【サークル】学友会 海洋生物研究会 〜第2回アマモの種まき体験・セミナー in 尾道〜
海洋生物研究会広報担当の奥井です! 11月23日に、尾道市浦崎町の海老干潟で行われた「第2回アマモの種まき体験・セミナー in 尾道」の活動報告をいたします。(投稿は海洋生物科学科FUKUDAI Mag.メンバーの阪本)
ゼロカーボンシティ
尾道市は、令和2年に、2050年までにCO₂の実質排出量をゼロにする「ゼロカーボンシティ」を宣言し、それに向けて市民や事業者等とともに「チーム尾道」で実現に向けて取り組まれています。令和4年度からは、脱炭素に向けた取り組みの一環として、市の沿岸地域に造成された干潟や藻場のCO₂吸収源の拡大や環境学習を推進するプロジェクトを開始されています。
「尾道の海のゆりかご(干潟・藻場)再生による里海づくり」プロジェクト
国土交通省中国地方整備局が造成した干潟を、浦島漁業協同組合が適切に維持管理されています。そして、藻場の再生や生態系の回復を目指す活動によって得られるブルーカーボン効果をクレジット化し販売することで、その利益をアマモの移植活動など干潟・藻場の保全・再生活動やそれに向けた各種調査、普及啓発のための環境学習や講演会等の実施に充てていく取り組みです。
https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/soshiki/15/56029.html
プロジェクトの一環で開催された今回のセミナーに、私たちは「海岸で見つけた生きもの観察」プログラムの講師役として参加しました。
尾道市農林水産課や浦島漁業協同組合のみなさんと一緒に活動してきた5月の花枝採取、8月の種子選別に続き、いよいよ種まきを行うイベントで、これまでの成果に一区切りがつく内容として、部員たちも楽しみにしていました。
当日は一般参加の16名、この取り組みに賛同される企業団体からの24名に加え、スタッフを含めた合計約74名に及びました。皆さんと一緒に開会式に参加し、尾道市長のお話や主催者からの注意点などを聞いた後、私たち25名の部員は採取班と陸上班に分かれて活動しました。
陸上班は参加者の方と一緒になって、アマモの種まきをしました。水に溶ける寒天粘土に種子を5つほど包み、それを海に投げます。まずはこの寒天粘土の半分をちぎり、こねていきます。
次に、根が掴みやすくなるように牡蠣殻を混ぜます。
そして、発芽後の栄養分となる腐葉土も混ぜます。
この時、腐葉土の量によって粘土の色が変わってくるので調節しながらこねていきます。混ぜ終わったら粘土を平たくして、真ん中に5粒のアマモの種を置いて包みます。
しっかり包んだら、好きな形に整えます。
こちらは部長(左)、副部長(下)、広報(右)が作ったアマモの種子団子! 何をモデルにしているか分かりますか??(答えは最後に!)
他にも餃子やネコ、ヒトデなど色々な形があって面白かったです(笑) 最後はそれぞれが作った種子団子を、アマモ場が増えるように願いを込め、海に向かって投げました!
採取班は、陸上班が種まき活動をしている間に採集した生物と、陸上班が参加者と一緒に探した生物を集めて、代表的な生き物たちの解説を行いました。
各々がバケツや網をもって生き物を探します。
どんどん集まる生き物たち! これだけ大人数だと、集まるスピードも早い!
参加した子供たちは興味津々です!
集めた生き物を、大まかな種類でバットに分けます。
予め準備してきたパネルを使って、集めた生物の解説をしました。
最後はみんなで、海岸の清掃を行いました。1人1枚ずつかわいいゴミ袋が配られました!
なかなか無くならない海洋ゴミ…。みんなが意識して、綺麗で豊かな海を目指しましょう!!
最後に…途中で出題したアマモ団子の答えです。みなさんわかりましたか?!
今年度から取り組んだ尾道市と連携したアマモ場や干潟の保全活動ですが、瀬戸内海をはじめ全国各地で問題となるタイムリーな話題だけに、日頃から教室で学習している内容にも直結した部員たちの関心が高い活動として、これからもより発展させていければと改めて実感しました。
なお、これらの成果は先に報告した「第3回広島県学生地域連携活動発表会」の活動報告からもご覧いただけます。今後も、私たち海洋生物研究会の活動にご期待ください!!
おまけ
学長から一言:学友会のサークルの一つ、海洋生物研究会のメンバーが地元漁協を初めとする関係者の皆さんと一緒になって、アマモの種を蒔き、藻場作りに貢献。参加した子ども達と一緒に海辺の生き物を採集したり解説したり、大活躍。お疲れ様でした。きっとアマモがスクスク育って、海辺の環境が大きく改善することでしょう。