薬学部

Faculty of Pharmacy and Pharmaceutical Sciences

【薬学部】音楽でつなぐ心の絆:ヴァイオリン演奏によるボランティア活動

【薬学部】音楽でつなぐ心の絆:ヴァイオリン演奏によるボランティア活動

薬学部2年生の渡邊凜さん(福山誠之館高校出身)によるボランティア活動について、クラス担任の松岡准教授からの報告です(投稿は五郎丸です)。

 


渡邊さんは、5歳のころからヴァイオリンを習っており、長期休暇の期間になると福祉施設などでヴァイオリンを演奏し、地域の方々に音楽を楽しんでもらうためのボランティア活動を続けているそうです。このたび、「今津未来園(福山市)」と「西藤保育所(尾道市)」の0歳から5歳児までの全園児を対象に、ヴァイオリン演奏によるボランティア活動を行ってきました。

本活動のキッカケは、薬学部2年次の授業科目である「コミュニケーション交流学習」でした。この科目では、医療現場で活躍する薬剤師に求められる、患者や他の医療従事者(医師、看護師、臨床検査技師、放射線技師、管理栄養士、理学療法士など)と信頼関係を築くためのコミュニケーション能力の醸成を目指し、対人関係の気づきの体験学習として5歳児との交流学習を実施しています。

学生たちは、大学で講義やロールプレイなどによりコミュニケーションに関する基礎学習を受けたのちに、保育施設で特定のパートナーと1対1の継続的な交流に取り組みます。

今津未来園の園児たちとの集合写真

交流学習では、学生たちは自分自身の気持ちや言動などの様々な変化に向き合い、気づきや役立ち感・自己肯定感を得て、行動変容を促します。また、相手を思いやることや非言語的コミュニケーションの大切さにも気づき、医療人として求められるホスピタリティを育みながら、コミュニケーション能力の向上を図っています。以前に、この福山大学の取組みが評価され、日本薬学教育学会より教育実践奨励賞が授与されたこともあります。

この交流学習の実施施設の一つである「今津未来園」と、福山大学近郊の「西藤保育所」でヴァイオリン演奏してきました。

 

8月19日(月)、今津未来園でのヴァイオリン演奏会

楽曲は、以下の通りです。
♪ となりのトトロ
♪ ホール・ニュー・ワールド 〜「アラジン」より〜
♪ にじ(保育ソング:手話と合唱)
♪ 夢をかなえてドラえもん
✳︎アンコール曲/♪ にじ(ヴァイオリンバージョン)✳︎

園長先生より自己紹介を受け、演奏スタートです。

ヴァイオリン演奏が始まると、みな聞き入っていました。

「にじ」の合唱と手話では、きれいな「にじ」がたくさんかかりました。音楽を通じて園児たちとの一体感がうまれ、とっても感動しました。

ドラえもんの曲では、視覚的にも楽しめるようにと、「タケコプター」を手作りして演奏してくれました。

 

9月10日(火)、西藤保育所でのヴァイオリン演奏会

楽曲は、以下の通りです。
♫ ハッピーバースデーの曲
♫ となりのトトロ
♫ 楽器に関するクイズ
♫ ホール・ニュー・ワールド 〜「アラジン」より〜
♫ にじ(保育ソング:手話と合唱)
♫ 夢をかなえてドラえもん
✳︎アンコール曲/♫ 勇気100% 「忍たま乱太郎」より(リコーダー二重奏)✳︎

今回、西藤保育所では、9月のお誕生日会に合わせたサプライズ演奏でした。

楽器に関するクイズでは、元気いっぱいに答えてくれました。

やはり、ドラえもんのタケコプターは不動の人気でした。この曲では、園児たちにヴァイオリンがよく見えるように、会場を移動しながら演奏しました。

最後はアンコールに応えて、リコーダー二重奏による演奏でした。リコーダーの音色に負けないくらい、園児たちが元気よく大合唱してくれました。

 

演奏を終えて、渡邊凜さんからのコメント:

授業の交流学習でのご縁で今津未来園と、西藤保育所での2カ所でヴァイオリン演奏をさせていただきました。「演奏を聴いてくれる園児さんや先生方と一緒に音楽を楽しむ」というコンセプトで演奏会を行いました。
0歳~5歳児さんに対して演奏会を企画したのは初の試みで、どのような反応になるか未知数でした。実施してみると、私の演奏に合わせて園児さんが一緒に歌ったり、手話をしたりしてくれました。このとき、私と園児さん、そして先生方との間に一体感が生まれるのを感じることができました。普段の演奏ではこのような感覚を味わうことはなかなかできません。とても貴重な経験になりました。

先生方には、このような機会をいただき感謝いたします。
将来、大好きなヴァイオリンと共に「薬で病気に立ち向かい、音楽で心を癒せる薬剤師」になれるよう、今後も日々の学習や自己研鑽に励んでいきます。

 

 

学長から一言:薬学部2年生の渡邊凜さんが得意のヴァイオリンの演奏で近隣の保育所で行ったボランティア活動は、薬剤師としての重要なコミュニケーション能力を養うための授業科目である「コミュニケーション交流学習」と結びついたもの。小さな子ども達はきっと大喜びだったことでしょうし、園児はもちろん園長先生や他の先生方との交流は、将来のスムーズな人間関係構築にとって良い経験になったことでしょう。よく頑張りましたね!

 

 

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