【薬学部】神石インターナショナルスクールとのワクワク理科実験教室を実施!
11月4日(木)、神石インターナショナルスクールの3年生と4年生の児童、合計13名を対象に、薬学部の31号館実習室で理科実験教室が実施されました。この理科実験の様子について、薬学部の西山卓志講師 から報告がありましたので、薬学部学長室ブログメンバーのY.Sが紹介します。
薬学部の西山卓志です。この度の小学生児童を対象とした理科実験教室は、薬理学研究室の田村豊教授 と 医薬品化学研究室の町支臣成教授 が中心となって開催されました。また、今年度から着任された生体有機化学研究室の喜屋武龍二助教 にも参加してもらいました。
今回は、「ワクワク実験!液体窒素で超低温の世界を体験しよう!!」というテーマで実験を行いました。小学生の皆さんに、日常生活では、なかなか接することのない超低温の世界を実際に見て、触って、体験してもらいました。
まず最初に、私(西山講師)から氷よりも冷たい「ドライアイス」と「液体窒素」について簡単に説明した後、実際に児童たちに「ドライアイス」を作ってもらいました。
「ドライアイス」は、二酸化炭素ガスを濃縮して固めたもので、見た目は雪のような白いかたまりですが、その温度は「–79℃」でとっても冷たいです。児童たちは、勢いよく噴き出す二酸化炭素ガスや特殊な温度計でドライアイスの温度を測定した結果を見て、とても驚いていました。
そして、いよいよ今回のメインイベント「液体窒素」実験です。私たちの周りに存在する空気の成分の約80%は、窒素ガスです。これを集めて液体にしたものが「液体窒素」で、その温度はなんと「–196℃」!!この液体窒素の入った容器に、バナナやゴムボール、豆電球を光らせた電池など身近なものを浸して温度を冷やすことでどんな変化が起こるかを体験してもらいました。
児童たちは、カチカチに凍ったバナナで釘が打てたり、ゴムボールが凍ってガラスのように変化すると歓声をあげて喜んでいました。
次に、液体窒素が気体に変化する様子を観察してみましょう。試験管の中に液体窒素を入れて、風船でフタをします。液体窒素は、気体に変化すると体積がなんと約700倍に膨張します。しぼんでいた風船はみるみる大きくなっていき、最終的には激しい音とともに爆発します。大きな音に児童たちはビックリしながらも、風船がふくらむ様子に興味津々でした。
児童たちは、理科実験を通じて様々な「不思議」を体験しながら自ら興味をもって実験を行うようになっていきました。児童にとっても、我々教員・大学生にとっても、とても有意義で楽しい理科実験になったと考えています。
最後は、送迎バスまで見送りました。神石インターナショナルスクールの児童の皆さん、楽しんでもらえたでしょうか。
学長から一言:地元のインターナショナルスクールに通う子ども達を招いて、コミュニティ・サービスの理科実験教室。日頃はあまり見ることのないドライアイスや、とくに液体窒素を使った実験に、きっと子ども達は目を輝かせ、歓声を上げたことでしょう。真剣に実験に取り組む子ども達の写真からは、楽しそうな声が聞こえてきそうです。これをきっかけに「理科好き」少年・少女が生まれるといいですね。子どもを危険な目に遭わせないように、気を遣いながらの実験はたいへんだったことだろうと思います。お疲れ様でした。