【工学部】密閉回避のための二酸化炭素酸濃度警報機を製作!

【工学部】密閉回避のための二酸化炭素酸濃度警報機を製作!

3密のうちの密閉を防ぐため、工学部ではオリジナルの二酸化炭素酸濃度警報機を製作し、利用しています。

コロナ禍の中、学生と教員の健康を気遣う、工学部長の山之上教授と学部長補佐の香川教授からの報告です(投稿:中道)。

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新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐには3密を避けることが大事です。福山大学では、授業の3密のうちの密集と密接を防ぐために授業の座席の間隔を開けて、いつ、誰が、どこにその座席に座っていたかを追跡できるようにしています。3密のうちの残りの密閉については、時々窓を開けるなどの対策を取っているのですが、密閉度合いが数値で得られると、窓を開けるタイミングが具体的にわかって便利です。

文部科学省の「学校における新型コロナウィルス感染症 に関する衛生管理マニュアル~「学校の新しい生活様式」~」の「(1)密閉の回避(換気の徹底)」の中に、十分な換気ができているかどうか心配な場合、換気の指標として二酸化炭素濃度を計測することについて記載されています。

福山大学では、全学的な研究プロジェクトとして瀬戸内の里山・里海学の研究を進めています。その一つのテーマとして、「里山と里の災害対策のためのIoTシステムに関する研究」を行っています。この研究は、里山の状況を物のインターネット(IoT)システムを使って把握し、災害対策に役立てようとするものですが、里山の二酸化炭素濃度も里山の状況を把握する指標として計測を行う予定です。

また、工学部では「みらい工学プロジェクト」という学科横断型プロジェクト授業を実施しています(2020年度は新型コロナウイルスの影響で不開講)。このプロジェクトのテーマの一つとして、「フィジカルコンピューティング」という小さなコンピュータとセンサやモータなどを組み合わせて物づくりを行うものがあります。

2020年の新型コロナウイルス感染拡大を受けて、急遽、昨年の12月に「里山と里の災害対策のためのIoTシステムに関する研究」のために準備していた二酸化炭素濃度センサとフィジカルコンピューティングで使う小さなコンピュータ等を組み合わせて、工学部長の山之上と工学部長補佐の香川で、工学部オリジナルの二酸化炭素酸濃度警報機を製作しました。現在、この警報装置をパソコン端末室などに配置して利用しています。この警報装置は、二酸化炭素濃度を定期的に計測し、設定した値(1000ppm付近)を超えると、音を出すことにより周囲に注意を促すものです。

工学部オリジナルの二酸化炭素酸濃度警報機

工学部オリジナルの二酸化炭素酸濃度警報機

工学部のディプロマ・ポリシーの一つに「修得した知識・技能・態度を活用して、地域社会に貢献し得る実践力(創造的活用力・課題探求力・学修力・行動力)を身に付けている」があります。今回の二酸化炭素濃度警報機は、非常に簡単なものではありますが、工学部のこのポリシーを具現化したものでもあります。

 

学長から一言:おもしろい!!!1機どれくらいの材料費でしょう?1機作る手間暇はどうなんでしょう?あまり高価そうではないですね。。。あまり複雑な構造でもなさそうですね。。。量産する?商品化する???

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