国際経済学科
高山 和夫(たかやま かずお)
職 名 | 准教授 |
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学 位 | 博士(経済学) |
専門分野 | 国民経済計算、産業連関分析、供給・使用表、公的統計 |
担当科目 | 地域経済論、金融からみえる世界、専門英語など |
メッセージ | 国際的な経済比較をする上で欠かせない指標が、GDP(国内総生産)です。このGDPに代表される国民経済計算(SNA:System of National Accounts)の国際基準について改訂作業が進められており、2025年を目標に進められています。私たちの身近な生活においても、景気指標や経済成長率においてもGDPは用いられており、大変重要な経済指標です。このSNAに関する研究をしております。 |
産業連関表から供給・使用表への移行に関する研究
私の博士論文では、日本では詳細かつ精緻な産業連関表が直接作成している現状がありますが、現在政府では供給・使用表(SUT:Supply and Use Tables)への移行の検討が進められています。その理由について、歴史的な経緯を踏まえた研究成果として執筆しました。現在、実際に供給・使用表の作成に向けた検討が進められていますので、GDPへの影響などについて引き続き研究を進めたいと考えております。
国民経済計算体系の改訂に関する研究
GDPに代表されるSNA(国民経済計算体系)は、国際的な国々の比較をする上で欠かせない経済指標です。これまで、1953SNA,1968SNA,1993SNA ,2008SNAと徐々に改訂が進められてきましたが、現在国連を中心とする国際機関の協力の下、2025年に向けた改訂作業が進められています。改訂されることで、GDPの対象範囲が変わることとなりますので、我が国においても導入に向けた検討作業が進められているところ、SNA改訂の歴史的経緯を踏まえながら、我が国への影響について研究を進めたいと考えております。
公的統計制度のあり方に関する研究
公的統計制度の国際比較を研究したいと考えています。日本の公的統計制度は、戦後に米国の調査団の影響を受けながら設計されたもので、オンライン調査もありますが、調査員や紙による調査票を用いた統計調査が主流となっています。これに対し、プライバシー保護が強かった欧州では、企業の会計制度の中に統計調査の設計を組み入れたシステムとなっております。我が国の公的統計においても、昨今では様々な課題や不適切事案が発生しておりますので、欧米諸国の例を参考にしつつ、統計制度の設計について改めて再検討する必要があります。そのため、公的統計制度のあり方について研究してみたいと考えております。