建築学科
Department of Architecture
教育目的
建築学科は,建築の専門家としての良識と倫理観及び,建築とそれに関連する専門知識と技能を身に付け,地域社会のニーズと改善に対して強い意志を持って行動し,自らの専門家としての能力と意識を高めることができる,人材を育成することを目的とする。
- 1.建築に関する専門知識と専門技術を身に付け,地域社会に貢献できる人材を育成する。
- 2.地球環境と調和した快適で安全安心な都市生活環境づくりを目指す人材を育成する。
- 3.建築に関する総合的理解をもとに,建築の専門家を目指す人材を育成する。
- 4.建築の専門家として高度な専門能力を持って活躍できる人材を育成する。
- 5.自己啓発力を有し,常に向上心を持って取組む人材を育成する。
アドミッション・ポリシー
(入学者受入れの方針)
建築学科は,建築物・インテリアから都市・地域に至るまでの,人間の生活環境全般にわたる幅広い範囲を扱います。特に,将来における地方都市の望ましいあり方を模索し,活性化と再生を推し進めるために,安全で安心な生活環境・品質が保証された建築物,及び地域のまちづくりの実現を担う専門技術者の育成を学科の目標としています。そのために,次のような人を求めています。
- 1.建築物・都市・地域・インテリア等の幅広い人間の生活環境に対して興味を持ち,より良い生活環境をつくるための知識・技能・態度を学ぶ意欲がある人
- 2.専門分野を修得するための基礎学力を有するとともに,幅広い教養を身に付けるための理工系・人文系・芸術系分野の基礎知識を修得するために努力する人
- 3.ものづくりや空間創造に興味があり,ものを立体的・空間的に捉えることができるとともに,そのための感性を磨き,丁寧な作業をする人
- 4.大学で身に付けた知識・技能・態度を,将来の生活環境向上のために役立てようとする強い意志を持つ人
上記のような知識や能力,態度などを身に付けているかを確認するため,必要に応じて筆記試験や面接試験,学習課題などを通して判定を行います。
カリキュラム・ポリシー
(教育課程編成・実施の方針)
建築学科では,ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)を踏まえ,専門教育科目として建築を構成する各分野の基礎的知識から専門的知識までを修得するために,段階的学習ができるような科目構成とし,次のような方針に従って教育課程を編成し実施する。
- ・・・1年次・・・
共通教育科目(初年次教育科目・共通基礎科目・教養教育科目・キャリア教育科目),専門教育科目(専門基礎科目・専門科目)を通じ,建築の全体像及び理工系分野から人文・芸術系分野に至るまでの広範な分野の基礎知識を学び,コミュニケーション力を育成し,建築への興味と意欲を高める。 - ・・・2年次・・・
共通教育科目の学修を継続するとともに,建築の計画,設計,環境,構造全般にわたる建築コース,福祉や医療を含めた生活環境デザインコース,の2コースのいずれかを選択し,それぞれの専門教育科目を通じて,建築や都市の歴史・文化,建築を取り巻く環境要素等の各分野の知識とそれらの構成の仕組を理解し,専門的スキルを身に付ける。 - ・・・3年次・・・
建築コースはさらに,計画・設計を主としたデザイン系,環境・構造を主としたエンジニアリング系に分かれ,建築の施工,社会資本の整備・維持などの分野も加え,建築各専門分野の理解と応用とともに,建築士等資格取得に向けた演習を行い,地方都市の活性化と再生,社会貢献の意識を醸成するための専門教育科目を学修する。生活環境デザインコースでは,福祉施設の計画設計・バリアフリーデザイン・ユニバーサルデザイン等の手法を修得するための専門教育科目を学修する。 - ・・・4年次・・・
これまでの集大成として卒業研究又は卒業設計(専門教育科目)等により,将来,快適な生活環境をつくり,安全で持続可能な自然共生社会を実現するため,総合力とバランスを持った専門家としての自覚を育成し,総合的な知識,技術を修得する。
ディプロマ・ポリシー
(卒業認定・学位授与の方針)
建築学科の目的に沿って,設定した授業科目を履修して,所定の単位数を取得した者に卒業を認定し,学士(工学)の学位を授与する。なお,卒業時に必要とされる資質は以下のとおりである。
- 1.建築の専門家として活躍するための心構えと基礎力
豊かな教養と建築に関する専門知識及び人とのコミュニケーション能力を備え,専門家として良識と倫理観を持って行動することができる。 - 2.地域社会のニーズと発展に貢献できる実践力
地域のニーズに対応し,地域の発展に貢献するための課題発見能力を持ち,豊かな地域づくりの実現に向け強い意志を持って実践する能力を有している。 - 3.地球環境と調和した安全安心な都市生活環境を構築するための実践力
自然環境と生命に対する敬愛の念を持ち,地球環境と調和した快適で安全安心な都市生活環境をつくるために問題提起や専門的提案を実践する能力を有している。 - 4.専門家の基礎となる建築の総合的理解力
