【薬学部】新任教員の紹介

【薬学部】新任教員の紹介

4月に福山大学薬学部に新任教員として番匠谷助教が着任です。自己紹介の原稿が届きましたので、薬学部ブロガーのY.Sが投稿いたします。

 


この4月に福山大学薬学部に着任いたしました、番匠谷 研吾(ばんしょうや けんご)と申します。よろしくお願いします。

私は広島出身で、長崎大学薬学部(4年制)を卒業後、大阪大学大学院薬学研究科修士課程を修了し、一般財団法人化学物質評価研究機構で働いていました。
その後,薬剤師免許取得を目指して福山大学薬学部に学士編入学しました。そして、恩師である田中哲郎教授,金尾義治名誉教授と出会い、薬剤師免許取得後に大学院博士課程へ進学し、学位を授かり、この度着任いたしました。

 

私の現在の研究のメインテーマは「難水溶性薬物の可溶化製剤の開発」です。
薬の候補となっている化合物の中には,水に溶けないことから注射できないために薬になっていないものが少なくありません。つまり、こういった化合物を何らかの方法で水に溶けるようにすることができれば、新たな薬にすることができます。また、薬は体の中の目的の場所で目的通りに働いてくれると非常に良い治療効果が得られますが、目的以外の場所で働くと副作用が現れてしまいます。そこで私は、化合物の目的の場所への輸送を量的・空間的・時間的にコントロールできる水溶性ナノマシンを利用して、これらの問題点を同時に解決した薬の開発を行なっています。

 

 

この他に、前職で少しだけかじっていたインフォマティクス技術を用いて、薬物治療の適正化に関する研究にも現在取り組んでいます。その一環として、ビッグデータを用いた副作用に関する調査研究を行っています。

いろいろと回り道をしましたが、気が付くと地元・広島に戻り、母校に着任することができ、とても嬉しく思います。
「人生なんやかんや耐える」を座右の銘に、これからも学生の皆さんと一緒に学び、研究を進めていきたいと思います。これからどうぞよろしくお願いします。

 

学長から一言:番匠谷 研吾助教、福山大学へようこそ! と言っても、福大は学士入学以来、大学院での研鑽を経て薬学の博士号取得までの何年も慣れ親しんだ母校。これからは教授陣の一員として大いに力を発揮して下さい。身体の悪いところ、痛いところにきちんと薬が届くのは患者にとって一番有り難いことでしょう。そんな大事な研究のレベルが益々向上するよう、大いに頑張って下さい。

この記事をシェアする