大学で行われる学習や教育・研究・社会貢献などの諸活動を、学生や教職員が心配なく進めることが出来るためには,安全で安心な環境が何よりも大切です。
本学では、学生や教職員の事故・災害の防止及び健康の保持増進のために安全及び衛生に関する安全衛生規程を定めるなど、安心して大学生活が送れるよう大学を挙げて取り組んでいます。
具体的には、①機械器具その他設備等、爆発性の物質、発火性の物質、引火性の物質等、電気、熱その他のエネルギー、高圧ガス等に対する危険防止措置であり、②特定化学物質、有機溶剤、ガス、蒸気、粉じん、酸素欠乏空気等、放射線、高温、定圧、超音波、騒音、振動、異常気圧等、計器監視、精密工作の作業等、排気、廃液又は残さい物等に対する健康障害防止措置などです。
また、併せて常日頃から安全かつ良好で快適な教育研究環境の保持に対しても適切な安全点検と維持管理がなされるよう努めています。
これらを実現させるためには、大学教職員及び関係者が、安全衛生関係法令、大学が定める安全衛生規程及びその他の規程等に定める事項を遵守し、安全衛生管理技術の一層の向上を目指す必要があり、大学は今後とも教職員及び学生等の安全衛生の保持に努めると共に、より高い安全衛生意識の涵養のため、安全衛生教育の充実を図り、教育、指導を継続的に行って参りたいと考えています。
これらを踏まえ、この「福山大学安全衛生管理の手引き」が、学生、教職員の安全衛生と安全で安心な環境を維持するために日常的に活用されますようお願いします。
福山大学学長 大塚 豊
福山大学 安全衛生管理の手引き
本学での工学、生命工学、薬学の学問分野では、実験を通した技術の習得あるいは新しい発見が必須であり、人間文化、経済の学問分野でも実験はないものの安全を考慮すべきフィールドワークが存在する。従って、全学での様々な活動にともなう危険を回避し、安全を確保する努力は必要である。本学では、開学からこれまで各学部で必要に応じて「安全のための手引」を発行し適用してきたが、広く社会にコンプライアンスとしてそれらを開示してきたことはない。その状況で、化学、生物系実験における安全の確保を優先課題として、「福山大学作業環境安全衛生マニュアル(生命工学部・薬学部)」をまとめ、平成28年7月1日に発行したところである。
しかし、本学は安全安心防災教育研究センターを擁する総合大学であり、地域における安全に関する知の拠点としては、ヒヤリハット事例の活用なども含めた安全マネジメントの核となる全学対象の安全衛生管理を記述する文書が必要不可欠である。また組織コンプライアンスとしては、この文書は電子媒体として本学ウェブページで公開することも急務であることから、ここに「福山大学 安全衛生管理の手引き」を発行することになった。
学生諸君が、充実した学生生活を過ごし、所定の技能、知識を修得して社会に巣立って行けるよう、教育研究のみならず、大学生活の安全衛生に配慮することが、本学教職員の使命であり、責務である。本手引きが、本学での教育研究の実施に際して学生諸君及び教職員全員で有効に活用されることで、安全が確保されることを期待している。