学部・学科・大学院

人間文化学科

柳川 真由美(やながわ まゆみ)

職 名 准教授
学 位 博士(文学)
専門分野 日本文化史
担当科目 日本近世の政治と文化、日本の歴史と文化、地域史研究法
メッセージ 歴史というと、政治上の大事件のイメージがあるかも知れませんが、生活や文化、人々の物事に対する考え方など、過去の人間の営みに関する全てが研究対象となり得ます。また、年号や出来事を覚えるのが「歴史」ではありません。過去の人々が残した手紙や日記、絵画などの史料を読み解き、考察を重ねていくことで研究を進めていきます。

着ているものから見えてくる身分や人間関係

室町時代を中心とした武家の服飾・服制を中心に研究をしています。多くの人がイメージする「ファッション」の研究ではなく、特定の衣服が示す着ている人の社会的な立場や人間関係等を、当時の日記などを使って研究しています。 現在であれば、制服が通っている高校を示しているように、かつては衣服の種類などが着ている人について多くを物語っていました。昔の人たちにとって、衣服を身に着けることには「おしゃれ」以上の意味があったのです。

古文書から暮らしや文化を探る

近世後期の古文書群「大國家文書」の調査に携わっています。古文書が伝来したのは岡山県にある国指定重要文化財の民家「旧大國家住宅」です。調査の過程では、商売や家族の記録、為政者との関係、昨日見た夢や占いまで、様々な史料が見つかりますが、その中でも庶民と絵画の関わりや文化人との交流やネットワークなどを扱っています。 教科書ではなかなか触れられることのない、庶民の日々の営みを知り、江戸時代に生きた人々を身近に感じることができるのは、調査や研究の大きな魅力です。