大学教育センター
FUKUYAMA UNIVERSITY Education Center
大学教育センター
大塚 豊(おおつか ゆたか)
職 名 | 学長 |
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学 位 | 博士(教育学)(広島大学) |
専門分野 | 比較教育学 |
担当科目 | 教職実践演習 |
メッセージ | 教育学は、学校やその他の場での自らの学びの体験を通じて、人が誰でも身近に感じうる学問分野です。教員免許取得に必須の諸科目のうち、教育実習を終えて最後の仕上げをする段階での履修科目を担当します。教育のあるべき姿を一緒に考えましょう。 |
中国の対外言語教育政策に関する研究
各国は自らの言語・文化・価値観を世界に向かって発信し、国際社会からの支持や共感を得ようとします。この研究では、中国がこうしたソフトパワー戦略と呼ばれるものを教育分野でどのように展開しているかを考えています。そうした動きの中心に位置するのが、世界の500か所近くに置かれた孔子学院であり、私は各地での聞き取り調査も含めて、その実態に迫ろうとしています。
インドネシアに置かれた孔子学院の一つ
現代中国高等教育の原型形成過程に関する研究
中華人民共和国の建国初期の数年間に高等教育が形作られた過程について、多面的に考察した研究です。どの国の教育も国内外からのさまざまな要因の影響を受けますが、中国では既存のどのようなモデルが伝播し移植されたかを詳細に検討し、いわば外来性と土着性という視点から分析しています。この研究は中国でも一定の評価を受け、研究成果をまとめた拙著が中国でも漢訳され、出版されています。
研究成果の日中両国語版
中国大学入試研究―変貌する国家の人材選抜
誰をどんな方法で大学に受け入れるかは、すべての社会にとっての重大な関心事です。古代から千年以上にわたり筆記試験による人材選抜の歴史を有する中国では、わが国以上に厳しい大学入学のための競争が繰り広げられて来ました。この研究は、現代中国の社会や経済の動きと結びつけながら、大学入試のあり方の変遷を具体的に明らかにしたものです。そこには、わが国が大学の入学者選抜を考える上でヒントとなるような多くの事例や実践を見ることができます。
中国の大学入試に関する拙著
比較教育研究法の研究
「比較する」というのは、人類が手に入れた最も古い科学的研究方法と言ってもよいでしょう。その比較研究法を教育の分析に取り入れたのが、私の専門である比較教育学です。私は特定の国や地域の教育の実際について調べるとともに、研究方法論にも関心があり、とくにフィールドワークという手法のもつ意義や重要性に注目し、現場で自らが観察し、聞き取りし、収集した情報やデータを基づいて、新しい理論をいかにして創り上げるかについて考えています。
比較教育学方法論に関する拙訳書
アジアの「体制移行国」における高等教育制度の変容
社会主義体制から市場主義あるいは資本主義的な社会へと移行した国々では、高等教育のあり方や大学運営の方法も大きく変わってきています。日本比較教育学会という学会に所属する研究者仲間と共同で行っている本研究で、私は主にカンボジアやベトナムに着目し、以前には存在しなかった私立大学が、社会のニーズに支えられ、近年めざましい発展を遂げている状況を明らかにしようとしています。
新たな私立大学の誕生(カンボジア)