【税務会計学科】令和5年度活動報告① 地域企業見学を実施!

地域企業との連携を進めています。今年度は地域企業を知ろうということで、税務会計学科3年生28名が、向島ドック株式会社を訪問しました。今年度の税務会計学科の活動報告ということで、その様子について学長室ブログメンバーの関下が報告します。

 


税務会計学科では、企業経営の学習の一環として、地域企業の現場に触れることを重視しています。張楓教授が担当の「備後経済論」では、地域企業のトップリーダーをお招きし、経営者目線での地域企業経営の生の声について触れることができます。また、同教授担当の「地域調査」講義において、受講生が講義を通じて地域経済を支える地元企業に対する理解を深め、高付加価値商品・サービスの提案力を身に付けるとともに、能動的学習能力の向上を企図しています。

今年度は、上記講義のほかに企業見学を企画し、尾道市向島町にある、向島ドック株式会社の工場見学を行いました。同社とは、昨年度、小規模の工場見学を受け入れていただいて以降、同社久野社長が備後経済研究会や備後経済論の授業に登壇されるなど、連携を深めて参りました。今回は、学生にリアルな仕事の現場をその目で見て、「仕事」「ビジネス」に対する想像力を養うことを目的に、同社を見学させていただきました。

 

向島ドック様を訪問するため、福本渡船乗り場でバスを下車し、対岸の浮きドックを眺めながら、渡船で向島に向かいます。これぞ、海事都市「尾道」の醍醐味です。

【写真】向島に渡る船への乗り込み

【写真】秋天の下の尾道水道

同社では、久野社長直々のご説明の後、2班に分かれて工場を順に見学します。見学冒頭から鉄工場前にある資材運搬用ジブクレーンの作業に度肝を抜かれます。慎重な作業を要する架線の間を抜くつり上げには、学生たちも固唾を飲んで見守りました。大人が真剣な大声を出しながら作業する姿を目の当たりにすることは、仕事への情熱や真摯さを考える上で貴重な機会になったと思います。

【写真】ヘルメットを被り、構内に入る説明を受ける学生たち

【写真】真剣なクレーン作業の様子を無言で見守る学生たち

【写真】社員の方々に、各現場を説明いただく様子

続いて、1号ドック(乾ドック)横を通り、パイプ工場の作業を見たあと、No.2浮きドック前で記念撮影。船主様から撮影許可をいただくことができました。

【写真】浮きドック前での記念写真

その後、作業が行われている2号・3号ドックを見学し、同社最大のNo.1浮きドックで間近に入渠した船の塗装作業を見学し、事務所に戻った後、社長さんに直接、学生から本日の感想や質問を受け付けるコーナーをご用意いただきました。現場を見て来た直後の高揚感からか、普段よりも質問が相次ぎました。

【写真】久野社長との質疑応答の様子

向島ドック株式会社では、久野社長の下、単なる船舶修理業から、船の安全をトータルでサポートする「安定航行提供業」への昇華が行われています。予防を含む保守保全体制を構築し、低コストでノントラブル航行を顧客に提案することで、作業の平準化を図り、自社の修理リソースの安定化させるものです。

トヨタ系自動車部品製造業出身の社長が、お持ちの知見を通じて向島ドックを変革に取り組んでおられます。その中で経営の元となる「単位化」つまり原単位は何かということを突き詰めていると伺いました。

身近な地域企業が、高品位な経営に取り組む姿を目の当たりにする(5Sや3S、QCなど。工場も極めて清潔に保たれている)ことができる地の利を活かし、税務会計学科として、経営の最前線から「生きた学び」をこれからも得られるよう、地域と連携し、工夫して参りたいと考えています。

今回、快く見学を受け入れて下さった、向島ドック様のご厚情に深く御礼申し上げます。

【写真】向島ドック社屋前での集合写真

 

学長から一言:教室の中で企業活動や会社の経営を理論的に学ぶだけでなく、地元企業の支援を受けながら、経営の現場に出かけ、生きた知識や経験を身に付けるのも税務会計学科の特徴。学生諸君はきっと普段は知り得ないたくさんのことを学び、体験したことでしょう。日頃から本学の教育に理解を示され、さまざまにご協力をいただいている向島ドック株式会社の久野社長をはじめ皆様に心から御礼を申し上げます。