【薬学部】第17回セルフメディケーションアワードにおいて佳作と奨励賞のダブル受賞!

【薬学部】第17回セルフメディケーションアワードにおいて佳作と奨励賞のダブル受賞!

8月19(金)~21日(日)に開催された第22回JAPANドラッグストアショー(http://drugstoreshow.jp/)において、一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会(JACDS、http://jacds.gr.jp/)主催の第17回セルフメディケーションアワード(https://jacds.gr.jp/award/17th_award_panf.pdf)の最終選考会が行われました。

多くの応募作品の中から、薬学部薬学科6年生の岸本大樹さんと田原佑馬さんが執筆した論文が、それぞれ佳作(学生最高賞次席)と奨励賞に選ばれました。詳しい内容について、薬学部の道原教授から報告いたします(学長室ブログメンバーの五郎丸が投稿します)。

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第17回セルフメディケーションアワードのポスター

ダブル受賞に喜ぶ田原さん(左)と岸本さん(右)

JACDSは、チェーン化を指向するドラッグストアの社会的な役割を果す為に、以下の3つのことを主な目的として設立されました。
1) 健康産業としてのわが国のドラッグストア業態の産業化の推進
2) ドラッグストア産業の具体的な発展、育成に必要な情報の収集・提供
3) ドラッグストアを取り巻く生活者、産業界、行政に対する建議、提言を行い、国民の健康と豊かな暮らしに寄与

現在、122社の正会員、225社の賛助会員、20校の学校会員、個人会員10名の計377(2022年6月現在)から構成されています。皆さんのよくよく知っている、ザグザグ、ププレひまわり、マツキヨ、ウォンツ(ツルハ)、コスモス、ココカラファインも正会員です。

セルフメディケーションアワードの募集テーマは、大きく分けて3つあります。
1.薬局・ドラッグストアにおけるセルフメディケーションの推進
2.街の健康ハブステーション構想の実現に向けた取り組みの紹介や提言
3.地域包括ケアへの対応、多職種・地域連携や在宅支援、地域生活者の健康支援等に関する取り組みと成果

セルフメディケーションアワード学生部門において授与される賞は3つあります。
特別賞(学生最高賞:1名)、佳作(学生最高賞次席:数名程度)、奨励賞(10名程度)

令和2年度に行われた第16回セルフメディケーションアワード(オンライン開催)では、学生最高賞である特別賞を末田さん(当時薬学部5年生)が受賞しています。
https://www.fukuyama-u.ac.jp/pharm-posts/51492/
http://www.jacds.gr.jp/award/16th_award_excellent%20essay%20collection.pdf

令和3年度はコロナの影響により、開催が見送りとなっていました。

今年度(令和4年度)は、福山大学薬学部薬学科から2名が応募し、「佳作」と「奨励賞」に選ばれました。ダブル受賞は薬学部初の快挙です。では、学生2名の論文の内容と喜びの声を聞きたいと思います。

薬学部薬学科6年生:岸本さん(病態生理・ゲノム機能学研究室:広島県立福山誠之館高等学校出身)

]佳作を受賞した岸本さん

募集テーマ:薬局・ドラッグストアにおけるセルフメディケーションの推進について
題名:ドラッグストア支援型認知症カフェの提案
内容:現在の日本において高齢者率は28.8%に及びます。今後も高齢者の増加が見込まれており、それに伴い高齢者の5人に1人が認知症になると推測されています。以前、私は認知症カフェに参加しました。そこで認知症者を抱える家族(家族介護者)から介護疲労や外出の減少といった意見を頻繁に聴収することがありました。これからの高齢社会を支える上で家族介護者の抱える問題を解消し、良好な状態を維持することが大切であると考えました。この問題を解決するためにドラッグストアの介入を提案することにしました。ドラッグストアスタッフ(薬剤師、登録販売員、栄養士、ビューティーアドバイザー、主婦[パート]、学生[アルバイト]など)が認知症カフェに参加することにより、各職種の職能・得意分野を活かした企画を立案し、家族介護者にやすらぎの場を提供すると共に、活力を回復させたいと考えました。また、家族介護者に対して健康サポート情報の提供やドラッグストアスタッフと関わる機会を増やすことにより相談しやすい関係を構築し、セルフメディケーション志向の促進にも繋げていく必要があると考え、論文としてまとめました。
受賞の感想:今回、私は認知症カフェに参加して感じたことを第17回セルフメディケーションアワードに応募させていただきました。薬剤師を目指す身として高齢社会への取り組みは考え続けていくべきことだと考えています。その中で今回、認知症者を抱える家族を支えるための提案が佳作(学生最高賞次席)として評価されたことは大変嬉しく思います。今後も自分にできることを考えながら色々なことに取り組んでいきたいと思います。

