【社会連携センター】3密を避けて川崎医科大学の学術集会で発表!

【社会連携センター】3密を避けて川崎医科大学の学術集会で発表!

第12回川﨑医科大学の学術集会が、7月31日(土)に現代医学教育博物館で開催されました。INPIT(独立行政法人工業所有権情報・研修館)の産学連携知的財産アドバイザー派遣事業での連携が縁で、福山大学はこの学術集会に2015年から参加しており、今回が7回目の参加となります。この発表会の様子について、学長室ブログメンバー社会連携センターの中村が報告します。

新型コロナウイルス感染症対策として、クラスター(集団)の発生を防止することが重要です。学術集会は、その工夫として出入り口での手指アルコール消毒や出入り口の常時開放、検温で体温が37.5℃以上であれば入場制限、会場内は入場定員を減らし、座席間隔を空けた上で、マスクは各自で用意するなど、万全の感染防止対策を講じての開催となりました。

また、口頭発表者の発表は、飛沫感染防止のためにフロアーとアクリル板で仕切られていました。

例年の発表題数は百数十テーマですが、感染防止のため川崎医科大学教員関係の121題は抄録集に限定されたため、当日の発表総数は川崎医科大学以外の大学からの参加者を中心に口頭発表が9題、ポスター掲示が7題でした。

その中で、福山大学関係者は1テーマの口頭発表と3テーマのポスター掲示による発表を行いました。

発表者は、薬学部薬学科上敷領 淳准教授松岡 浩史准教授木平 孝高准教授の3名です。

—————————————————————–

学術集会は、川崎医科大学の柏原副学長の司会による川崎医科大学の福永学長の挨拶で始まり、口頭発表とポスターセッションで進行しました。9テーマの口頭発表は、3回に分けて川崎医科大学現代医学教育博物館3階資料室及び4階展示室で行われました。

下の写真は上敷領准教授による口頭発表の模様です。座席間隔を大きく開けて聴講する形式でしたが、入場制限も行われていましたので、少し閑散とした雰囲気の会場となりました。

7題のポスター発表は、4階展示室で行われました。以下、本学から参加して発表した3名の様子を紹介します。ポスター掲示は、3密を避けたソーシャルディスタンス形式のためにポスターとポスターの間隔はかなり開いています。

—————————————————————–

上敷領准教授は、「コレステロールトランスポーターNPC1L1 によるα-トコフェロールの認識と細胞内取り込み」について発表しました。NPC1L1トランスポーターは、食物中のコレステロールを吸収するのに重要なタンパク質です。今回の発表では、ビタミンEとして知られるα-トコフェロールがNPC1L1によって認識され、コレステロールと同じメカニズムで吸収されるという内容が取り上げられました。

松岡准教授は、「動脈硬化抑制に関わる核内受容体の標的遺伝子の探索と創薬応用」について発表しました。心疾患と脳血管疾患は日本の死因上位を占めており、これらの根本原因である動脈硬化の予防・治療法の開発は重要です。そこで、動脈硬化の新たな治療法の開発を目指して、動脈硬化抑制に作用する遺伝子群を活性化させる手法の開発研究について発表しました。

木平准教授は、「腎虚血再灌流障害におけるグルタチオン分解酵素を介したアポトーシス発現制御」について発表しました。腎臓を移植する際、腎機能が低下する急性腎障害が生じることが知られています。遺伝子欠損マウスを用いた解析からグルタチオン分解酵素が腎尿細管細胞の細胞死を制御し、この腎障害からの回復に寄与することの研究を発表しました。

今回、発表した教員の集合写真です。皆さん、お疲れ様でした。

—————————————————————–

福山大学社会連携センターは、これからも他大学との研究交流や共同研究の更なる進展を目指して活動してまいります。お世話になりました川崎医科大学学術集会での発表によって、研究交流の深化、新たな研究アイデアの発見、共同研究締結へ繋がればと思っています。今後とも、引き続きよろしくお願い申し上げます。

—————————————————————–

学術集会関係の過去のブログを紹介します!併せて、特別セッションとポスターセッションの発表者も列挙します(役職は当時のものです)。

(2015年8月1日)川崎医科大学の学術集会で発表!

  口頭発表:町支 臣成教授

  ポスター掲示:橋本 優花里教授、仲嶋 一教授、沖 俊任准教授、井ノ内 直良教授、上敷領 淳准教授

 

(2016年8月6日)吉備地域での産学官連携の取り組み 知的財産活用の学術集会で発表!

  口頭発表:町支 臣成教授

  ポスター掲示:仲嶋 一教授、中道 上准教授、中東 潤准教授、今 重之教授

 

(2017年8月5日)ハプニングに負けず川崎医科大学の学術集会の発表を無事終了!

  口頭発表:前原 昭次講師

  ポスター掲示:白川 真講師、松岡 浩史講師、柴田 紗知助教

 

(2018年8月4日)透析患者さんの透析中のQOLを高める!

  ポスター掲示:中道 上准教授、井ノ内 直良教授、山下 純准教授、大西 正俊講師、木平 孝高講師

 

(2019年8月3日)川崎医科大学の学術集会で大学院生も発表!

  ポスター掲示:瀬尾 誠講師、髙山 健人講師、番匠谷 研吾助手、志摩 亜季保助手

 

(2020年8月1日)コロナ禍でも川崎医科大学の学術集会で発表!

  口頭発表:小川 祥二郎准教授

  ポスター掲示:佐藤 雄己教授、小川 祥二郎准教授、本田真知子助手

 

 

学長から一言:コロナ禍も何のその、猛暑の夏の学術集会は気合いのこもった数々の研究発表でさらにヒートアップしたことでしょう。本学の薬学部からの参加者の皆さんは日頃の研究成果をひっさげて登場、きっと大いに会場の注目を集めたことと思います。同じ関心をもつ各地・各校の研究者との経験の交流を通じて、研究の深化や新たな展開につながるヒントが見つかったでしょうか。いっそうの研究の発展を願ってやみません。

この記事をシェアする