【薬学部】薬学生が小学校で薬物乱用防止授業を行いました!
実践医療薬学研究室の学生3名が尾道市立西藤小学校で薬物乱用についての授業を行ないました。その時の様子について、薬学部広瀬講師よりご報告がありましたので、薬学部ブロガーのY.Sがお伝えします。
危険ドラッグや薬物乱用の恐さを学ぶ授業の依頼を、尾道市立西藤小学校から受けました。先生方との事前の相談では、「できれば薬学を学んでいるお兄さん、お姉さんにお話をしてもらえませんか? そのことによって、くすりや薬学のことが子供たちにとって、より身近なものになるかも知れません。」というご提案がありました。
そして、この大役を薬学部・実践医療薬学研究室の秋山蒼天君(5年)、奥村莉帆さん(4年)、津島紗南さん(4年)の3名が担い、西藤小6年生28名の児童さんに授業を行ってくれました。
奥村さんは、どんな危険薬物があるかを説明し、幻覚作用を起こす薬物を使用した人にはどのような幻覚が見えるのかを、イメージ動画を示しながら解説しました。児童の皆さんは、興味を示しながらも気持ちが悪くなりそうな動画に恐怖感も抱いた様子でした。
津島さんは、興味本位で『1回だけ』のつもりが『やめられなくなる』ことの怖さの説明と、正しい知識を持ってもらうためのクイズを3問出題しました。ほとんどの人が正しい回答でした!(本当に熱心に学んでくれて…(涙))
続いて、秋山君が扮する危険薬物の売人の誘いをどのように断るかを、津島さんと奥村さんのアドバイスのもと、西藤小の児童さんにチャレンジしてもらいました。毅然とした態度で拒否することができ、大拍手が起こりました‼
今日のまとめとして、秋山君から「お薬の正しい使い方」の説明がありました。市販薬を過剰摂取するオーバードーズの問題や、薬物乱用の入口としてタバコがゲートウェイドラッグと成り得る問題などにもふれました。ここでもクイズを行いましたが、全員が全問正解でした!(素晴らしい)
薬学部の教員(広瀬講師)からは、福山大学生による大麻事件のあらましと、二度とこのようなことが起きないように、福山大学が取り組んでいる危険薬物防止の学習について、新聞記事を示しながら説明を行いました。
最後に児童の皆さんからの質問を受けました。たくさんの人が手を挙げてくれました。
「(売人に対して)大きな声を出して断ったら、危険ではないですか?」
「知り合いから怪しいものを勧められたら、どうすればいいですか?」
「法律が厳しいのに、どうして危険ドラッグはなくならないのですか?」
などなど、自分たちが巻き込まれないようにするにはどうすべきかを真剣に学び考えながら、授業に臨んでくれていたことが伝わってきました。
授業を担当した学生からのコメント
奥村さん「西藤小学校の児童たちが、積極的に参加をしてくれ、薬物乱用防止の意識が高いことに驚きました。また、今回の活動を通じて、私自身も薬物の危険性を再確認することが出来ました。」
津島さん「薬物乱用教室を通して、実際に目と目を合わせてお話しすることができ、小学生の皆さんと学んだことで、私自身、良い経験になりました。」
秋山君「小学生の皆さんからの鋭い質問に、危険ドラッグへの深い理解があると感じました。理解があるからこそ、興味を持ちやすいですが、使用してはいけないことを再確認していただけてよかったです。」
福山大学の危険ドラッグ対策が続けられていく中で、薬学部の学生が率先して防止教育を行ってくれたことは、西藤小6年生の皆さんの心に強く残ったのではと感じられる授業でした。
この度の授業の実施は、担当した学生にとっても薬剤師となる上で資するところが少なからずあります。西藤小の授業を支援し、協力することができた一方で、学生の学びの機会でもありました。学校長の本藤先生、6年生担任の藤原先生に、この場をお借りして御礼申し上げます。
学長から一言:本学の“ご近所さん”の西藤小学校とは、心理学科など他学部も交流を続けていますが、今回は薬学部が専門を活かして薬物の怖さを子ども達に教え、一緒に考える良い機会になりました。しっかりと準備して授業に当たった学生の皆さん、そして広瀬講師、お疲れ様でした。良い仕事をしましたね。