【サークル】頑張っています!学友会“海洋生物研究会”
酷暑の夏が去りはじめ、朝晩の涼しさや空の雲のカタチに “ちいさな秋” を感じるようになりました。今回は、海洋生物科学科の学生が中心となって運営している学友会「海洋生物研究会」の活動について、顧問の水上講師と学長室ブログメンバーの阪本(海洋生物科学科)がお知らせします。
海洋生物研究会の今年度前期の活動
コロナ禍で様々な行動や学生生活が制限される中、海洋生物研究会では今年度前期に2件の新たな活動に取り組みました。海洋生物研究会は、平成10年に当時の海洋生物工学科18名の学生によって結成された同好会活動で、平成23年からは前任の顧問より水上講師が引き継いで活動を継続しており、令和4年8月現在の学生メンバーは海洋生物科学科43名、建築学科1名の合計44名で構成されています。主な活動としては、福山大学フィッシング大会の開催、三蔵祭での水槽展示、河川での生物調査等でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、ここ数年の活動を休止せざるを得ない状況でした。
今回、ご報告する新たな取り組みの1つ目は、市民団体と一緒に6月12日(日)に取り組んだ松永湾の清掃活動です。令和4年度の研究会幹部は、これまで会で行う活動に一切参加できなかったメンバーばかりでしたが、自分たちで取り組みたい内容について話し合い、身近な松永湾の環境について調べることにしました。協議を重ねる過程で「アサリの棲める干潟」を目指し、定期的な清掃活動や生物調査を行う「環境市民ネット松永」の存在を知りました。早速、部員から代表の国竹卓美さんに連絡を取り、団体と学生との連携が生まれ、清掃活動の共同開催に至りました。
活動当日は、研究会メンバー31名と環境市民ネット松永から5名の参加があり、休憩をはさみながら約3時間の清掃活動を行いました。潮の引いた干潟でのゴミ回収は、足を取られるなど思ったように動けず苦労しましたが、回収したゴミは自転車や車のタイヤ、毛布やロープなど大型のゴミを含め200kg(推定)となりました。集めたゴミは、環境市民ネット松永を通して福山市に回収のご協力をいただきました。
環境市民ネット松永の反応
環境市民ネット松永は、広島県内の海浜で清掃・美化活動や生物調査などの環境保全活動をボランティアで行う「せとうち海援隊」にも認定され、25年にわたり活動を継続されています。しかし、メンバーが高齢化しているため、福山大学の若い学生が活動に加わることを大いに歓迎して下さいました。研究会としては、継続して市民の皆さまと共に地域の海洋環境の改善に取り組んでいきたいと考えています。
夏休み出展活動
2つ目の活動は、福山市リサイクルプラザでの親子を対象とした夏休み出展活動です。この活動は「せとうち海援隊」福山エリアの活動を支援する福山市経済環境局環境部環境総務課からの依頼を受けたものです。夏休み向けの展示活動として、タッチングプールと水槽展示の依頼を受けましたが、コロナ禍での展示活動になるため、生きものとの触れ合いは中止とする代わりに海の生きものを折り紙でつくる「おりがみ水族館」と、海の生きものを自由にペイントして作る「プラバン工作」を新たに提案し、水槽での生物展示と併せ、8月6日(日)~11日(木)の5日間出展活動(8日は休館日)を行いました。展示の準備は、大学での定期試験期間と重なる中でしたが、学生間で協力して進めました。
また、7月24日(日)には水槽展示生物の採集のために、因島キャンパス前の海岸で生物採集を行いました。
8月6日(土)は午前中から会場設営し、13時のオープンに何とか間に合わせることができました。
5日間の展示期間中、延べ44名の部員が会場で対応し、計450名のお客様にお楽しみいただけました。中には何度も足を運んでいただいた方も居られたようです。
顧問からのお礼
この企画の開催にあたり、学生課の職員の皆さまには活動に関わる各種手続きや学内への周知、現地へのスクールバスの手配など様々なご支援をいただきました。また、会場での活動に参加した部員17名は、福山市から抗原検査キットをお預かりし、会場運営に関わるスタッフとして自主的な新型コロナウイルス感染対策も実施しました。さらに、保健管理センターの職員の皆さまには、検査の事前指導のため16号館(海洋生物科学科棟)まで足をお運びいただきました。
毎日のように県内陽性者数が増加する中での開催であったため、海洋生物科学科の教員からも感染防止対策を指導し、参加学生からは感染者が1名も出ることなく、無事活動を終えることができました。改めて、皆さまへのご協力に感謝いたします。
部員には、これらの社会経験を通じて自分たちの行動一つひとつに責任が伴うこと、活動にあたりご協力いただいた方々への感謝の気持ちを持つこと、そして何よりも学生生活を自分たちの手でより充実したものにできることを理解してもらえればと考えています。「海洋生物」をキーワードに、大学での学修や経験を活かして社会で活躍できる人材育成を、学科で取り組む教育・研究と併せてこれからも支援していきたいと思います。
学長から一言:海洋生物研究会の皆さん、コロナ禍の中でいろんな活動を中止せざるを得なかったり、活動内容の変更を迫られたりと、たいへんな苦労をしながらも、地域のボランティア団体や子ども達と結びついて、海に関わる様々な活動を展開して頑張りましたね。きっと疲労感とともに爽快感や達成感も感じたことでしょう。これからも皆さんの活動が益々盛んになることを願っています。