【建築学科】備後一宮吉備津神社の本殿保存修理工事を見学!
重要文化財である備後一宮吉備津神社は、初代福山藩主水野勝成公によって慶安元年(1648年)に再建された建物です。
備後一宮吉備津神社(福山市新市町)の皆様のご厚意により、本殿保存修理工事の現場を見学させていただきました。建築学科の藤原教授からのリポートです。(投稿:伊澤)
重要文化財である備後一宮吉備津神社は、慶安元年(1648年)に初代福山藩主水野勝成公によって再建された建物です。昨年、檜皮葺(ひわだぶき)葺き替え工事により、部材の一部から「慶安元年」と書かれた墨書が発見され、再建年が確定的となりました。建物の構造は、桁行7間、梁間4間、一重入母屋造、正面千鳥破風付、向拝3間、軒唐破風付、檜皮葺です。
さて、本殿を見学する前に事前学習です。
宮司(ぐうじ)様から檜皮葺について説明をいただきました。
禰宜(ねぎ)様から吉備津神社の創建(平安時代の806年)からの歴史について話をいただきました。
本殿に入場する前の安全祈願です。
さて、いよいよ本殿内部に入ります。
建物周囲は仮屋根と足場(あしば)が建設されています。
迫力のある「檜皮葺き」の作業です。
檜皮葺(ひわだぶき)とは、檜(ヒノキ)の外樹皮を葺材として使用する、世界でも類を見ない日本固有の屋根葺手法です。
今回の本殿保存修理工事は、檜皮葺屋根の全面葺替のほか、縁廻りを解体し木部の補修が行われます。ちなみに、檜皮葺は約50年毎に葺き替えが行われるそうです。その歴史的な機会に見学をすることができました。
ひとつひとつの行程を丁寧に説明いただきました。
屋根葺師の卓越した技術です。
一番高いところから屋根の構造を学習しています。
屋根はとても美しい勾配てす。すべて屋根葺師の手作業によって葺き替えが行われます。
唐破風(からはふ)の部分です。
縦横無尽に足場が組まれています。5人くらいの職人さんの手作業でおよそ3か月の行程です。
最後に全員で集合写真です。
吉備津神社宮司の追林貴之様、禰宜の尾多賀晴悟様、棟梁及び技術者の皆様方、お忙しい中、大変丁寧に説明していただきました。多くの学びのある大変有意義な見学会でした。ありがとうございました。
学長から一言:学生の皆さん!これは滅多にない、凄い巡り合わせと吉備津神社宮司さまのご厚意による、素晴らしい学習のチャンスでしたねッ!!!吉備津神社の皆様、補修・修理に関わっておられた棟梁や技術者の皆様、ありがとうございました!!!