Department of Marine Bio-Science
コース紹介
1、2年生では海洋に関わる基礎知識を身につけます。
3年生からは「資源利用」「調査保全」「飼育展示」「食品開発」の視点に基づいた4つのコースにわかれ、より専門的な知識と技術を習得します。
1. 資源利用育成コース
水産資源の持続的な利用を目指す
コースに関わる授業
増養殖学、魚介類の育種、魚介類の疾病と予防、水産資源の生態、遺伝資源の利用と管理、など
注目授業「増養殖学」
現在の日本の漁業で欠かせないものの1つが「つくる漁業」です。では実際の現場ではどのように「つくる漁業」が行われているのでしょう?(独)水産総合研究センターなど専門機関で働いていた教員が、現場での経験を交えながら、「つくる漁業」について講義します。
注目授業「魚介類の疾病と予防」
養殖魚、その仔稚魚、野生魚など、どんな魚介類も病気のリスクにさらされています。魚介類を育てる上で病気は大敵ですが、病気から守るには知識が必須です。免疫機構やワクチンなどの基本に加え、予防方法について知識を得ます。講義を通して、現場での疾病対策を考えましょう。
コースの実習
資源利用育成実習(1)・(2)
注目授業「海産魚の発育 資源利用育成実習(2)」
卵から成魚まで、魚も成長にあわせて形が変わっていきます。では、卵や稚魚はどのような特徴をしているのでしょう?じっくり観察するには、スケッチが役立ちます。そしてうまくスケッチするにはコツがあるんです。この実習ではスケッチ技術を学びながら、魚をじっくり観察しましょう。
2. フィールド生態環境コース
海洋生物と環境を守り利用する
コースに関わる授業
沿岸域の環境と生物、沿岸環境の保全と再生、海洋動物の行動と生態、フィールド調査法、干潟と藻場の生物学など
注目授業「生物多様性とその保全」
「絶滅しそうな生物や生物多様性をまもることは大切だ」と思う人は多いでしょう。でも「なぜ生物多様性を守らないけないの?」と聞かれたとき、いざ説明するのは難しいと思うかもしれません。どのように生物が守られているかなど実例を交えながら、生物多様性について学びましょう。
注目授業「沿岸域の環境と生物」
「沿岸域」という言葉をきいたとき、何を思い浮かべますか?砂浜や海岸の岩場でしょうか。サンゴ礁もマングローブ域も藻場も実は沿岸域です。同じ沿岸域でも環境も違えばくらしている生物も違います。多種多様な生き物がくらす、特徴豊かな沿岸域の環境について学んでいきましょう。
コースの実習
フィールド生態環境実習(1)・(2)
注目授業「海洋動物の行動観察 フィールド生態環境実習(1)」
動物をみていると「なぜそんな行動をするのだろう?」と不思議に思うことはありませんか?その不思議を調べる方法が、行動観察です。でもただ単に動物をみるわけではありません。観察方法がきちんとあるんです。マリンバイオセンター水族館で、動物の行動観察に挑戦しましょう。
3. アクアリウム科学コース
海洋生物の飼育と展示を考える
コースに関わる授業
観賞魚の飼育と繁殖、博物館概論、魚介類の疾病と予防、アクアリウムの設計と展示など
注目授業「水族館論」
四方を海に囲まれた日本では水族館は身近な存在です。そこで働くスタッフのなかには、学芸員という専門的な職員がいます。では学芸員はどのような仕事をしているのでしょう?水族館の始まりから最新の水槽展示まで、水族館で働いていた教員が自身の経験をもとに、学芸員として大切なことを伝えます。
注目授業「水生観賞生物の分類と飼育」
水族館やペットショップなどで飼育されている動物は、哺乳類や魚類だけでなく、クラゲやウミウシなど無脊椎動物も多くいます。それらの動物が持つ特徴やくらしについて知識を得て、さらにどのように飼育すればよいのかを学びましょう。
コースの実習
アクアリウム科学実習(1)・(2)
注目授業「飼育水槽の管理 アクアリウム科学実習(1)」
水族館で大切なことの1つは、よい環境で動物を飼育すること。そのためにも水槽の環境を適切に保つ技術は必須です。では気を付けるポイントはどこでしょう?実際に自分で機材をくみ上げ、水の環境を調べ、水槽をレイアウトし、魚を飼育してみましょう。
4. 水産食品科学コース
水産食品の安全と利活用を考える
コースに関わる授業
微生物発酵と食品、食品バイオテクノロジー、食品の消費と流通、食品の安全管理、食品機能科学など
注目授業「フードプロセス」
魚、肉、お米、野菜、加工食品… 日ごろ食べている食べ物は、いろいろな工夫をすることで、最大限美味しい状態をキープして私たちの手元に届いています。その“工夫”は食材によって千差万別!食材の特徴によってどんな工夫をしているのかを学んでいきましょう。
注目授業「食品衛生学」
食の安全を脅かす「食中毒」。安全な食品提供には食中毒の原因や対策を知ることが第一歩です。食中毒菌、ノロウィルス、寄生虫、フグ毒など食中毒の原因はさまざま。講義でその特性や安全管理について学び、食品衛生監視員などの資格取得も目指しましょう。
コースの実習
水産食品科学実習(1)・(2)
注目授業「食の安全とおいしさの評価 水産食品科学実習(1)・(2)」
私たちのまわりには安全でおいしい新商品があふれています。このような食品はどのように開発されているのでしょう?実習では、細菌数の測定やアレルギー物質の分析を行い、食の安全をまもる方法を学びます。またうま味の官能評価など、食品業界で使われるおいしさの評価技術を習得しましょう。
コースの科目をはじめ、海洋生物科学科のカリキュラムはこちらで紹介しています。