建築を構成する計画,環境,構造等の各分野の基礎知識とそれらの関連性を理解し,建築全体を捉えることができる総合的理解力を有している。 - 5.各分野で活躍できる専門家となるための高度な専門能力
建築の総合的理解のもとに,次の各専門分野における高度な専門能力を有している。- 1)計画系・生活環境系の分野においては,地域社会の歴史や文化,各建築物の計画条件を分析理解し,望ましい計画・設計条件の構築と計画・設計提案を行い,プレゼンテーションする能力を有している。
- 2)環境系の分野においては,自然と調和した快適な都市生活環境をつくるために,持続可能な人と自然との関係に基づく環境工学と設備に関する知識と技術を有し,論理的に示すことができる。
- 3)構造系の分野においては,建築物の構法を理解し,それを実現するための材料学的・力学的能力及び建築物の安全性の思想に基づいた構造の解析能力を有し,論理的に示すことができる。
- 1)計画系・生活環境系の分野においては,地域社会の歴史や文化,各建築物の計画条件を分析理解し,望ましい計画・設計条件の構築と計画・設計提案を行い,プレゼンテーションする能力を有している。
- 6.社会や建築の技術の進歩に対応できる自己啓発力と向上心
望ましい地域社会を実現するために社会や建築の技術の進歩に対応するための自己啓発力と専門家としての向上心を有している。
アセスメント・ポリシー
(学修成果の評価の方針)
本学科在学中の特定学期・学年修了時などに行う学生の学修成績に関する形成的評価とともに、卒業論文及び卒業設計における卒論等ルーブリック評価または試験による評価、ならびに予め定めたディプロマポリシーおよびカリキュラムポリシーに照らして全在学期間にわたる学修状況について行う総括的評価により、学生の学修成果を評価すると同時に、本学科における教育の在り方の適切性を評価する。具体的方法は以下に示す。
具体的な評価方法
学位授与の方針に掲げる資質の修得度に関しては、「学生レベル」「学科レベル」「大学レベル」の3つのレベルで評価する。この評価により、学生の資質修得度についての形成的評価・総括的評価および教育プログラムの評価を行う。
- 1.学生レベルの評価:
- ① 授業科目の成績評価
シラバスに定めた評価方法で成績評価を行う。評価方法は、ペーパーテスト、レポート・プレゼンテーションのルーブリック評価など、学修内容に適した方法で行う。卒業(課題)研究は、学科で定めたルーブリックにより評価を行う。この成績評価により、当該科目の学修目標の到達度を確認する。
➢ 成績評価は以下に基準に従って判定し、当該授業科目の学修目標の到達度を確認する。
秀 (90 点~100 点):特に優れた成績
優 (80 点~89 点) :優れた成績
良 (70 点~79 点) :良好な成績
可 (60 点~69 点) :良好に達していないが合格の成績
不可(60 点未満) :合格と認められない成績 - ② 資質の評価
- ➢ 資質を構成する9個の中項目※について、以下のように評価を行う。
1年次〜4年次:関連科目の成績から、学生個々の「学科の学位授与の方針に掲げる資質(中項目)」の修得度を算出し、レーダーチャートで可視化する。資質の修得度は、授業科目の成績、単位数、各中項目との関連度から算出する。この資質修得度およびレーダーチャートを用いて、学修成果の形成的評価および総括的評価を行う。 - ➢ 資質(中項目)の修得度は、以下の基準に従って評価する。
修得度(あるいは GPA)3.3 以上 4.0 以下 :特に優れている
修得度(あるいは GPA)2.8 以上 3.3 未満 :優れている
修得度(あるいは GPA)2.0 以上 2.8 未満 :良好である
修得度(あるいは GPA)1.0 以上 2.0 未満 :良好に達していない
- ➢ 資質を構成する9個の中項目※について、以下のように評価を行う。
- ① 授業科目の成績評価
シラバスに定めた評価方法で成績評価を行う。評価方法は、ペーパーテスト、レポート・プレゼンテーションのルーブリック評価など、学修内容に適した方法で行う。卒業(課題)研究は、学科で定めたルーブリックにより評価を行う。この成績評価により、当該科目の学修目標の到達度を確認する。
- 2. 学科レベルの評価:
学生が卒業時、学科の教育プログラムによって、「学科の学位授与の方針に掲げる資質」がどの程度修得できているか、「学科の学位授与の方針に掲げる資質の修得度アセスメント表」を用いて評価する。 - 3. 大学レベルの評価:
学生が卒業時、学科の教育プログラムによって、「大学の学位授与の方針に掲げる資質」がどの程度修得できているか、「大学の学位授与の方針に掲げる資質の修得度アセスメント表」を用いて評価する。
※中項目:
1)豊かな教養
2)建築に関する基礎知識・技能Ⅰ
3)コミュニケーション能力,良識と倫理観
4)課題発見能力と実践力
5)自然環境および社会安全に関する知識,問題提起,専門的提案
6)建築に関する専門知識・技能Ⅱ
7)建築に関する高度な専門能力
8)建築の専門的技能に基づいた提案力
9)自己啓発力と向上心
カリキュラムマップ
(平成30年度~)
○共通教育科目の詳細はこちらから確認いただけます。