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【薬学部】研究成果発表!膵臓インスリン分泌改善化合物の発見!
膵臓のインスリンは、私たちの体内の糖の量の調節をしている重要なホルモンです。このホルモンが出にくくなると、体内の糖が異常に高くなって糖尿病になったりします。この病気を治すために、いろいろな薬がありますが、この度、本学薬学部の重永章教授が、徳島大学の教授陣と共同研究の結果、膵臓からインスリンを出す新たな化合物を発見しました。学長室ブログメンバーの薬学部YSが紹介します。
重永教授は、いろいろな化合物を設計したり化学合成したりすることが専門です。どんな化合物のどんな構造をどのように変化させた化合物をつくってみようかと、いつも考えているんですね。その技術を使って、今回、新たに発見した化合物がどのように働くのかを明らかにしました。研究室での実験の様子を覗いて見ることにしましょう。
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新しい未来創造館の10階に実験室が設置されています。生体有機化学研究室です。
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液体高速クロマトグラフィーという機械です。どんな化合物かを調べています。
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化合物が飛散しないように、ドラフトのなかで、大切な微量の化合物を濃縮しています。
研究成果は、「Cell Chemical Biology」という優れた国際科学雑誌に掲載され、徳島大学から福山大学との共同研究としてプレスリリースされました。新しいタイプの糖尿病治療薬の開発につながる可能性がありますよ!
学長から一言:世界で爆発的に増え続けていると言われる糖尿病患者にとって、有効な治療薬の開発にもつながり、一条の光明が差すような科学的発見の朗報です。その発見に深く関わった重永章教授に心からお慶びと感謝を申し上げたい。斬新な発想と日々弛むことなく続けられる実験の結果なのでしょう。自身の探究の喜びが満たされるとともに、世のため人のためになる研究、まったく羨ましい限りです。