薬学部生が学生発表奨励賞を受賞!(第55回日本薬学会中国四国支部学術大会)
こんにちは、薬学部の学長室ブログメンバーGoです。
薬学部の 松岡講師 から嬉しい知らせが届きました!
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平成28年11月5日、6日に岡山市で開催された「第55回日本薬学会・日本薬剤師会・日本病院薬剤師会・中国四国支部学術大会」において、優れた研究成果を発表した学生に贈られる「学生発表奨励賞」の受賞者が決定し、福山大学薬学部から4名の学生が選ばれましたので紹介します!
薬学部長室にて、鶴田泰人学部長より一人ずつ賞状が手渡され、激励の言葉がおくられました。今後もさらに研究に励んでください!
受賞者の研究内容は、以下の通りです。
宇田有沙さん(5年生,広島県・大門高等学校出身)
(病態生理・ゲノム機能学研究室所属/主宰教員:道原准教授)
「脳卒中易発症ラットにおける細胞接着関連分子CLDND1の増加」
脳卒中を自然発症する高血圧モデルラット及び正常ラットを比較解析したところ、血管疾患に関わる細胞接着関連分子CLDND1の脳内における発現分布に差があることが明らかになりました。この成果は、血液関門の調節と血管疾患の発症メカニズムの解析において重要な基礎データとして、今後利用されることが考えられます。
小田茜咲さん(5年生,広島県・福山暁の星女子高等学校出身)
(病態生理・ゲノム機能学研究室所属/主宰教員:道原准教授)
「高血圧自然発症ラット心臓中におけるRhoAの減少メカニズム」
心肥大を示す高血圧自然発症ラットを使った実験結果から、RhoAの発現量低下は心肥大に影響するのではなく、心線維化を阻害することにより心不全の進行を抑えている可能性が示唆されました。この成果は、心肥大からの心不全抑制メカニズムの解明において重要な基礎データとして、今後利用されることが考えられます。
小幡真名実さん(5年生,岡山県・金光学園高等学校出身)
(医薬品化学研究室所属/主宰教員:町支教授)
「抗真菌活性を有するβ-カルボリンアルカロイド(S)-brevicollineの不斉全合成研究」
(S)-Brevicollineは、従来の抗真菌薬とは全く異なる化学構造を有する天然物で、その効率的な合成法の開発を行った内容の研究成果です。さらに、この天然物の誘導体を合成し、新規な抗真菌薬の候補化合物を探索中です。
藤岡侑祐くん(5年生,山口県・徳山高等学校出身)
(生体機能解析学研究室所属/主宰教員:石津教授)
「茶ガレート型カテキン類を用いた水中における不斉合成の検討」
茶ガレート型カテキン類(-)-エピガロカテキン-3-O-ガレート(EGCg)存在下、水中で4-メトキシピリジンと1-ブロモ-2-プロパノールとの付加反応においてエナンチオ過剰率約11%程度ではあるが、不斉を誘起することを見出しました。このエナンチオ過剰率を上げることにより、水中で金属触媒を用いないクリーンな不斉合成について検討しています。
藤岡くんは、山口県の薬局で実務実習中のため、後日、表彰が行われます。
学部長室へ受賞者の研究室主宰教員も集まり、記念撮影をしました!
皆さん、自分たちが努力した研究成果がみとめられ満面の笑みです!
受賞おめでとうございました!
また、学生発表奨励賞を受賞した宇田有沙さんと小田茜咲さんに加えて、見土万由子さんは、特に研究における学業が優秀だと認められ、平成28年度の福山大学学長賞(学業部門)を受賞しました! (→ こちらから、過去の記事をご覧ください。)
薬学部では、ヒトのからだのしくみ、健康や病気を決める原因、治療のための薬の構造や作用、体内での薬の動態など、さまざまな研究が行われています! “ 研究マインド ”を育む教育にも力を入れています!
学長から一言:国家資格に向けての猛勉強、長期間の実務実習、その合間に卒業研究のための実験研究(これが今回の賞に結びついているのですね!)、それぞれでみごとな成果をあげている薬学部生の皆さん、すばらし~い!!!