【国際経済学科】トップ10プログラムレポート(Part2)

国際経済学科の足立です。前回のPart1に引き続き、Part2を引率の呉講師にレポートしてもらいます。
Kei te pēhea koe?(マオリ語でお元気ですか?)
国際経済学科のトップ10海外研修の後半について呉が報告します。
2月24日、クライストチャーチでのホームステイとLincoln大学での英語研修を終え、ウェリントンに向かいました。25日の午前中は第一産業省を訪問し、ニュージーランドでの農業の全体像とオーガニック栽培の実態について学びました。午後にはオークランドへ向かいました。
26日はオークランドの日本領事館、JETROの下請け会社であるBakertilly公認会計士事務所、三菱商事を訪れ、ニュージーランドの経済と社会、そして日本人ネットワークやビジネスの在り方について学びました。
27日にはオークランド大学の日本語専攻の学生12人と室内および室外で交流し、お互いの文化や習慣について意見交換を行い、有意義な時間を過ごしました。
28日にはニュージーランドドルで時価総額が8位を占める巨大なグローバルロジスティクス企業、Mainfreightを訪問。企業経営史に関するセミナーを拝聴後、輸出・輸入倉庫および配送業者であるDaily Freightの現場を参観し、物流業界におけるAIによる効率化とグローバル展開の重要性について学びました。
第一産業省では、上級政策アナリストであるKamilaさんからニュージーランドの農林水産業の発展状況や貿易状況について英語でセミナーを受け、参加者は英語で質問を交わしました。
第一産業省でのセミナーの様子 先頭の右がKamilaさん
kamilaさんをかこんで集合写真
日本領事館では松居領事からニュージーランドにおける日本人ネットワークや日系合弁企業の関心産業について紹介を受け、福山大学生の部活やワーキングホリデーの希望などについて質問されました。
日本領事館の接客室で 中央が松居総領事
Bakertilly公認会計士事務所では、公認会計士兼シニアマネージャーの今野さんと、公認会計士として実務経験を積んでいるロングさんというお二人からニュージーランドの経済と社会に関する詳細な説明を受け、同社の具体的な業務内容について話し合いました。
Bakertilly公認会計士事務所 中央の右が今野さん,左がロングさん
三菱商事では、清水マネージャーからビジネスやマネジメントだけでなく、ビジネスマンとしての人間性の育成方法について教えていただき、不確実な状況における問題解決法としてV.U.C.A、PDCA、OODAについても学びました。
セミナーの様子
清水マネージャーと
オークランド大学文化学部の森先生の教え子12人と教室内での言語交流を行い、共通点と相違点について話し合いました。キャンパスツアーではグループ別でWaipapaマオリ生活センター、大講堂、時計台、生協エリア等々学生の日常が垣間見える場所を案内してもらいました。
オークランド大学の学生と教室内の交流
キャンパス案内とお別れのシーン
Mainfreightでは開発部のMaddieさん、Renelopeさん、Mollyさんに温かく迎えられ、節目の45周年を迎えた企業の経営史や100年目標を掲げた持続可能な事業展開について英語で学びました。セミナー中には質疑応答が行われ、有意義な時間を過ごしました。セミナー後には航空便倉庫を回り、温度管理が必要な新鮮食材の保管や輸出時の検査、機械化管理、コンテナ積み込み時の虫予防策などの知識を学びました。
お昼には美味しいビーフカレーとキャロットケーキをご馳走になり、その後は3万5千個のパレットを収納できる巨大な船便倉庫で、フォークリフトとAIによる荷物管理や作業に使われる巨大コンテナクレーンの説明を受けました。
最後にはMainfreightの配送部門であるDaily Freightを訪れ、危険物やその他の貨物の区分け方、パソコンによる配車管理、陸上および鉄道輸送について実地で学びました。
各倉庫間の移動は一定の距離がありましたが、その都度1台のバンと1台の乗用車で快適に移動させていただきました。Mainfreightで学んだのは、物流そのものだけでなく、企業のおもてなしやオープンマインドの重要性でした。非常に深く感銘を受ける貴重な体験をさせていただきました。訪問企業を探して苦労した甲斐があり、喜びを感じています。
セミナーの模様
船便冷蔵倉庫にて
ランチタイム
船便倉庫にて
配送部門にて
企業見学に関する学生の感想
【2/25の参観】 Kamilaさんのセミナーは、ネットで調べても見つけられない内容で、ニュージーランドの牧畜やオーガニック果樹栽培について学べてとても良かったです。(Hさん)
【2/26の参観】 ニュージーランドの日本人ネットワークについて少し理解でき、特に三菱商事の清水さんからいただいた「みんなが幸せになるような取引を目指していくべきだ」という教えは、今後の仕事に生かせると感じました。(Yさん)。
【2/27の交流】 一言でニュージーランド人といってもさまざまな血統の学生がいて、異文化に触れる貴重な経験となりました。今後もこの交流活動を継続してほしいです。(Kさん)。
【2/28の参観】 3人の美女が9時から15時まで付き添ってくれて感謝しています。聞き取るのは少し難しかったですが、実際に現場を見て回り、AIや先進的な機械の導入があってこそ、少ない人数で巨大な貨物を簡単に動かせることに感銘を受けました。巨大企業の運営方法に非常に学びがありました。(Uさん)。
学長から一言:研修場所をウェリントンからオークランドに移して、オークランド大学の学生との交流、日本領事館への表敬訪問、多くの現地企業の訪問、ニュージーランドの農林水産業を所管する第一産業省での特別セミナーまで開いて頂くなど、実に盛り沢山の十分に準備された内容をこなして来たようです。そのほとんどが英語での遣り取りだったことで、ずいぶん緊張したことと思いますが、この研修が参加者の成長に大きく寄与したことは間違いないでしょう。