【国際経済学科】「韓国研修に行ってきました!」

안녕하세요!(アンニョンハセヨ、訳:挨拶として使われる表現で、意味は「お元気ですか」)国際経済学科の白映旻です。9月11日から9月18日までの8日間、福山大学としては初めての韓国・釜山での海外研修を実施しました。今回の研修には、国際経済学科2年生4名、3年生3名、経済学科3年生1名、メディア・映像学科1年生1名、2年生1名の計10名が参加して、韓国の文化や歴史はもちろん、日本と韓国の貿易、韓国企業のSDGs、釜山の中の日本など、さまざまなことを学びましたので、それらの活動についてご紹介します。

今回の研修において、福山大学、福山大学後援会、福山大学経済学部同窓会から学生たちへの温かいサポートを受け取りました。特に円安の影響で研修の経費が高騰する中、この支援は学生たちにとって大きな助けとなりました。深く感謝いたします。

釜山の金海空港に到着して

 

商取引体験に関する事前学習

今回の韓国研修での主要なプログラムの一つとして、商取引体験があります。この体験の中で、学生は二つのグループに分かれて、韓国のマーケットを綿密に調査し、商品の選定から仕入れ、そして販売価格の設定や販売戦略などの計画を一から作りました。

出発前の発表会の様子

学生選定した商品の仕入れ価格と、為替を顧慮した販売価格を説明しています

 

企業(釜山E&E)見学

9月12日、韓国の「釜山E&E」という企業を訪問しました。この訪問中、工場の中を詳しく見学する機会を得て、彼らの先進的な技術や取り組みについての詳しい説明を受けました。釜山E&Eは、生活廃棄物を燃料に変換し、それを使って電気を生成する技術を持つ、韓国で唯一の企業です。驚くべきことに、釜山市で発生するゴミの約6割を同社が処理し、そのエネルギーを電力として市内に供給しています。この取り組みは、SDGsの持続可能な都市とコミュニティの構築(目標11)、廃棄物の削減(目標12)に直接貢献しています。さらに、同社の再生可能エネルギー利用推進は、気候変動への対策(目標13)にも繋がっており、地球環境への取り組みとしても非常に価値があると感じました。

釜山E&E工場見学

釜山E&Eでの団体写真

 

釜山市内観光

12日の夜には釜山湾でクルーズを体験しました。船から見る釜山の夜景は、都市の光と海の静けさが絶妙に組み合わさり、非常に感動的でした。クルーズの後は、釜山の夜市場を訪れました。そこでは、地元の人々の日常や、韓国独特の活気ある雰囲気を間近で感じることができました。様々な屋台が軒を連ね、伝統的な料理や手作りの商品など、韓国の文化や生活を見ることができました。

釜山税関と港湾見学

9月13日、私たちは釜山税関と釜山港湾を見学しました。その場で、貿易が実際にどのようなプロセスで進行しているのかを目の当たりにし、その規模と複雑さに驚かされました。釜山は、古くから日韓間の貿易の要所として知られており、その歴史的背景や重要性についても詳しく学ぶことができました。

釜山税関見学

釜山港湾の様子

 

学生交流と実践的な商取引の体験

9月14日、福山大学の協定を締結している釜山外国語大学を訪れ、現地の学生たちとの交流の場を持ちました。講義への参加を通じて、韓国の教育や学生文化を肌で感じることができました。その後の交流会では、福山大学の学生たちが事前に用意してきたゲームやクイズを通じて、和気あいあいとした雰囲気の中で交流を深めました。短い時間でしたが、日韓の学生たちの間には友情が芽生えました。交流会の後、釜山外国語大学のキャンパス内で、商取引の実践体験として物産展を開催しました。私たちが準備した商品を実際に販売することで、商取引の流れや顧客とのコミュニケーションの大切さを学びました。時間の制約から、すべての商品を売り切ることはできませんでしたが、この体験を通じて、実際のビジネスの現場での挑戦や楽しさを感じることができました。

 

釜山外国語大学の美しいキャンパスの風景

釜山外国語大学での講義参加

福山大学の学生が韓国語で自己紹介をしています

 

交流会の様子

 

商取引体験1

 

商取引体験2

 

