【心理学科】「捜査心理学」で福山西警察署刑事課長による特別講義(第1弾)!

【心理学科】「捜査心理学」で福山西警察署刑事課長による特別講義(第1弾)!

特別講義もオンラインで!捜査心理学の講義に福山西警察署の刑事課長が来てくださいました!

皆さんこんにちは。心理学科の大杉です。7月も後半、前期もあとわずかになってきましたね!

本日は、私が担当する「捜査心理学」講義で行われた特別講義についての報告です。福山大学が管轄区域に位置付いている福山西警察署の藤坂俊介刑事課長と地域課員である女性警察官の2人が外部講師として来てくださいました。

捜査心理学講義は、犯罪捜査に活かされる様々な心理学的手法について正しく理解し、さらにワークで実際に体験することでそれらを深く、じっくり学ぶことができる授業です。仮想事件に対し、犯罪者プロファイリング、ポリグラフ検査(隠匿情報検査)、取調べ等の手法をどのように使っていくかを実践するワークは、難しいけど楽しい!と学生から好評です。

今年で2年目となるこの授業では、複数回、現場の第一線で活躍されている現役警察官の方々による特別講義があることも大きな魅力の1つです。昨年度以前の特別講義の様子は、以下を参照ください。

コロナ禍の今年度は、捜査心理学講義は基本的にオンデマンド型授業となっています。遠隔で外部講師による特別講義の開催ができるのか、調整は難航するかに見えました・・・が、外部講師の皆さんが快諾してくださったおかげで、オンラインでの開催が無事実現しました!

特別講義の第1弾は、6月25日(金)に実施され、前記の通り、福山西警察署の藤坂俊介刑事課長と地域課員である女性警察官の2人が来てくださいました。2人には大学にお越しいただき、下の写真のような様子で講義が行われました。

はじめに、藤坂刑事課長より警察組織の仕組みや捜査の流れについて説明いただきました。普段、あまり接することのない司法手続きの話も、仮想事例を用いたわかりやすい解説のおかげで、皆よく理解できたようです。

学生がいつかなるかもしれない裁判員の話や学生に身近な犯罪のお話もあり、改めて犯罪捜査の重要性を認識できたと思います。

続いて、地域課の女性警察官より、各部門の業務や勤務形態や採用等について話がありました。イメージとは異なる仕事もたくさんあったようで、学生は皆パソコン画面の向こうで真剣に聞いていました。

質疑応答では、警察官になったきっかけからコロナ禍ならではの質問まで続出しました。オンラインで顔の見えない講義に戸惑いもあったかと思いますが、2人とも幅広く、丁寧に答えてくださいました。

最後に、オンライン講義ならではの記念撮影をパシャリ。受講者は100名を超えますので全員は映っていませんが、こうして揃うと壮観ですね!普段はオンデマンド型授業なので、学生とはまったく顔を合わせることができないのですが、こうしてオンラインでも顔を見られることは教員にとっても嬉しい機会でした。

最後に、学生からの感想を一部紹介しておきます。

  • 今回の講義を通して、今まで自分が思っていた以上に、警察の仕事が非常に重要かつ大変な仕事であることが分かりました。また、非常にやりがいのある仕事でもあるということを感じることができました。
  • 捜査から裁判までの流れについて図などを用いて説明されていたので、とても分かりやすかったです。一つの事件に様々な過程を経て、多くの人が関わることを理解することが出来ました。
  • 警察の方々に関わることがなく、怖いイメージがあったのですが、講師のお二人は親しみやすい雰囲気で、リラックスして講義を受けることができました。人々の生活を守る警察官とてもかっこよく感じました。
  • 事件・事故を減らすために、市民1人1人の防犯意識も重要だと思いました。私は今、福山大学の学生主体のボランティア団体PACE福山支部に所属しています。私たちが行っている防犯活動も、1人でも多くの人の防犯意識を高めるのに役に立っていると信じて、コロナ禍ではありますができる限りの活動を行いたいとより強く感じました。
  • 最近大麻使用が増加しており、その背景には、誰もが投稿できるネットでの誤情報の広がりが原因の一つであるというお話から、事件発生は社会情勢と関わりがあることがよくわかりました。伝え方によっては悪いこともいいように捉えられたり、情報をうのみにし周りに流されてしまうことが争いごとや事件に繋がってしまうと感じ、情報の正確性を見極める力が必要だと思いました。
  • 普段聞くことができないような貴重なお話を聞くことができ、とても勉強になりました。警察の業務に心理学的知見が活用されていることは、心理学を学ぶ身としてとても嬉しく思いました。また、同世代の警察官の方のお話を聞ける機会もあまりないので今まで遠い存在だと感じていましたが、身近に感じることができました。今回学んだことは日常生活でしっかり生かしていきたいと思います。
  • 授業で学習した「人間の記憶の不確かさ」などといった心理学の知識を警察官も学ばれ、取調べ等で実際に活用されていることを直接耳にし、心理学が役に立っていることを実感しました。無実の人が守られ、罪を犯した人が正しく罰せられる世の中を求めて、警察官は職責に基づいて働かれ、心理学は心理学的視点から研究しているのだなと改めて思いました。
  • いつどんな時でも街の安全や市民の安全を守ってくれる警察官は、改めてすごいなと感じました。今回の特別講義で学んだ捜査や起訴の流れ、裁判員制度などといったことは、将来自分がもし事件の被害者、目撃者になったときや自分が裁判員として選ばれて、裁判に参加するときなどに活かせると思ったので、今回の特別講義で見たり聴いたりして学んだ様々なことをしっかり復習して、いつどんなときでも活かすことができるようにしておきたいなと思いました。
  • 警察官の具体的な職務内容、捜査の流れから被疑者の判定、判決といったディープな内容を聞くことができ、とても痺れました。警察官は多くの規則・規律を学び遵守しているからこそ、国の治安を守る大きな柱であり続けているのだと感じました。
  • 同じ女性として、警察官として働かれている姿が本当にかっこいいと思いました。警察官は恐ろしいことに関わったりするので怖い職業のイメージがあったのですが、警察学校の様子が思ったよりも楽しそうで、授業内容も、柔道や剣道、拳銃の扱いなどが多岐にわたると知りました。警察官は楽しい職業でもあるなとイメージが変わりました。

一市民として、そして一心理学を学ぶ者として、いろいろな気付きを得た授業だったと思います。お忙しい中、特別講師として来てくださった福山西警察署の藤坂俊介刑事課長と地域課員である女性警察官の2人に、改めて感謝申し上げます。

ちなみに、雑談の中で、自転車の盗難防止のために2重ロックがとっても大事だよね!という話も出ました。学生の皆さん、自分にできることから1つ1つ、防犯対策も忘れずに!

今期はもう1組、外部講師が来てくださいます。特別講義第2弾の報告もお楽しみに!

 

 

学長から一言:福山西警察署からの特別ゲストお二人を迎えての捜査心理学の講義はずいぶん充実した授業だったことが伝わってきました。オンラインという制約を跳ね返し、日頃の捜査活動をはじめとする幅広い説明を通じて、学生諸君の理解がぐっと深まったことが感想文から読み取れます。これがきっかけになって、将来、心理学の知見を活かして警察勤務を希望したり、実現させたりする人も出てくるかも知れませんね。また、特別講義第2弾はどういう内容になるのでしょう。今から報告が待ち遠しいです。

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