【人間文化学科】「調べる‐考える‐議論する」を体験!
恒例となった春の見学会が、3月13日(土)に開催されました。今回は、模擬講義の様子を人間文化学科の学び【調べる‐考える‐議論する】と重ねあわせながら人間文化学科の脇が報告します。
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春の見学会では、清水洋子准教授が「「白蛇(はくじゃ)」は続くの?どこまでも?」というタイトルで模擬講義を行いました。人間文化学科の軸となる領域〈歴史〉〈文学〉〈言語・思想〉のうち、特に中国の〈文学〉〈思想〉に関する話です。
最初に、清水准教授から中国の『白蛇伝』『西遊記』が紹介されると「子どものころアニメを見た」「ドラマで見た」などと次々に声があがりました。こうした受講者間のやりとりが【考える】【議論する】ことの第一歩です。学科の授業は常に双方向なのです。
続いて、清水准教授から「物語の展開や結末に様々なパターンがある」という興味深い事実が示されました。実際の授業では、こうしたパターンやその変遷を学生たちが【調べる】ことになるのですが、今回は清水准教授が表にまとめてくれました。それを見ると、例えば『白蛇伝』は、1000年以上の時間をかけて、後世の人たちによって(今なお)ストーリーが少しずつ作り変えられて=引き継がれていることがわかります。しかも、その変化には「蛇」のイメージも大きな影響を与えているとのことです。
物語が時間・空間を超えて「共同」で紡ぎ出されるということは、その営みには私たち人間の“不思議”が詰まっているわけです。物語を紡ぎ出す=物語ることの意味は、人間・文化・社会を追究するうえで重要なポイントなのかもしれません…。
その営みのバトンを受け取ってみましょう!と、最後は創作タイムです。高校生(と大人たち)は『白蛇伝』の改作にも挑みました。こうした実践も人間文化学科の魅力のひとつです。
一緒に参加していた教員からは「日本文学の作品にも同じようなモチーフがある」「グリム童話でも蛇が出てくるよ」「日本語の「にょろにょろ」というのは…」などと、多様な視点・論点が示されました。こうした多様性や幅の広さも人間文化学科ならでは、ですね!
高校生は最後まで熱心に取り組んでくれました。保護者からも「学生に戻りたくなりました」と大変好評でした。私は私で、『源氏物語』にも後世の創作が入りこんでいる説があるなぁ…同人誌などでの「二次創作」や映画・演劇での「翻案」の研究もおもしろいよねぇ…と思考がぐるぐるでした。まるで、蛇の妖力に魅入られたようでしたね。
今年度(8月と9月)に行われた模擬講義については、過去の記事をご覧ください。人間文化学科では、毎回違うジャンルの講義を準備していますので、是非またお越しください!
学長から一言:さすが人間文化学科!高校生にも興味津々でかつなかなかハイレベルの模擬講義を提供していますねッ!!!高校生にも、きっとフアンが出来ますよッ!高校生の皆さん、入学して、思う存分この種の講義に参加しましょう!