【生物科学科】生命工学専攻大学院 中間発表会
令和6(2024)年5月23日(木)の午後4時半から午後6時まで、28号館28102教室において『令和6年度 大学院中間発表会』が開催されました。 いつもはポスター発表なのに対して今回はオーラルでの発表でした。 発表者は海洋生物科学科の大学院生が3名(博士後期1名と博士前期が2名)と生物科学科の大学院生が1名(博士前期課程)でした。 ここでは、生物科学科の谷口さんの研究についてご紹介します。
海洋生物科学科の大学院生は海の生き物の発表だったのに対して、生物科学科の谷口さんはマテリアル・サイエンス、高分子化学の研究で、他とは一線を画す内容でした。 もっとも、エビ・カニ等甲殻類の成分に由来するキトサンを使った新規素材作りという点で少し接点があります。 谷口さんの研究は、地球上で最も多量に存在するバイオマスであるセルロースに由来する物質と、2番目に多く存在するキチンに由来する天然高分子を素材として、環境負荷が少なく、簡便でエネルギーをほとんど使わずに高分子素材を作り、医用材料などに利用しようという研究です。 この素材をDDS(ドラッグデリバリーシステム)や細胞足場に利用しようというのが研究の目的です。
谷口さんの研究の一部は、最近学術雑誌(査読付き英文誌)に公開されました。 ご興味の方はご覧下さい。
Nitta, S., Taniguchi, S. & Iwamoto, H. Preparation of hydrogel using catechin-grafted chitosan and carboxymethyl cellulose. Macromol. Res. (2024). https://doi.org/10.1007/s13233-024-00259-5
https://link.springer.com/article/10.1007/s13233-024-00259-5#citeas