【福山大学】食育通信が第50号に達しました!

【福山大学】食育通信が第50号に達しました!

食育通信をご存じでしょうか?毎年4回定期発行しており、学内の掲示板や学生食堂に掲示しています。この度、食育通信が第50号に達しましたので、ここで改めて紹介したいと思います。

ふくやま健康・食育市民会議(フクイク21)委員長の薬学部:杉原成美教授からの報告について、薬学部ブログメンバーの五郎丸が紹介します。

わが国では、2005年(平成17年)に食育基本法が制定されました。その背景には、当時、食を巡る様々な問題が発生していたことがあります。「肥満による生活習慣病の増加」の一方で「過度の痩身志向」、”医食同源”と言われるように健康は“食”と密接な関係にありますが、「栄養の偏り」や「不規則な食事」、「孤食」など、“食”を軽んじる風潮が色濃くなっていました。さらには、食品の偽装事件など「食の安全性への懸念」や農業の衰退による「食糧自給率の低下」などの問題が相次いでいました。また、「日本の食文化の喪失」も危惧されるようになっていました。

そこで、食育基本法は“食”に係る課題の是正を目的として制定され、それに基づいて、食育推進基本計画が策定されて具体的な目標が示されました。福山市においても「福山市食育推進計画」が策定され、地域社会全体で食育推進に取り組むことになりました。そして、福山市では「福山市食育推進計画」の策定に先立ち、市民に対してアンケート調査を行い、食に係る地域の課題の把握が行われました。その結果、朝食の欠食や緑黄色野菜の摂食量が少ない人が20歳代の若い年齢層に多いことが明らかになりました。また、伝統料理や郷土料理の認知度が全国平均に比べて低いことも示されました。

本学においても、朝食の欠食率が高いことや栄養バランスの認識の欠如、過度な痩身志向などがアンケート調査結果から明らかになり、食育推進の必要性が認識されました。そこで、保健管理センター生命栄養科学科薬学部の有志で食育通信を定期的に発行し、啓発活動に取り組んでいくことになりました。食育通信では、朝食の欠食率への対策として、誰でも作れる簡単朝食メニュー(資料1)や”くわい”や”うずみ”などの福山の農産物を使った料理や郷土料理(資料2)の紹介を行ってきました。また、栄養や健康に係る豆知識のコーナー(資料1)も設けています。創刊当初は、教職員の有志で制作していた食育通信ですが、現在は学生も参加し、食や栄養に係わる情報を一緒に発信しています。現在、コロナ禍の影響で中止していますが、食育通信に掲載する簡単朝食メニューの写真は実際に調理して撮ります。調理した簡単朝食メニューは、最後に食育通信の制作者で試食を行います。また、学食に掲示してある簡単朝食メニューを、実際に作っているという学生の声を聞いた時は嬉しく思いました。しかし、現在でも朝食を欠食している学生や食を軽視し、インスタントラーメンだけで食事を済ませる学生が多くいます。“食”は体や心を養う健康の源であると共に、日本文化を伝承しています。本学における食育を推進するために、食育通信の発行を今後も継続していくことができればと考えています。

資料1食育通信第50号 ポスター 制作担当:生命栄養科学科 給食経営管理研究室

 

資料2食育通信第50号 卓上型 制作担当:薬学部衛生薬学研究室

 

本学メンバー

 保健管理センター:折橋佳奈,井上セツ子

 生命栄養科学科:石井香代子鴻池優佳

 薬学部:杉原成美,竹田修三藤村よしの竹田沙記

 

学長から一言:地道な活動の積み重ねが、学生、教職員の食生活の健全化に貢献して、食育通信も50回の発行を重ねたのですねッ!!!継続は力なり!関係者の皆さん、ありがとうございます!

 

 

この記事をシェアする