【海洋生物科学科】福山市長が内海生物資源研究所(因島キャンパス)を来訪されました
生命工学部海洋生物科学科の有瀧真人教授が内海生物資源研究所で展開しているシロギス養殖技術開発の現場視察のため、福山市の枝広直幹市長が10月31日に内海生物資源研究所を来訪されました。そのレポートが同研究所所長の太田教授から届きましたので、海洋生物科学科学長室ブログメンバーの阪本がお知らせします。
注目される福山大学のシロギス養殖技術
福山市の枝広市長と市農林水産課の職員の方々は、シロギス養殖に着手したきっかけと現状、今後の展望について有瀧教授の説明に熱心に耳を傾けておられました。また、2018年からシロギス養殖魚の販売戦略の構築にご協力いただいている株式会社クラハシの天野社長と倉橋専務理事にも具体的な販売方法について質問されていました。
ブランド名「びんごの姫」の誕生
枝広市長は、養殖シロギスのブランド名「びんごの姫」にも関心を持たれ、有瀧教授から福山大学が「瀬戸内の里山・里海学」として備後地域の活性化を進める中、大学発の技術を備後地域で花咲かせて欲しいとの思いから命名したことを説明しました。枝広市長から「このプロジェクトは大変有用な産学連携事例であり、興味深い取り組みである」とのコメントをいただきました。
期待される今後の展開
海洋生物科学科の沿岸資源培養学研究室では、シロギス養殖はあくまでも沿岸漁業の振興を図る上での基礎研究を担うものと捉え、得られた基礎的な知見を瀬戸内海の沿岸漁業種の増養殖のために活用することを計画しています。具体的には、成長が遅く養殖に不適とされている高級魚のキジハタやオニオコゼの人工種苗を効率的に生産する技術を開発すべく、様々な要素解明の研究に着手しています。有瀧教授はシロギス養殖以外にもオニオコゼの増殖技術開発や活魚の無水輸送技術にも着手していることを説明し、枝広市長はこれらの技術開発についても大変関心を持たれました。
学長から一言:枝広福山市長におかれては、ご多忙の中、わざわざ本学の因島キャンパスまで赴かれ、内海生物資源研究所をご視察くださり、本当に光栄かつ有り難いことと思います。本学の研究が瀬戸内海の海洋資源の保護といっそうの開発につながり、地元福山市に貢献できれば、本学関係者にとって望外の喜びです。