生命工学部

Faculty of Life Science and Biotechnology

【生物工学科】バイオテクノロジーとワイン

【生物工学科】バイオテクノロジーとワイン

高校生の皆さんにとってワインはまだ馴染みがない飲み物ですね。最近は技術の進歩などで高品質のワインが低価格で楽しめるようになり、また造り手やその土地の気候風土がワインに特徴として現れる奥深さもあり、世界中で多くの人々を魅了し続けています。9月14日のオープンキャンパス(見学会)では福山大学ワイン醸造所長の吉崎がバイオテクノロジーとワインというテーマで模擬講義と研究紹介を行います。

福山はブドウの特産地

福山の特に沼隈ブドウは全国でも有名なブランド農産物です。生物工学科では、地域特産のブドウを使ったワイン造りに教育と研究の面から取り組んでいます。ブドウ・ワインづくりには、植物の育種や酵母によるエタノール発酵など、バイオテクノロジーのエッセンスがギュッと詰まっていて、バイオテクノロジーを学ぶ教材としてはうってつけなのです。

 

研究紹介とワイン醸造所見学

福山では古くからマスカット・ベーリーAというブドウ品種が主力です。このブドウはそのまま食べてもワインにしても美味しいのが特徴です。でも近年は地域の温暖化が進み、赤ワインの品質に影響する果皮の着色不良が問題となっています。ブドウなどの果実は昼夜の寒暖差が少ないと品質が落ちてしまうのです。

ブドウや赤ワインの色はアントシアニンという色素が大きく関わっています。私たちは寒暖差が少ない条件でも着色の良い(アントシアニンが豊富な)マスカット・ベーリーAの栽培方法を検討して、写真のように本来の黒さに近いブドウを収穫できることを示しました。また、ブドウの着色によらずより赤色の強いワインを造る醸造方法などの研究も進めています。

9月14日の見学会では、上記のような私たちが進めている研究の一例を紹介し、生物工学科のワイン醸造設備を見学してもらう予定です。バイオテクノロジーに興味があるけど、難しそうと思っている生徒さん、ぜひこの見学会に足を運んでみてください!

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