慶州の歴史的遺産を巡る旅

9月15日には、午前中に昨日の商取引体験に関する評価会(反省会)を行なってから、韓国の高速鉄道(KTX)を利用して、釜山から古都慶州へと向かいました。慶州は、かつて新羅(紀元前57年 – 935年)の首都として栄えた地で、多くの歴史的遺産や文化財が今も残されています。この日、私たちはその中のいくつかの主要な文化財を訪れ、新羅時代の歴史や文化に触れることができました。

 

慶州の韓屋村

瞻星台と東宮と月池

 

ヌリ村APECハウス見学

9月16日の午前中にAPECに関する講義を受けました。この講義では、APECの目的や活動、特に自由で開かれた貿易・投資の推進についての重要性を学びました。講義の後、私たちはヌリ村APECハウスを実際に見学しました。ヌリ村APECハウスは、2005年のAPEC首脳会議の際に使用された会場です。その建物や展示物を通じて、APECの歴史や各国の協力の重要性を実感することができました。また、自由で開かれた貿易・投資の推進というAPECの主要なテーマについて、実際の会場を見学しながら深く理解することができました。この日の活動は、国際的な経済協力の現場を直接体験する貴重な機会となりました。

 

APECハウスは釜山の美しい海岸に位置しています

 

APECハウスの中で

 

釜山における日本の歴史的足跡をたどる

9月17日、釜山における日本の歴史的な場所を訪れることとなりました。まず、草梁倭館に関する講義を受け、その後、グループに分かれて実際の遺跡を訪れました。草梁倭館は、日本の使節を迎えるための客館として15世紀初頭に初めて設置されました。その後、この倭館は約10万坪の敷地を持ち、長い間、日朝交易の中心として機能していました。現在、釜山市内の龍頭山公園には草梁倭館の跡が残されています。この日の活動を通じて、日韓の歴史的な関係や交流の深さを実感することができました。

 

草梁倭館

 

草梁倭館の遺跡を探して

 

最後に参加した学生の感想をお伝えします。

 

国際経済学科3年生 王 育蕾

この学習旅行はチームワークとリーダーシップの重要性も強調しました。さまざまなタスクとプロジェクトを共同で遂行する必要があり、これはチームワークスキルを育成し、リーダーシップを向上させるのに役立ちました。釜山への学習旅行は忘れられない経験であり、韓国文化の理解を深めるだけでなく、言語スキルと社会的な意識の向上にも役立ちました。これらの貴重な経験が私たちの将来に深い影響を与えることでしょう。後援会の皆様、経済学部同窓会の皆様、大学関係者の皆様に感謝します。この学習旅行を経験できて光栄でした。本当にありがとうございました。

 

経済学科3年生 田中 優衣

今回の韓国研修で最も印象的だったのは、現地学生との交流です。お互いがお互いの言語を使用し、文化や環境の違いについて話したことは貴重な経験であり、自分の視野を広げる良い機会となりました。また、釜山外国語大学内で行った物産展では、メンバー同士による仕入内容のプレゼンから始め、ハングルを用いたチラシ作成、韓国語での接客等へ挑戦しました。私たちのグループでは、抹茶味のお菓子と蒟蒻ゼリーを販売しましたが、品薄、完売となった商品も多く、非常に満足度の高い結果を収めることができました。成功の背景には学生を対象とした商品選び、インスタグラムを用いた宣伝活動等が挙げられ、経済学部としても学びの多い機会となったと感じています。全体を通し、質の高い経験を積むことができたため、参加することができて本当に良かったです。最後に、補助金を支援してくださった後援会、経済学部同窓会、大学関係者の皆様には感謝申し上げます。

 

国際経済学科3年生 松岡 祐里

私は今回韓国研修に参加しました。その中でも印象に残ったのは、釜山外国語大学で行った商取引体験学習です。2チームに分かれて、それぞれ日本の人気な商品を準備して大学内で販売するプログラムでした。言葉が不慣れな中でも、商品をアピールしたり、挨拶をして呼びかけてみたり、色々な工夫をして短い時間のなかで半分以上売ることができました。学生の皆さんが日本の商品に興味を持ってくれたのがとても嬉しかったです。

 

国際経済学科3年生 WANG QINGDONG

今回の韓国研修は、非常に充実した経験でした。韓国の文化や歴史に触れる機会があり、これまで知らなかったことを学ぶことができました。釜山外国語大学の大学生達との交流会も出来て、韓国語が弱いので、すごく不安でしたが、韓国の大学生達とのグループ作業とクイズゲームをしながらコミュニケーションをとることができました、とても楽しかったです。今回の研修は、私にとって非常に有意義で貴重な経験でした。今後も国際的な活動を積極的に行っていきたいと思います。

