【機械システム工学科】新任教員の紹介 ―金谷講師―
今年度、機械システム工学科に1名の教員が着任しました。新たに着任の金谷講師にいろいろ話を聞きましたので、お伝えします。(投稿は学長室ブログメンバーの小林)。
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Q1.福山市・福山大学の印象を聞かせて下さい。
まず、これまで10年以上関東で暮らしていたので、福山市の街並みや人々の雰囲気を見て遠くへ来たなぁと実感しています。福山市とのご縁は今回の赴任が初めてですが、父親が岡山の出身なので、どこか懐かしさを感じています。
基本的に、福山大学の教員は優しいというか、学生想いであるという印象を受けます。これまでほとんど国立大学にしかいなかったから、そう感じるのかもしれませんが。
Q2.専門分野と研究テーマについてわかりやすくお聞かせ下さい。
機械工学は、一般にシステム、熱流体、プロセス(材料)の三つの分野がありますが、私の専門分野は流体力学です。空気や水などの気体や液体は、流動してその形を自由に変えられることから流体といわれています。流体の流れは、我々の身の回りや産業界に遍在しています。流体は熱を運ぶので、エネルギーの伝達は流体の流れから大きな影響を受けます。このような流体の運動を扱う学問が流体力学です。中でも、気体が液体に変わるときの流れにおける現象を研究しています。気体が液体に変わるときには、多大な量のエネルギーをわずかな温度差で放出します。発電所・空調・コンピューター等のような熱を移動させることが重要な機械内では、気体と液体間の変化の際に伴う熱の移動を用いたほうが、気体または液体のみで熱を移動させるよりもはるかに効率的です。この分野は従来は経験に基づいて研究されることが多かったのですが、流体力学的視点からこの現象を解明しようとしています。
また、太陽熱発電の研究にも取り組んでいます。これは、太陽の光を鏡で一箇所に集めて、その熱エネルギーを用いて発電するというユニークな方法です。具体的には、集光レシーバーや蓄熱槽内の流体の運動や熱の伝わり方を解析しています。
Q3.どんな性格ですか?
「正直太郎」と言われるぐらい正直だと思っています。反面、他人の意志や感情にあまり注意しないで、自分が正論と考えることを主張してしまうことも時にあります。
Q4.趣味はありますか?
将棋です。小さいころから羽生善治に似ていると言われていましたが、最近は将棋界でも世代交代が激しいので、若い人にはわからないかもしれません。
Q5.福山大学生にひと言。
応用的なことは大学を卒業してからでも学ぶ機会が比較的ありますが、基礎的なことは大学でしか学ぶことができません。皆さんには、今しか勉強することができない学問の基礎をしっかりと身に付けてもらいたいと思っています。
学長から一言:金谷健太郎講師、福山大学へようこそ! 過日から各各部・学科の新任教員の紹介が次々と行われる中で、満を持しての登場ですね。まんざらご縁のない土地柄でもないようですが、この瀬戸内ないし備後のゆったりした風土の中で、どっしりと腰を据えて研究・教育に励んでください。新たな研究成果の発表で、今後このブログに頻繁に登場というのを期待しています。