 

薬学部薬学科6年生:田原さん(病態生理・ゲノム機能学研究室:近畿大学附属広島高等学校・中学校福山校出身)

奨励賞を受賞した田原さん

募集テーマ:薬局・ドラッグストアにおけるセルフメディケーションの推進について
題名:OTC選択の補助システム構築案とその課題について
内容:薬剤師や登録販売者が品出しやレジ打ちなどの作業をしていることによって、来訪者が相談を控える場面を目にしたことがあります。また、ドラッグストアスタッフのなかで誰が薬剤師または登録販売者であるかが分からないこともあります。その結果、来訪者が自身に合わない薬の選択をしてしまい症状が改善しないことや健康被害が出ると思いました。そこで、スタッフの呼び出し機能とともに体調や服用薬などの情報を収集するシステムを導入することで来訪者とスタッフの双方にメリットがあるのではないかと考え、構築案とその課題について論文にまとめました。
受賞の感想:今回、ITを使ったシステムの構築を自身のテーマとして案を考えていきました。その中で実現可能なシステム構築案とその課題をまとめさせていただきました。こうして、奨励賞として評価していただいたことにとても感謝しています。まだ、学生としての目線しか持っていないですが、これから薬剤師としての目線からもITを使ったシステムについて考えていきたいと思っています。

 

岸本さんと田原さんは、お互い違う中学校にもかかわらず同じ塾に通い始め顔馴染みになり、高校時代から仲良くなっていったそうです。大学、学部学科、研究室も同じになり、ともに友人を超えた存在であると感じているそうです。

岸本さんと田原さんは、以前に学長室ブログで紹介した「病院薬剤師と協働で作成した論文が日本病院薬剤師会雑誌に掲載(2021.10.09)」に関わった学生です(当時5年生)。その時の経験が今回の公募論文執筆に活かされていたことは、言うまでもありません!
https://www.fukuyama-u.ac.jp/blog/57394/

新棟5階ゼミ室にて同僚と後輩から祝福を受ける岸本さん(中央左)と田原さん(中央右)

 

9月22日(木)、大塚学長に受賞の報告を行いました。
田原さん、岸本さん共に、一生の思い出になると喜んでいました。

左から田原さん、岸本さん、道原、井上薬学部長、大塚学長

大塚学長が田原さんの公募論文に目を通しながら、
AIと薬剤師の未来について話し合っています。

次に、岸本さんの公募論文に目を通しながら、
ドラッグストアが参画する認知症カフェの役割について話し合っています。

 

2月の国家試験に合格し、立派な薬剤師として巣立っていってほしいですね!

賞状を持って記念撮影です。一生の宝物にしてください。

 

同日、鶴田副学長へも受賞の報告を行いました。

鶴田副学長の専門的な質問に対し、緊張しながら真摯に答える二人でした。汗汗!

左から井上薬学部長、岸本さん、鶴田副学長、田原さん、道原

 

大手薬局チェーンに就職する田原さんには、セルフメディケーションアワードグランプリを目指して頑張ってほしいですね!期待していますよ!

 

道原から一言:学生諸君!両学生のように自分の提案を公募論文にまとめ、多くの人々に知ってもらいませんか?それが、夢への第一歩、心のパッション、熱い思いよ、君に届け!

 

 

学長から一言:セルフメディケーションとは、自分自身で健康を管理し、疾病を治療したりケアしたりする意味のようですが、それに関する独自の考えや実践を論文にまとめて高い評価を受け、表彰された岸本大樹さんと田原佑馬さん、おめでとう! 頑張った甲斐がありましたね。6年生の二人は、その頑張りを今度は薬剤師国家試験合格に向けて下さい。今回同様、朗報を待っていますよ。

 

 

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