メディア・映像学科
安田 暁(やすだ あきら)
職 名 | 教授 |
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学 位 | 修士(美術) |
専門分野 | 現代美術、写真、デザイン |
担当科目 | メディア発展実習 グラフィックデザイン 色彩論 メディア文化論 アニメ論 など |
メッセージ | 写真や映像、ドローイングを組み合わせた表現で現代美術の作品をつくりながら、表現やメディアについて考えています。現代美術というと専門的で遠いものに感じるかもしれませんが、今の時代のさまざまなこと・ものをつなぐ、とても身近な存在なのです。 |
見るということを探る
ものを見るとき、じっと見つめるほどに、逆に見えなくなるような気がしてきたり、一瞥した風景の中に見えないはずのものが見えてきたりするということはないでしょうか。そういった感覚をヒントに、作品をつくっています。世界を見てイメージを創り出すことと、そして、できたものをまた見るということ。いろいろなメディアに関わりながら、そのつながりの不思議さを感じつつ制作をしています。
“城を探す_4”(2015)
バランスをとる
あるイメージに対し、等価といえるような、そして全く異なるイメージを探すことはできるだろうか、ということを、2つの画面(静止画と動画)を並べて探っています。全く関係ないが、関係がある、というような状態は、実は存在するのではないだろうか、という無理がある問いも、作品の形にすることはできると考えてみています。
“Equivalent 00” (2022-23)
写真のシステムを再構成して作品をつくる
写真には、カメラや、プリントするための機械のような、撮影から出力までのシステムが必ず必要です。それらを作品制作に適したものとして再構成する(場合によっては、通常あり得ないようなやり方をする、誤用する)ことで、新しいものをつくることができないかを考えています。科研費を取得し、今までの写真のプリント方法を改良しようとしたり、厚みのある情報として写真を扱おうとしたりしています。
“写真の中と外に入る”(2022)より
Photo & Graph / 光で描く
私はこれまで、写真と関わる作品を多く作っています。日本語で「写真」というと、どうしても「真実」という言葉の印象が強いのですが、英語では“photograph”、つまり光の絵、光で描くといったような少し違った印象の言葉になっています。これも写真の大事なところだと思っています。写真に使われている感光材料(光を受けて見た目が変化する材料)を使って、写真のしくみの内部に入り込んで、描くことに参加していくような制作です。
“Photo & Graph 2023”(2015-2023)より