【心理学科】PACE福山支部が今年も地域防犯リーダー研修会で発表!
地域防犯のボランティアとして活躍しているPACE福山支部の学生が研修会で発表を行いました。その模様について、犯罪心理学研究室の平教授がお届けします。(投稿はブログ担当の福留)
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犯罪心理学研究室の平です。
犯罪心理学研究室と捜査心理学研究室(大杉講師)の学生有志からなるPACE福山支部は、新型コロナウイルス感染症の影響から、今年度の小学校での指導は西藤小学校の1校に留まっています。
しかし、PACE福山支部の活動の中には、広島県や岡山県、そして地元福山市での地域防犯リーダー研修会に招かれての活動報告があります。研修会も見送りが多いのですが、地元福山市からの強い要請で、福山市主催の地域防犯リーダー研修会には参加してきました。今年は、人数を昨年の200名から約半分の95名に縮小して、新型コロナウイルス感染症対策下での開催でした。11月18日(水)、子どもの見守りや夜間パトロールに取り組む防犯ボランティアの方が、福山市霞町の「まなびの館ローズコム」に集いました。当日は、4年生で現在の代表である柿木里予さん、増原直枝さん(2名は広島県知事賞を受賞しています。詳しくはこちら)、工藤孝明さんが参加して発表を務めました。なお、来年度から柿木さんは大学院進学、増原さんは岡山県警の警察官、工藤さんは山口県警の警察官として勤務します。
例年、参加される方々から若い世代が防犯活動を継続して実施していることに高い評価をいただくともに、年齢層の高い研修会において学生の存在は、とても新鮮であり参加者の皆さんに活力を与えているようです。福山市長からの礼状には、謝辞とともに参加者から「来年度は、うちの地域でやってもらいたい。」との感想があがっていたことにも触れてありました。今回は、その様子を来年度のPACE福山支部の代表になる稲葉美月さん(大杉ゼミ)と副代表となる安達優佳さん(平ゼミ)に書いてもらいましたので紹介します。
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- 捜査心理学研究室 3年 稲葉美月
2020年度に行われた地域での防犯に関する取り組みを紹介する会である地域防犯活動リーダー研修会に、PACE福山支部の一員として参加させていただきました。
研修会は、福山東警察署刑事官の藤本博臣様の講演から始まり、湯田学区まちづくり推進委員会の代表者様の講演、そしてPACE福山支部の発表、福山市の取り組みの説明という流れで行われました。藤本様の講演では、「安全・安心なまちづくり」をテーマとした様々な防犯対策活動についてお話しをいただきました。なかでも、様々な世代が気軽に参加できる、子どもたちを見守る「ながら見守り活動」の推進が印象に残っています。ボランティアとしてではなく、「できるときにできる範囲で」といった参加しやすい活動であり、防犯ボランティア活動の補完の目的もある画期的な防犯活動であると感じました。また、湯田学区まちづくり推進委員会の代表者様の講演では、地域での主な事業計画や取り組みについてのお話をいただきました。特に興味を持った内容は、特殊詐欺対策についてです。特殊詐欺への啓発のポスターを一枚一枚クリアファイルに入れて全戸に配るといった対策でした。ポスターを電話のそばに置いておけば、特殊詐欺に対して常に意識できるという高齢者の方へ向けた最適な対策だと感じました。
そして、PACE福山支部の発表では、子どもたちの安全をサポートする活動の一環としての「地域安全マップ作製活動」について、実際の活動も交えながら先輩方が詳しく説明されていました。活動内容は、子どもたち自身がフィールドワークを通して犯罪が起こりやすい、または起こりにくい場所を判断するためのポイントを学び、犯罪を回避する能力を身につける取り組みです。私はまだ活動経験はありませんが、先輩方のように子どもたちの安全を少しでもサポートできるように、理解しやすく犯罪回避への意識が高まるような活動をしたいです。
