【薬学部】研究活動が認められ、学長賞を受賞!
薬学部6年生4名、大学院4年生1名が学長賞(学業部門)と奨励賞(学業部門)に選ばれ、3月20日(月)の学位記授与式で表彰されました! 以下、5名の研究・活動内容について、学長室ブログメンバーの五郎丸が紹介します。
■ 道原あやなさん(臨床薬効解析学研究室所属)は、学術学業の業績が認められ、学長賞(学業部門)を受賞です。
道原さんは、重症肺炎患者等に使用する体外式膜型人工肺回路における薬物動態について研究しました。特に、デクスメデトミジンの回路内濃度測定法の確立と薬剤併用時における吸着性の変動を明らかにしました。これまでの研究成果をまとめ、Acta Chromatogr.(2022年8月掲載)、J.Pharm.Sci.(2022年8月掲載)、Curr. Top. Pept. Protein Res.(2021年9月掲載)の3報の学術論文を報告しました。また、2022年には日本薬学会中国四国支部学術大会において学生発表奨励賞に選出されました。
実験中の様子
■ 山岡愛主さん(病態生理・ゲノム機能学研究室所属)は、学術学業の業績が認められ、学長賞(学業部門)を受賞です。
山岡さんは、脳血管疾患の重篤度に関わる細胞接着分子CLDND1を制御する研究に取り組み、一部の薬剤がCLDND1制御を通じて細胞間接着の脆弱性に作用することを明らかにしました。これらの研究成果をまとめ、Biomedicines(2022年7月掲載)、Clin. Exp. Pharmacol. Physiol.(2021年2月掲載)、BPB reports(2020年12月掲載)の3報の医療系学術論文を報告しました。さらに、2021年には日本薬学会中国四国支部学術大会において学生発表奨励賞に選出されました。
実験で大活躍したリアルタイムPCR装置と一緒に
■ 番匠谷研吾さん(薬物動態学研究室所属)は、学術学業の業績が認められ、学長賞(学業部門)を受賞です。
番匠谷さんは、製剤学に関する研究に主に取り組み、筆頭著者として7報、共著者として7報、計14報の学術論文を報告し、学術雑誌の影響度の指標であるインパクトファクターとして計33.0を発信しました。また、2020年には日本薬学会中国支部大会において学生発表奨励賞を授与されました。学術論文の中には、病院との共同研究や広島びんごフィジカルアセスメント研究会での活動が含まれており、基礎研究のみならず地域社会との研究連携に貢献したことも評価されました。
研究発表の様子
■ 岸本大樹さん(病態生理・ゲノム機能学研究室所属)は、学術学業の業績が認められ、奨励賞(学業部門)を受賞です。
岸本さんは、第17回セルフメディケーションアワードにおいて、認知症カフェ「Café GETA」の活動をはじめとした様々なボランティア活動を経ることで着想した「ドラッグストア支援型認知症カフェの提案」と題した作品が佳作に選出されました。また、肥満遺伝子が及ぼす意識変容・行動変容に関する調査研究に取り組み、日本健康医学会刊行雑誌(2022年7月掲載)に学術論文を報告しました。
認知症カフェに参加した際に表彰された様子
■ 吉岡利紗さん(病態生理・ゲノム機能学研究室所属)は、学術学業の業績が認められ、奨励賞(学業部門)を受賞です。
吉岡さんは、認知症カフェでの地域貢献活動及びその優れた取り組みを認知症ケア事例ジャーナルへ報告したことが認められ、令和4年青少年育成広島県民会議青少年表彰を授与されました。また、遺伝情報を未病対策に繋げることを目的とした研究において、小学校に赴き小学生高学年を対象としたゲノム教育によって早期教育の有効性を検討しました。そして、イラスト動画によるかみ砕いた講義を行うことにより、小学5年生の段階から医療ゲノムに関する知識を向上させることが明らかになりました。これらの研究成果をまとめ、Jpn. Health Med. Associ.(2022年1月掲載)、Jpn. J. Soc. Pharm.(2022年12月掲載)、Jpn. Health Med. Associ.(2023年1月掲載)の3報の学術論文を報告しました。さらに、2022年には日本薬学会中国四国支部学術大会において学生発表奨励賞に選出されました。
小学生に身振り手振りを交えてゲノムについて説明している吉岡さん
近年はコロナ禍の下での活動となっていたことから様々な活動が制限されることが多かったのですが、この5名をはじめ、薬学部の学生はコロナに負けず様々なことに主体的に取り組むことで活躍しました。
卒業生の皆さん
薬学部卒業生123名、皆さんの今後の活躍を心から期待しています!
学長から一言:薬学部の道原さん、山岡さん、岸本さん、吉岡さん、そして大学院薬学研究科の番匠谷さん、コロナ禍などに負けず、みんなよく頑張りました。新薬の開発や病気のメカニズム解明に役立つ本格的な研究や薬学の専門知識に基づく啓蒙活動など、いずれも素晴らしい! 福大在学中に培った知識・技術・経験を活かし、これからの仕事において大活躍して下さい。