【機械システム工学科】学科FD/SD「ポスト・コロナ時代のものづくり教育を考える」を開催
2020年度はコロナウイルス対策に明け暮れた1年でしたが、それもひとまずの収束傾向にあります。大学では、この間の体験から得たものを糧に、ニューノーマルと呼ばれるコロナ禍後の教育のあり方を考える必要が出てきています。そこで機械システム工学科では3月15日に表題の学科FD/SD※を開催し、教育界・産業界の動向を踏まえた今後の機械工学教育のありかたについての調査結果を情報交換しました。機械システム工学科の内田が報告します。
FD/SDはTeamsを用いた遠隔会議で実施し、学科教職員10名全員が参加しました。
以下の内容と順序で進めました。
- 大学教育に関する国内有識者・政府の考え
- 他大学の取り組み状況
- コロナ禍後の社会変化とモノづくり
- 意見交換
前半では大学教育に関連する以下の動向があることをまとめました。
- 対面授業と遠隔授業を組み合わせたハイブリッド授業は、高い教育効果を期待する意見も少なくなく、やがては通常時においても実施されるようになる。
- 社会のデジタル化、分散化の影響により、大学には地域の共創の場としての役割や、オンライン化による新たな国際化の方向性が求められるようになる。
- デジタル化等の動きから理工系の重要性が増す。同時に文系的センスを合わせて養うSTEAM教育や、起業家精神を養成するアントレプレナーシップ教育の導入が進む。
またコロナ禍後の社会変化・産業界の変化として
- デジタルシフトの加速
- 集中型から分散型への社会変化・行動変化
- 1と2による産業構造・技術方策の変化(AI応用による自動化・省力化、モノづくりのバーチャル化など)
- 2による環境問題の重要性の一層の高まり(再生可能エネルギーの活用促進、国内サプライチェーン構築など)
等が起きると予測しました。
最後に締めくくりとして、今後の社会動向や課題の中で機械工学に関連する事柄も多いことから、機械工学の重要性と機械技術者への期待はさらに高まると結論づけました。
※FD/SDとは、Faculty Development/Staff Developmentの略で、教員と職員の能力向上を目的とする研修を指します。