【生物工学科】化学で見る環境
8月21日(日)生物工学科の体験入学会では、『水』がテーマでした。SDGsの6番目のターゲットにも「安全な水とトイレを世界中に」があるように水の問題はグローバルです。生物工学科では水を分析する様々な技術を学ぶことができます。担当は生化学研究室と産業バイオテクノロジー研究室でした。生物工学科の佐藤が簡単に紹介します。
まずは岩本学科長がSDGsと絡めて水を分析することの重要性を解説しました。その後、太田教授が生物工学科で実施している環境分析学実験を例に、水質の化学的分析手法について紹介し、参加者には、実際に市販の水の硬度を「キレート滴定」という手法を使って調べる実験を行ってもらいました。
実験は、市販の水の中に含まれているカルシウムやマグネシウムの量を測るために、それらの金属を包み込んであげるキレート剤を入れて、どのくらいの量のキレート剤を入れたら、指示薬の色が変わるのかを調べることで、水の硬度を調べました。一見難しそうに聞こえますが、実験作業は4年生の学生が手取足取り説明しました。
キレート剤をビュレット(上の写真の細長いガラス器具)から少しずつ水に入れて、しばらくすると色が赤から青に変わります。キレート剤の量を測り、頭をうーんとひねらせ、硬度を計算しました。
硬度がわかったら種明かし。実験結果と市販の水のボトルに書かれた硬度はほぼ一致していました。大成功です。最後に、舌でも硬度を感じてもらうために、みんなで水を飲みました。よくもこんな実験を思いついた人がいるなぁと感心します。太田教授が持つ分析技術は多種多彩です。生物を化学の視点で見る研究も行っています。化学の視点で小さな世界を見ることはとっても大切なことです。すべてのものは化学物質でできていますから。生物や環境を学びたい人はぜひ、生物工学科へ。