【生命栄養科学科】食と健康の市民フォーラムを開催!
生命栄養科学科では、市民や地域の皆様に向けて、健康や食をテーマに講演会を開催しています。今回は令和4年度の食と健康の市民フォーラムについて、生命栄養科学科学長室ブログメンバーの石井が報告します。
今回は学校法人福山大学社会連携推進センター9階の大ホールにて、生命栄養科学科主催の講演会を11月5日(土)に開催しました。本学の学生をはじめ、地域住民の方、管理栄養士の方など50名余りの出席がありました。また、講演会の終了後には栄養相談コーナーも開設して、希望者の参加をいただきました。
講演会は2題のテーマでお話がありました。1題目は「くらしと食の知恵、認知障害で『食』はどう変わる?」と題して、田中信一郎教授(医師)の講演でした。
日常での食の役割や食べる事の大切さからはじまり、解剖学的な脳の働き・機能について詳細な解説がありました。さらに加齢による脳や身体の変化から、食との関わり、嚥下機能低下がもたらす様々な不調など、若い学生にはまだピンと来ない事柄も、参加者の皆さんには響いていたようでした。加齢に伴う認知機能低下、脳の病気まで、短い時間の中で分かり易い説明でした。また、講演後の質問コーナーでは、福祉施設勤務の管理栄養士さんから実際面での質問もありました。
2題目は「調理と食文化」と題して、私(石井)の講演でした。日本の食文化の原点は、米作りや魚食が歴史の上でも特徴的であること、東アジアの気候と関係して発展したことなどを解説しました。今日まで続く食への繋がりも、どの辺がスタートラインかお分かり頂けたのではないでしょうか。現代では、様々な国の食文化が日常食となりつつあり、世界に和食が広がる一方で、外国の食べ物が日本に広がりました。しかし、残していきたい家庭料理や行事食など、もう何年か経つと無くなるのではと想像できる料理も紹介しました。また、調理の仕方に関して、調理器具の発達・発展による変化についても話しました。食は動いていることが感じて頂けたら嬉しいです。
最後の写真は、希望者(予約)に対する栄養相談コーナーの様子です。山田講師が対応しましたが、他に村上准教授も相談に乗りました。管理栄養士免許を持つ教員の市民への栄養アドバイスとなったことと思います。相談者にとって、この経験が食の改善や健康増進の一助になればと願っています。
学長から一言:恒例の行事になっている生命栄養科学科による健康や食に関する講演会が、少なからぬ地域の方々をお迎えして実施されたとのこと。健康やそれを支える食の在り方は、多くの人にとっての重大な関心事です。きっと参加者の多くは、たくさんのすぐに役立つ事柄を身につけて帰られたことでしょう。