【国際経済学科】新任教員の紹介(2)~白映旻講師~
2021年度経済学部国際経済学科の新任教員について、経済学部のブログ委員のIが紹介します。ちなみに、学部全体としては、 国際経済学科2名、経済学科2名の、合計4名の教員が新しく着任しました。
以下、国際経済学科新任の白映旻講師に対して行ったインタビューの様子をお伝えします。
Q:福山大学に赴任される前のこと(前職の内容等)をお聞かせください。
A:出身は韓国で、大学院を卒業してから東京で教育と研究の仕事をしてきました。教育では、主に国際経済学と開発経済学を担当してきました。また、研究については、 主に経済産業研究所(RIETI)、アジア開発銀行研究所(ADBI)、東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)の研究プロジェックに参加して、貿易や直接投資に関する実証分析を行ってきました。
Q:福山大学の印象をお聞かせください。
A:キャンパスが広く、とても綺麗な大学だと思います。特に、上の写真に写っている自分の研究室からの眺めには癒されます。
Q:福山大学生の印象はどうですか?
A:新型コロナウイルス感染症により遠隔授業が実施され、まだ多くの学生に会うことはできませんでしたが、真面目で大人しい学生が多い印象を受けました。
Q:現在の研究テーマについて簡単にお聞かせください。
A:貿易データ、国際産業連関表、企業レベルのデータなどを活用して、国際生産ネットワークまたはGVCs(Global Value Chains)分野における貿易理論の現実妥当性を計量分析手法を用いて研究しています。
Q:担当授業の内容について簡単にお聞かせください。
A: 国際貿易論と国際金融論を中心とする国際経済学、国際生産ネットワークが最も発展しているアジア地域を対象とするアジア経済論、開発途上国の経済成長を模索する開発経済論を担当しています。
Q:この大学で成し遂げてみたいことがあればお聞かせください。
A: 大学において教員に求められるものは、教育と研究を通じた社会貢献であると考えています。自分の専門を生かして、地域経済に貢献できる教育と研究を進めたいと思います。具体的には、近年、政府や国際開発機関により経済発展にGVCを活用する方策が模索されております。しかしながら、GVCに参加できる企業は大企業または大企業と取引関係が深い中小企業に限られ、特に地方の中小企業がGVCに参加することは非常に難しい状況です。その一方で、これは今後より多くの地方の中小企業がGVCに参加できる余地があることを意味するため、備後地域の企業を分析対象にするGVC研究を進めていきたいと思います。
Q:経済学部の学生へ期待することやメッセージ等をお願いします。
A:グローバル化した現代社会において、ある社会問題は世界と緊密に繋がっていることが多く、ある特定分野の専門的な知識とともに異なる考え方が理解できるような総合力が必要とされています。そのうえ、資本と労働力という生産要素が、情報通信技術や輸送手段の急速な発達に伴って従来にも増して国際的に移動するようになったことにより、社会的な問題は従来以上に経済的な側面を持つようになっています。そうであるからこそ、様々な社会問題に対し、経済学的な観点からきちんと分析し、そして実践的な問題解決をできるような知識と能力を備えましょう。
ありがとうございました。
学長から一言:白映旻講師、福山大学へようこそ! 大学もダイバーシティ、多様性が今まで以上に求められる時代。さまざまな文化的バックグラウンドをもった教員が集うことは、そのために必要な要素の一つ。とりわけ、国際経済学科においておやです。フレッシュかつ本格派の白講師の参入で、学科はきっと一気に活気づきますよ。コロナ禍のために、対面での学生指導や社会貢献の機会が限られているのは残念至極ですが、あらゆる可能なルートを通じて、大いに刺激を与えてくださるよう期待しています!