今回の研修会に参加させていただき、一人ひとりが防犯意識を高めることが重要であると改めて感じました。犯罪の抑止力となるのは、警察組織だけでなく防犯意識を持った地域社会であるということを学びました。私自身も地域社会の一員として、犯罪被害が少しでも減少し、安全・安心な地域をつくれるよう積極的に防犯活動に取り組み、またその活動の輪を広げていけるよう邁進していきたいです。
- 犯罪心理学研究室 3年 安達優佳
先日、地域防犯活動リーダー研修会に参加させていただきました。
まず初めに、福山市長からの挨拶があり、その後は福山警察署の警視の藤本様からの講演がありました。藤本様は、県全体の犯罪のうち、どのような犯罪がどのくらいの割合を占めているのか分かり易く発表されました。特に私が驚いたのは、広島県内の犯罪数が約1万件もあったことです。過去5年間の犯罪件数を見ると、2015年から2020年までで約1万件も犯罪が減っているものの、まだまだ多いと感じました。さらに、福山市の過去5年間の犯罪件数も1300件ほど減っていましたが、それでも今年の現在の犯罪件数は約2000件あり、広島県全体の5分の1を占めていることが分かりました。また、その犯罪のうちのほとんどが身近な犯罪であり、他人事として認識するのではなく、自分自身も被害者になる可能性があるということを自覚して行動し、その上で地域全体の防犯について考えるべきだと感じました。
次に、湯田学区の代表者から活動内容について発表がありました。代表者は「自分も初心者で分からないことだらけで苦労しました。」とおっしゃられており、多くの挫折や苦労を積み重ねてこられたことが話を聞いていてわかりました。防災組織の見直しをしたり、避難カードの作成や構成団体の事業計画の共有をしたり、少ない予算でどのようなものを購入し、活用するのかなど多くのことに取り組んでいらっしゃいましたが、やはりその都度、何かしら壁にぶつかって大変だったと話されていました。私はまだ防犯活動をしたことがありませんが、代表者様の話を聞いて生半可な気持ちで出来るものではなく、やるからにはしっかりと責任感をもってやらなければならないと実感しました。また、私も小学生の頃、通学路に防犯パトロールのおじいちゃんがおられたのを思い出し、あの時パトロールしてくださっていた方々も代表者と同じように、子どもたちのことを考え、守ろうとしてくださっていたのだと思うと凄く嬉しく感じました。
今回の研修会に参加させていただいたことによって、自分がどれだけ防犯意識が甘く、防犯活動に対する責任感が薄いか、ということが痛いほど分かりました。そして、今度は自分たちが子どもを守りたい、地域に貢献したいという気持ちが湧き出てきました。そのために、自分が地域のことや犯罪について知ることはもちろん、その内容を大雑把に周りに伝えるのではなく、統計データなどを用いてより詳しく知ってもらい、地域の人々の防犯意識を少しでも上げることが出来れば、もっと犯罪は減るのではないかと考えます。まずは、地域の人々に防犯意識を持ってもらえるように、自分は何をするべきかを考えてから防犯活動に挑みたいと思います。
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今年は、新型コロナウイルス感染症の影響から、3年生の稲葉さんと安達さんは学内セミナーでの研修で練習を重ねていますが、小学校へ赴いての実際の指導はできていません。それでも、このような研修会に参加することで、防犯活動の大切さと地域との協働について深く考えてくれたことが分かります。この経験を活かして、アフターコロナの時代に向けて、地域安全マップ指導ができるよう準備を進めてほしいと思います。
最後は、研修終了後の記念撮影です。(撮影の瞬間だけマスクを外させてもらいました)
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規模縮小とはいえ、これだけ多くの方々の前で自分たちの取り組みを発表するというのは本当に良い経験だと思います。研修会での事例発表もさることながら、研修会でしっかりと学習ができたようですね。
学長から一言:学生の皆さん、お疲れさま!PACE福山支部の活動はもちろん、研修会への参加も、研修会での発表も、すべて皆さんの血となり肉となりましたねッ!!!ボランティア活動は、他の人の助けになるだけでなく、自分の成長のためでもあります。。。関係者の皆さんに、感謝!!!