 

国際経済学科2年生 石田 悠乃

私は,9月の中旬に1週間の韓国研修に参加しました。私自身,韓国へ行くのが初めてで,高揚感と共に緊張感も感じ,渡韓するまで不安と楽しみな気持ちでいっぱいでした。今回の韓国研修では韓国語の勉強と共に釜山の文化や歴史を学びました。釜山という町で過ごしてみて,日本とは違う文化の違いなどを見て日本以外にも沢山の景色があるという事を学びました。後援会の皆様、経済学部同窓会の皆様、大学関係者の皆様に感謝します。

 

国際経済学科2年生 小園 姫那

この度、私は韓国研修に1週間参加しました。この研修では、異文化理解と貿易について学ぶことができました。異文化理解については、韓国の文化や習慣、考え方などについて学ぶことができました。例えば、食事のマナーの中で、お皿を持って食べないなど、その他にも挨拶の仕方、社会的なルールなどは、私たちが普段から馴染んでいるものとは異なる点があることを知りました。また、貿易については、税関へ行き、歴史と一緒に日本や様々な海外との貿易について学びました。さらに、釜山外国語大学では商取引体験をして、売り切ることの難しさを知こりました。またリベンジしたいなとも思いました。研修を通じて、異文化理解や貿易、文化や人柄などの影響で、自分の成長に繋がる経験をすることができました。後援会の皆様、経済学部同窓会の皆様、大学関係者の皆様に感謝します。

 

国際経済学科2年生    GURUNG PRATAP 

韓国の研究プログラムは、非常に興味深く、忘れられない経験でした。この素晴らしいプログラムに参加できたこと、そして大学に感謝の意を表したいと思います。このプログラムは私にとって貴重なものであり、新しい文化を学び、新しい友達を作る機会を提供してくれました。韓国での研究を通じて、私は専門知識を深め、国際的な視野を広げることができました。大学がこのような素晴らしい機会を提供してくれたことに心から感謝しています。

 

国際経済学科2年生 新谷 美空

私は今回この韓国研修に参加したきっかけは、友達が韓国が好きで白先生との韓国勉強会を作ったことがきっかけでした。韓国には行ってみたいと思っていたが、なかなか動けずいましたが、今回の研修で一歩踏み出すことができました。今までに行ったことのない国に行き、実際に新しいものをたくさん見たり食べたりすることは、自分にとってすごくいい経験になりました。実際に行ってみて、行くまでに思っていたイメージと違うなと思ったことが、韓国=化粧品が安い、などの勝手なイメージがあったのですが、あまり日本と変わらないことに驚きました。他にもたくさんの発見ができ、とても楽しかった研修でした。

 

メディア・映像学科2年生 小林 樹里

今回の研修では、色々な経験をすることができました。交流会では、釜山外国語大学の生徒さんとの交流を通して、どの生徒さんも日本語がとても上手で、日本のことをたくさん知っていることが分かりました。私も語学だけでなく、もっと韓国のことを勉強したいと感じました。販売会では、韓国で売れる物は何かを考え、商品を用意しました。韓国語を使って呼びかけをしたり、チラシを作ったりなど工夫して、楽しく販売することができました。

 

メディア・映像学科1年生 近藤 乙葉

少し離れた国で生活したら、360度世界が変わると実感しました。人との交流、食事、文化全て自分自身がまだ触れたことのないことばっかりで今まで私自身が見てきた視野はほんの一部だったと改めて思いました。韓国の学生との交流で、色々な人と話していく内に年齢が近いにも関わらず、国外で働いたり勉強をしたりと広く経験をしており自分の経験値だけで限界を決めたらいけないと思い、とても刺激をもらったしまだまだ頑張りたいと思いました。

 

学長から一言:現時点では韓国で唯一の本学の交流協定校である釜山外国語大学のご協力により実現した韓国研修は、実に盛り沢山の内容で、参加者のコメントにはその充実ぶりと満足度の高さが窺えます。異文化を肌で感じる恰好の機会となりました。隣国でありながら、これまで本学が本格的な交流関係を持っていなかったのが不思議なくらいです。本研修に際して本学の後援会および経済学部同窓会からのご支援を受けました。私からも御礼を申し上げたいと思います。こうして始まった日韓の交流がさらに発展することを願っています。