学部・学科・大学院

活性分子物理化学研究室

活性分子物理化学研究室

活性分子の探索と活性機構の解明

私たちを取り巻く環境にはヒト、動物、植物、微生物、昆虫など様々な生物が存在し共存しています。活性分子物理化学研究室では、そこから得られる生理活性を有する分子の仕組みを理解し、利用することで、より強い活性を持つ分子の構造を探求しています。 ここでは、研究によって培った「問題解決能力」や「臨機応変なアイデアを導く力」を、将来、社会人として発揮できるように、それぞれ目標をもって課題に取り組んでいます。

お知らせ

 

研究内容

1.MAO-B阻害活性物質の探索

三環系化合物とMAOBのモデリング

パーキンソン病は手足の震えや筋肉のこわばりなど、運動機能に障害が現れる病気で、加齢により発病する確率が高くなるといわれています。治療としては、ドパミン濃度の増強とドパミン神経の神経保護の二つが考えられます。そこで、これら二つの機能を有する化合物の探索を行うことで、新規抗パーキンソン病治療薬の開発を行っています。

2.新型コロナウイルスのメインプロテアーゼ阻害剤の探索

Proteain< Data Bank(ID:7BRP)より

新型コロナウイルスCOVID19の発生から約1年が経過したが、未だ画期的な解決には至っておらず、その治療法やワクチンの開発は緊急課題になっています。我々は2002年に発生したSARS(重症呼吸器症候群)の発生から現在に至るまでの研究論文からコロナウイルスに特有の3CLプロテアーゼの活性を阻害する含窒素有機化合物に関する情報を抽出しました。我々が創出した有機合成化合物とSARS-COV2の3CLプロテアーゼ1)の分子モデリング法を用いてシミュレーションを行うことで、より迅速かつ的確な計算法を確立すると共に、本酵素と適合する化合物を探索し、COVID19に対する特効薬の開発を行っています。(中谷医工計測技術財団COVID緊急助成2020)

3.ヨモギエンドファイト糸状菌を用いた生理活性物質の探索

ヨモギの花(Artemisia sp.)

マラリアは熱帯地域において今なお深刻な感染症です。その感染者数は全世界で2億人を超え、死者数は40万人に上る。本研究の目的は、抗マラリア活性を有するアルテミシニン変換能を有する微生物、その変換物、さらに、抗マラリア活性化合物のライブラリーを構築することによって、当該ライブラリーと機械学習を組み合わせることによる新規抗マラリア活性物質の探索を行うことにあります。

 

研究業績
(researchmap研究者情報)

 

スタッフ
(教員紹介)

写真をクリックすると、「教員紹介」ページが表示されます。
秦季之教授
前原昭次准教授