【生物工学科】バイオの始まりは実験器具の使い方から
バイオテクノロジーのはじまりはじまり。先日、生物工学科の1年生による芋ほりの様子をお伝えしました。今度は一転、生物科学基礎実験で、バイオテクノロジーを学ぶ上で必要な実験器具や簡単な機器の使い方を学びました。こちらの方が生物工学科の学生の日常に近いですね。泥臭い農作業から変わり、今度はクールなバイオテクノロジーの基礎実験です。生物工学科の佐藤が報告します。
実習は対面で行っていますが、オンラインはオンラインでとても良いところがあります。それは、わからなかったときに何度も見返すことができることです。今回の実習では、pHメーターと分光光度計の使い方について、オンデマンドの動画を配信し、それを実習前に見てもらいました(岩本教授担当)。わからなくなったら実習室でスマホを持ちながら、動画を確認します。時代は変わりましたね。まさにニューノーマルです。コロナによって、気づかされた良い面は教育に早速活かされています。私たちは柔軟なのです。塩酸、水酸化ナトリウムなどの測定の仕方から、酢酸を水酸化ナトリウムで中和させる実験まで行い、基礎的なpHメーターの使い方を学びました。
分光光度計の使い方も動画で説明をしました(岩本教授)。ビタミンB2(リン酸リボフラビンナトリウム)がどのような光を吸収するのかを測定し、どのくらいの量があるのかを測定しました。これも、バイオテクノロジーの世界では基礎的な実験になります。
さて、今度は松崎教授と久冨教授による簡単な発酵の実験です。小麦粉と砂糖と塩に水を入れて混ぜて、発酵により生じた二酸化炭素により、パン種が膨らむ程度を測定しました。砂糖や塩の量を変えたり、砂糖の代わりにブドウ糖を加えたりと様々な条件で実験を行いました。内容は簡単ですが、これらの実験を通して様々な器具や機器に触れてもらい、日常的に使えるようになってほしいと思っています。
メスシリンダーに様々な条件でこねたパン種を入れて、37℃でインキュベートします。しばらく時間が経つと、条件に応じてパン種の膨らみ具合が変わってきます。それを班のみんなで測定し、どうしてそのような測定値になったのかを条件を見ながら議論します。生物工学科では、このように班のメンバーでコミュニケーションをとりながら実験を行い、そして結果を議論する実習がほとんどです。こうした環境でコミュニケーション能力もつけていただきたいと思っています。
わからなければ教員のところにGO!教員が親身になって疑問に答えてくれます。はい、親身です。だから優しいだけじゃないんですよ。聞いていなかったりしたら、しっかり指導します。それが親ってもんですね。でも聞いてもわからなければ、それは私たちの責任。しっかり説明しますよ!幸か不幸かPCRやDNA、抗体などバイオテクノロジーの知識が求められる昨今、しっかりと基礎を学んで4年次に最新のバイオテクノロジーを身につけるところまで成長していきましょう。
学長から一言:生物工学科愛に満ちた佐藤准教授の説明、いいですね~!コロナのせいで(おかげで?)バイオテクノロジーもすっかり身近になりました!これからの世を生きぬくには、バイオテクノロジー!!!