【薬学部】薬学部卒後教育研修会を開催しました!
2月10日(土)に今年で第46回目を迎えた福山大学薬学部卒後教育研修会が開催されました。その様子を薬学部ブログメンバーの五郎丸が報告・投稿します。
今回は昨年度からの継続で「変化の時代の中で、いま薬剤師が取り組むべきこととは(2)」というテーマで、保険薬局および病院薬剤部からそれぞれ1名の卒業生を講師として招き、研修を行いました。
杉谷貢優先生
はじめに、そうごう薬局 御門店 薬局長の杉谷貢優氏に「変革時代における薬局薬剤師の在り方を考える」というタイトルで、ご講演をいただきました。現在、保険薬局は「変革時代」を向かえていて、対物業務から対人業務へのシフトをはじめ、2025年までにすべての薬局を「かかりつけ薬局」にすることが求められています。そのためには、地域の患者やその他の医療従事者等との信頼関係を築く必要があり、薬局は、これまでのような受動的な役割だけでなく、自ら「発信」していく必要があることを分かりやすく説明していただきました。
岩村高弘先生
次に、福山市民病院 医療技術部 薬剤科の岩村高弘氏に「がん治療における薬剤師の関わりと今後の展望」について、ご講演をいただきました。近年、がん治療として「免疫療法」が期待されています。その中で、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)が広く臨床で使用されるようになりましたが、ICIは様々な免疫関連有害事象(irAE)を惹起することがあります。irAEは早期発見と適切な管理が極めて重要ですが、irAEが予測不可能なタイミングで発生するため、がんの外来治療が主流になりつつある現在、薬局薬剤師との連携が非常に重要とのことでした。
今回は講師がお二人とも卒業生で、参加者も同年代の卒業生が多く、研修会終了後は久しぶりの再会に会話が弾んでいました。今後もこの研修会が卒業生を含めた薬剤師の親睦の場になればと思います。
最後に、ご協力いただきました広島県薬剤師会、広島県病院薬剤師会および広島県薬剤師研修協議会に心より感謝申し上げます。
学長から一言:薬学部が本学卒業生をはじめ地元薬剤師のリスキリングの機会として長年実施している卒後教育研修会。今回も薬剤業界が直面している事柄について最新の具体的な情報を提供し、関係者の知識をアップデートするのに大いに役立ったようです。本当に有用な地域貢献とは、こういうものでしょう。講師をお務め下さった杉谷貢優様、岩村高弘様をはじめ、関係の皆様に私からも御礼を申し上げます。