電気電子工学科
香川 直己(かがわ なおき)
職 名 | 工学部長 電子電気工学科長 教授 |
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学 位 | 博士(工学) |
専門分野 | 電子機器学 |
担当科目 | (学部)電子基礎、回路理論Ⅰ,Ⅱ、組込みプログラミングなど(大学院)光工学特論など |
メッセージ | 研究ポリシーは「人と調和する技術の開発」です。光応用技術や電子機器の電磁波問題(EMC)、 マイクロマシーン、マン―マシーンインターフェイスに関する研究などを行ってきました。 これからも、他学部、他大学、企業等との協働を通じて公共の安全、健康、福祉のために役に立つ研究を続けてゆきたいと思います。 |
環境動態解析を可能とする光Ad-Hoc通信を用いたセンシングIoTシステムの開発
土砂崩れなどの大規模災害現場では,通信インフラが失われた状況の中で被災者の捜索,救助作業が求られます。そこで,本研究では通信と計測のハイブリッド光リンク機構を用いてアドホックネットワークを構築し,ノード間の通信を行うと共に,ノードを結ぶ赤外光リンクをプローブとしてネットワーク下の二酸化炭素、メタン等の温室効果ガスを測定し,土砂,瓦礫等に埋没した被災者の呼気検出による捜索支援,都市ガスの漏えい源をリアルタイムに検出し捜索の危険を通知するシステムを開発します。
光通信リンクを利用した救援支援、災害予測システム
レーザ光によるマイクロマニピュレーションの研究
物質に光を当てると生じる僅かな力(光圧)を応用した研究をしています。 この研究分野では、鋭く集光した光の光圧による微小物体の捕捉が注目されていますが、 私たちは集光していないレーザ光線の光圧で、微小物体を動かすことに着眼しました。 その一つの成果として、光ファイバから発した赤外レーザビームを用いて、直径数μmの透明な微小球体を速く、 効率よく運動制御できることがわかりました。これはマイクロマシンなどへの応用が考えられます。
光の力の伝わり方の概略と装置
レーザを用いた高精度定量リアルタイムPCR装置の開発
PCR(polymerase chain reaction:ポリメラーゼ連鎖反応)は、微量のDNAを短時間の内に複製する手法で、 増幅の結果や経過を測定し分析することで細菌やウイルスの検出や起源の推定が可能になります。 この研究では、組込み技術を用いた装置の高効率化、高精度化を目的とした研究を行っています。
企業と共同で開発した試作装置
レーザレーダー(Laser Radar)に関する研究
レーザ光線を上空に打ち上げ、その戻り光を分析することで大気中に浮遊する非常に小さな物質(エアロゾル) の高度分布を地上15km付近まで観測することができます。更に、光の持つ性質を上手に利用することにより、 エアロゾルの形や大きさも分析することができます。エアロゾルの振る舞いを知ることによって、酸性雨、大気汚染物質などの地球規模の動きを捉えることができます。 春にやって来る黄砂も重要なエアロゾルの一つです。システムの高精度化や自動化を進めて行き環境計測に寄与できるシステムを作ることが目標です。
レーザレーダ装置と夜空に伸びるレーザ光線