【生物科学科(生物工学科から令和6年4月名称変更)】ラオス海外研修報告②ラム酒づくりを学ぶ
ラオス海外研修の報告第2弾です(第1弾はこちら)。ラム酒製造企業として、世界的にも有名なLAODI社にお世話になり、ラム酒を製造する過程について学んできましたので、その様子を生物科学科(生物工学科から令和6年4月名称変更)の佐藤(引率教員)が報告します。
LAODI会長の井上育三さんは福山市のご出身で、社長のシハッタ・ラスフォン氏は8年間日本に留学していたこともあり、そうしたつながりの中で、本学科に特別なご配慮をいただいて研修が実現しています。今回も大変お世話になりましたことに感謝いたします。学生には、この貴重な機会を有効に利用して、しっかりとラム酒づくりについて学んでもらっています。座学だけではなく、サトウキビを刈り取るという実体験をもって、頭と体でラム酒を理解します。下の写真は、井上会長とラスフォン社長の挨拶とオリエンテーションの様子です(12月3日)。
続いて、学生たちも今回の研修に参加した思いを語りました。中には昨年に引き続き、2年連続で参加した学生もおり、それだけ毎年充実した学びの場になっています。LAODIに到着し、次第に、単なる観光ではない本学科の研修の雰囲気が出てきました。
この日はガイダンスのみであったので、残りの時間は広大なLAODIの農場を散歩しました。たまらない解放感です。
次の日の朝になりました(12月4日)。この日はサトウキビの刈り取りと搾汁を実施しました。それぞれ、1-2時間ずつの作業です。朝から30℃にはなろうかという暑さでした。昨年よりも暑かったように感じます。給水しながら、休憩を取りながら、サトウキビのほんのりとした甘みを感じながら、そしてLAODI従業員とボディランゲージでコミュニケーションをとりながら作業を進めました。LAODIの従業員は、わたしたちよりも1時間以上も早くからサトウキビを刈り始めていましたが、作業時間の少ないわたしたちは1-2時間でもうくたくたになるまで体力を消耗しました。あの美味しいラム酒が出来上がるのに、これだけの汗が流れているのかと思うと、ラム酒を飲むときには味とともにプラスアルファの何かを感じざるを得ません。
午後には、井上会長に搾汁液の発酵と蒸留の過程や、樽を使ったラム酒の貯蔵についてツアーで解説いただきました。ラム酒の味はLAODIの若い女性の従業員が管理していると聞きました。サトウキビ畑での刈り取りと、その後の搾汁でも活躍している多くは女性です。今年には、ドイツで開かれているワイン、スピリッツ、ビールのコンペティションであるWomen’s International Trophy(ヨーロッパの伝統ある、女性が作るお酒の品評会)のスピリッツ部門で LAODI の Sugarcane Brown Rum 42% が金賞を受賞しました(以前、ブログで紹介しました)。女性が大活躍している企業だなぁと現地で改めて感じました。
LAODIツアーの後には、LAODIのラム酒を購入するチャンスがありました。このおしゃれなラベルが貼られ、美しい色をしたラム酒からは、想像もできないようないわば力仕事を体験しました。この体験は、他ではなかなかできません。これが本学科の海外研修が単なる観光ではないという理由です。良いものの裏側には、表面から見てもわからないような相当な努力があるのです。少しでもその裏側を体験できたことは、学生にとって、とても良い経験になったのだと思います。わたしも今年に新発売となったアルコール度数56度のラム酒56K(Japan Quality)を買いました。度数は高いですが、大変飲みやすく、とても美味しいラム酒でした。
この日の最後には、LAODIの敷地内でパーティを開いていただきました。まだ試作段階の果実につけたラム酒も試飲させていただき、学生たちにも好評でした。長く短い一日が終わりました。大変な作業の多い一日でしたが、ラオス海外研修はまだ中盤。次のブログでは、ラオスの大学との交流を紹介します。See you soon.
学長から一言:生物科学科のラオス研修報告の第二弾は、いよいよ本格的なラム酒づくりに関する実習ですね。現地のスタッフに混じって、言葉の壁も身振り手振りで乗り越え、南国の太陽の下でサトウキビの収穫作業も実体験。その後は、国際的な品評会でも受賞するほどのLAODI社のラム酒も賞味。ほろ酔いの気分も今回の研修の良い思い出になったことでしょう。