【海洋生物科学科】タイのプリンスオブソンクラ大学での国際学会で基調講演と大学訪問!
海洋生物科学科の伊丹 利明教授と水上 雅晴講師から、国際学会参加と大学訪問の報告記事が寄せられました。このことについて、FUKUDA Magの学科メンバーである山岸が投稿します。
2024年8月13~17日に本学の大学間学術交流協定締結校であるタイ王国のプリンスオブソンクラ大学(PSU)の天然資源学部(Faculty of Natural Resources)が主催する「第3回全国農業イノベーションと自然資源に関する会議2024、The 3rd Conference on Agricultural Innovation and Natural Resources 2024」(8月13日~14日)に私、伊丹教授が基調講演者として招へいされ、福山大学の紹介と福山大学のブランド研究である「里山・里海学」研究で実施したエビ類の疾病に関する最新の知見について講演を行いました。また、同学部の水産科学科(Department of Aquatic Science)が主催する国際会議“第2回水産科学会議―安全で持続的な水産食品生産システムと水産資源 The 2nd Aquatic Science Conference – Securing Sustainable Aqua-Food System & Resources” (8月16日~17日)に水上講師が参加して研究発表を行うとともに、内海資源生物研究所の概要を紹介しました。このような活動を通じて、さくらサイエンスプログラムをはじめとする国際的な共同研究のより一層の推進について、学会参加者と協議しました。
8月13日午後8時に目的地タイ王国のハジャイ市に到着。大学関係者の出迎えを受けました。夕食後、ホテルにチェックインして就寝。
8月14日、インドや日本の他大学からの参加者と合流。午前11時から「第3回全国農業イノベーションと自然資源に関する会議」で伊丹教授が基調講演を30分。途中、PCの不具合などに見舞われながらも何とか大学のアピールと日本におけるエビ養殖の現状と問題解決策など、里山・里海プロジェクトで得られた成果も含めて発表をしました。午後は大学で開催されている農業祭を見学しました。
8月15日、「第2回水産科学会議―安全で持続的な水産食品生産システムと水産資源」参加者と一緒に、午前中はソンクラ市にある研究所Coastal Aquatic Animal Breeding Research Sectionを訪問して、ハタやスズキの親魚とその育成施設を見学し、参加者の各専門分野から意見交換を行いました。この施設は、日本の国際協力機構(JICA)の支援を受けて設立され、その後、タイ政府によって運営されています。
その日の午後、伊丹教授はラジャモンコン工科大学スリビジャヤ校(RUTS)ソンクラキャンパスを訪問しました。同大学の国際交流担当副学長 Dr. Lamun Kayurin氏と面会しました。本学の概要について伊丹教授がパワーポイントを用いて説明し、先方からも同様の説明を受けました。その後、大学校交流協定と学生交流協定について協議しました。その結果、協定締結に向けて双方で検討することとなりました。RUTSからはすでにさくらサイエンスプログラムによって、2名の教員と4名の学生を本学に招聘している実績があります。RUTSは本学と類似の学部構成を持ち、さらに魚類の養殖施設等を持っているなど、本学との類似点も多いことから、今後のさらなる交流が期待されます。
8月16日、「第2回水産科学会議」の学術発表会に参加。Dr. Putth Songsangjinda氏によるタイにおける持続的水産業のための技術開発に関する発表がありました。同氏は伊丹が30歳の前半に参加していたJICAの集団研修に参加していたことから、旧知の仲であり、久しぶりの再会を喜びました。一般講演には、水上講師が魚類のスクーチカ症に関する研究発表を行いました。日本、タイやインド等の研究者と学生が最新の知見について発表して、議論を深めました。
学生の発表に対して表彰が行われ、一位はタイの学生、二位はインドの学生、三位に日本人の学生が選ばれました。最後に、伊丹教授による閉会の辞と全体のまとめが行われ、無事に学術集会も終了しました。
8月17日、関係者が集まって、来年の国際会議について議論をし、来年の再会を約束して帰途につきました。
最後に、今回の水上講師の国際学会出席は福山大学からの学内研究助成事業(教員海外旅費)の支援を受けたことを申し添えます。
学長から一言:タイのプリンスオブソンクラ大学で開催の国際学術会議での発表を行った海洋生物科学科の伊丹教授と水上講師、お疲れ様でした。すでに実績のあるサクラサイエンスプログラムを通じての交流に加えて、本学の大学間交流協定締結校の同大学との学術的な交流がいっそう深まったことを慶び、さらに教育・研究面での交流活動が進展することを願っています。