は「三井化学株式会社」のプログラムに参加した経済学部2年生の長尾実輝さんから貴重な体験レポートが届きましたので、大学教育センターのFUKUDAI Magメンバー前田が紹介します。
こんにちは。経済学科2年生の長尾実輝です。私は、8月2日(金)にキャリア大学のサマークラスで三井化学株式会社の1日体験型授業に参加してきました!今回は東京にあるオフィスで現地開催されました。
私がキャリア大学に応募した理由は、将来やりたいことやなりたいことがまだ明確でないので、学科や業界に縛られず、まずは幅広く知ることで自分自身の将来を考えたいと思ったことであり、そのために今回のサマークラスに参加しました。また、キャリア大学は参加対象者が大学1、2年生限定で、1年生の時はオンライン開催の体験型授業に参加したのですが、その際オンラインでのグループワークのしづらさを体感したため、最後のチャンスとなる今年は、対面開催の三井化学株式会社を狙って応募しました。
現地開催だったため、実際に会社の空気感を肌で感じることができました。また、4人グループが8つで少人数授業だったため、他大学の学生とたくさん交流することができました。
ここからは、当日の流れに沿って、どのようなことを学んだのかについて紹介していきたいと思います!当日は13:30~19:00までの半日間、以下のような内容で進んでいきました。
アイスブレイクは、今日のグラウンドルールを4つ説明していただいた後、グループで自己紹介をしました。そして、グループ写真にキャッチコピーをつけて発表するチームビルディングの為のワークもおこないました。
1限目は、化学メーカーは何をしている会社なのか?三井化学とはどのような製品を作って、誰に販売しているのか?など、業界や会社の説明をしていただきました。私は、化学メーカーがどのような会社なのかあまり理解していませんでしたが、例えば、メガネのレンズの素材など、私たちの生活に馴染みのあるたくさんの製品に深くかかわっているのだと知ることができました。
2限目は、実際にメガネのレンズの素材を例に、4人グループで事業の強み・弱みを分析し、今後の成長戦略を考えて、発表をするワークショップをおこないしました。強み・弱み、今後について考えるときに、世界のメガネレンズの種類別シェア率や、メガネメーカーとレンズ会社の競合を含む連携体制が把握できる図表など、配布された4つの資料から因果関係をグループで見つけて、それを成長戦略に繋げることがとても難しかったです。
成長戦略の発表後は、社員さんにフィードバックと深掘りのための質問をひとつ頂きました。そして、三井化学が実際に行ったことと、なぜそのような判断をしたのかについて紹介していただきました。私たちが考えるよりも多い視点から自社の弱み・強みを分析していて、思い付きもしなかったことも多々あり、面白くて気づきの多いお話を聞くことができました。
3限目は「キャリア」とはどういうことなのか?自分「らしさ」とは何なのか?をお話ししていただきました。
「らしさ」とは価値観と才能で、その2つを形作るために、結果に対してどう行動につなげていくのかを考えて、振り返り、学びにする「観察」と「考察」を繰り返すことと、人生の決断の時に必要なデータを貯蓄するために、やってみる、応用するというチャレンジをたくさんすることの2点が大切であるというお話が面白かったです。
放課後は、軽食を取りながら社員さんや参加学生の皆さんとお話することのできる懇親会がありました。まだ1回も話していない人に自分から話しかけることを意識し、合計5人に自分から話しかけました。東京にある大学に通っている人が多く、お互いの大学生活について話したり、普段どんなことしているのか話をしたりしました。
参加してみて感じたことは、因果関係を見つけることが難しいということです。これから社会に出た時、ひとつの資料だけでなく、今回のように何個もの観点の資料を見比べて今後の方針を決めていくのだと思います。しかし、それらが何に繋がっていて、その政策を行ったらどう影響するのかなど、大量の資料から必要な情報を見つけて深堀し、内容の質を高めることが十分にできませんでした。また、グループで話し合った時、役割分担をしていてもあちこちに話が広がってしまい、資料から洗い出した情報が散乱して、何から話をしたらいいのかわからず、まとまらなくなった時がありました。そこで、メンバー全員が見えるようにSWOT分析を用いて情報を整理すると上手くまとまったので、普段の生活でも活用したいと思いました。
そして印象的だったのは、この体験型授業が始まる前に、スクリーン画面が映らないという機材トラブルが起こったときの社員さんたちの対応でした。機材トラブルが起こった際、社員さんたちは焦ることなく、楽しそうにすぐ別の案を考えて対応されていました。問題が起きた時、すぐに別の案を考えて行動に移すという柔軟な対応によって、全員がトラブルを別の良い方向へと導いていく姿を見て、信頼関係の中で働く社会人の空気感を感じることのできた貴重な体験になりました。
もし1、2年生で、自分の将来について不安があったり、なにか行動したいと思ったりしている人がいたら、是非キャリア大学に参加してみてほしいです。このサマークラスは1日体験なので、私は1年生のときから気軽に参加できました。沢山の職種があるので、業界・学部にとらわれず幅広く知りたいという人に強くおススメします!!
以上、長尾さんの体験レポートでした。私も、東京から帰ってきた長尾さんからサマークラスの様子を聞きましたが、当日のことを思い出しながら興奮気味に話す姿を見て、とても刺激的な学びと出会いが得られたのだろうと、嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
近年、大学生を対象とするキャリア教育・インターンシップに力を入れる企業が益々増えています。オンライン型のプログラムは気軽に参加できるメリットがありますが、長尾さんの体験レポートのように、職場の雰囲気を肌で感じたり、他の参加学生さんと楽しく雑談ができるような機会は少ないかもしれません。オンライン型、対面型それぞれのメリット・デメリットを考慮して、自分の目的に合ったプログラムを選択することも大事なことですね。
学長から一言:「三井化学株式会社」主催の企業体験の機会に参加した長尾実輝さん、本学のキャリアデザインの授業から派生したキャリアデザインに関する自主ゼミの延長的活動の中で、相当に充実した時間を過ごすことができたようです。会社の第一線で頑張っていらっしゃる社員の方々の働きぶりやものの考え方に触れ、さらに参加した他大学の学生の皆さんとの交流は、きっとあなたを大きく成長させたことでしょう。