学部・学科・大学院

心理学科

松本 明生(まつもと あきお)

職 名 准教授
学 位 修士(教育学)
専門分野 行動分析、臨床心理学、学生相談
担当科目 保健管理センターカウンセラー、心と健康
メッセージ 保健管理センターで学生相談担当のカウンセラーをしております。学生相談も10年以上やっておりますし、これまで手がけてきた研究もほとんどが大学生対象の研究ですから、私の研究と実践は大学生とともにあるといっても言い過ぎではないと思っています。研究テーマは大学院時代から続けているストレスのコントロール法の開発・検証と行動の自己管理がメインのテーマになっていますが、学生さんを支えるために必要な心理学の研究であれば広く関心を持っています。

 研究者情報 

Fukuyama Univ Ver. researchmap

大学・学校場面での行動的支援

行動療法や認知行動療法、アクセプタンス・コミットメント・セラピーといった行動的アプローチはエビデンス(介入効果)の高い心理療法として知られています。私は特に、学生相談場面への適用とその効果の検証を個別の学生相談場面で行ってきました。また、個別の相談場面だけでなく、大学や学校というコミュニティ全体からの支援にも関心を持っており、そうした支援に行動的アプローチを適用することを進めています。

言葉で行動や感情をコントロールする

日常生活の中では、行動のコントロールに言葉が頻繁に用いられます。例えば誰かに指示をするといった場面は教育、医療、労働場面と例を挙げるのにも苦労するぐらい当たり前に用いられています。また、他者から与えられる指示だけでなく,自分自身に語りかけている言葉によって、自分の行動や感情のコントロールが行われていることもよく知られるところです。しかし、こうした言葉による行動や感情のコントロールが必ずしもうまくいかないのも皆さんがご存知の通りだと思います。これまで私は言葉による行動や感情のコントロールが成功する方法や条件に着目した研究を行ってきました。

衝動的行動の研究

「ついつい食べ過ぎてしまう」、「勉強するつもりだったのに寝てしまった」といった経験はないでしょうか?長い目で見れば暴食しないことが健康につながることもわかっているし、毎日勉強することが大事なのだとわかっていても、そうできないこともよくあります。これは、長期的な利益の価値が低くなっており、短期的な目先の快楽や利益にコントロールされている状況と言えるでしょう。私は長期的な利益の価値がその利益が来るまでの時間によって割り引かれる現象(遅延による利益の割引)に着目して、衝動的な行動のメカニズムやその制御法の開発を目指しています。