【スマートシステム学科】高電圧実験設備の設置が完了!

【スマートシステム学科】高電圧実験設備の設置が完了!

工学部スマートシステム学科では、2020年度より開設した2コース制の一つである電気工学コースの重要実験機器である高電圧実験設備の設置が完了し、この度、試験運転を行いました。この様子はフェイスブックでも報告されていますが、詳しい報告が仲嶋教授香川教授より届いておりますのでお知らせします。              工学部棟2階 高電圧高電圧実験設備の様子

スマートシステム学科では、電気工学コースと電子システムコースの2コース制を実施しています。電子システムコースでは、国家戦略として推進されているデジタル化や超スマート社会(AIやIoT(Internet of Things:物と物のインターネット)などを駆使して、バーチャルとリアルの世界を融合する次世代の社会)に貢献する先端の電子システム技術者を育成し、電気工学コースでは、スマートグリッド(IoTを駆使した次世代の電力網)に代表される次世代の基幹電気技術者の育成を行っています。電気工学コースでは、基幹電気技術に関する重要な国家資格の主任電気技術者の資格取得支援を行っており、そのための重要な実験設備が高電圧実験設備なのです。(上の写真の安全柵内)さらに、電力系統の実験設備群(写真左側)を併せて実験室を整備しました。

放電の起きた瞬間!

この写真は、160KVの高電圧で放電が発生した瞬間を捉えたものです。空気中を青白い稲妻が走って昼の明るさの中でもよくわかります。これは火花放電と呼ばれる放電で、この巨大なものが雷になります。言わば、これはミニ雷でこんなに小さくてもちゃんと(?)ビクッとする凄い音が出ます。ブログではお伝えできないのが残念ですが、学科のFacebookに動画を投稿していますので、そちらをご覧ください。もちろん、人体に放電すれば危険で、うっかりと事故や災害などで垂れ下がっている電線に近づくと我々の身に何が起こるかをこの人形が代わりに教えてくれます。上の写真にもあるように、実験設備は安全柵をはじめとする安全装置をしっかりと装備しているので安心ですが、このような高電圧電気機器を安全に扱う所作についても、この装置で学ぶことになります。

放電が本来起こってはならない箇所で発生すると、人を傷つける可能性や電気設備や電化製品を故障させる可能性、さらには情報通信にも影響を与える可能性が高くなります。電気設備や電子機器にとって、高電圧や放電等によるサージノイズへの耐性はとても重要です。一方で、火花放電の中には溶接に使われるアーク放電や蛍光灯に使われてきたグロー放電など、上手にコントロールすることで産業や我々の生活を支えている放電もあります。故に、電気技術者は放電が正しく行われているかを知る術を身につける必要があります。それでも、生き物のような沿面放電など放電はまだまだ謎多き物理現象ですから、学生実験のみならず研究への活用も考えています。『正しく恐れる』という言葉は、目に見えない電気の世界にも当てはまります。電気工学コースでは、迫力ある電気の世界を先端技術でスマート化していく、わくわくする取り組みを学生の皆さんと進めていきます

 

学長から一言:いよいよ工学部スマートシステム学科の電気工学コースの学びの本格化です!怖いほどワクワクする世界ですねッ!!!私たちの生活を根底から支える電気!たくさんの学生さんに、最新の機器をそろえたこの学びに挑戦してもらいたいです!!!

 

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